表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
付加魔法は自分のために  作者: 仙堂レイ
第一章:日常の終わり
10/89

新たな自分-10

「乃亜先輩、煮込みじゃなくて普通のハンバーグにしませんか?」

「えぇ〜、せっかく湊の好きな料理にしようと思ったのに……」


 すみません、ホントありがたいんですけど、俺としては乃亜先輩が心配なんです。


「ねぇ……駄目かな?」

「だ、駄目な訳ないじゃないですか!」


 いや駄目だから!?

 つい反射的に言ってしまったが、さすがにそんな時間まで居させる訳にはいかない。


「それとも、やっぱり迷惑……?」

「いや、むしろこっちこそわざわざ迷惑をかけていないかと」

「そんな訳ないでしょ?大体、そんなこと気にしても仕方ないじゃん」


 どうして、こんなに意固地なのだろうか……?

 いや、この人の場合、もしかすると……。


「もしかして……泊まる気でいます?」

「えっ、駄目だった?」


 はい、爆弾発言来ました!?

 もうね、何を言ってるんですかね、この人は……。


「駄目ですよ普通に!」

「えぇ〜、昔はよくお泊りしてたじゃん」

「昔ですからね、昔!」

「ケチ〜」


 どうしてこう、自分の事を考えられないのかねぇ。

 乃亜先輩は、普通に魅力的なのにな。


「ケチじゃなくてですね……」

「ケチだよケチ!良いじゃんかさぁ〜」

「だから……」

「ブーブー」

「えぇい!黙らっしゃい!」


 思わず、声が大きくなる。

 いやだって、仕方ねぇじゃん?


「少しは、自分の身を考えたらどうなんですか?」

「へ?」

「仮にも、男の一人暮らしなんだからさ、こうもう少し危機感持っても良いと思うんですよね!」

「だ、だって、ボクに何かあるわけないでしょ……?」


 ほらこれだ。

 まぁ、ずっと一緒に育ってきたし、そう言う事を意識してないのは分かってるけどさぁ。


「そこんとこ、少しは自重してくださいよ。乃亜先輩は、可愛いんですから」

「んにゃ!?」

「あまり遅くなると、変な人に絡まれるんですからね?」

「にゃにゃにゃ……」


 ようやく、事の重要性に気付いたのか、顔が赤くなってる乃亜先輩。

 ……ん?赤?


「とにかく、もうここまでにしておこうか」

「それがね、もう煮込み始めてるの……」

「んなっ!?」


 いつの間に……。

 何と言うか、やっぱり手際良いよな……じゃねぇよ!?

 もしかして俺は、自然な動作で料理をしている乃亜先輩を、知らず知らずのうちにスルーしていたのか?


「これでもう、終わらせるまで帰れないね♪」


 何故か笑顔で居残り宣言してるな。

 いやまぁ、こうなってる以上、このまま帰す訳にも……。


「よし、乃亜先輩。後は俺がやるんで、心配しないでください」


 いいや、帰しても問題ない!

 流されては駄目だ。乃亜先輩に流されると、いろいろとマズい。


 男として問題がある?

 そんなもんより、乃亜先輩の身の安全に決まってるだろ。



「残念だけど、これからが本番なんだから湊には任せられないよ」

「それくらい、俺でも出来るから」

「それに、ボクの分もあるんだから、今更食べずに帰れないよ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ