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始まり【新貧困層ゲリラの街】01

 物語は【アルガロス王国】を中心に動き出す。


 【西アメリアの戦い】と【ペレデニック戦争】から現在に至るアルガロス王国の歴史を振り返る。


 西暦1645年1月10日――ジュディブラウン王国を中心に起きた5ヶ国戦争・西アメリアの戦い


 西暦1645年3月26日――シュダーラスト合衆国の撤退


 西暦1645年4月1日――アメリア王国軍全滅。ガカセドラ旧軍・アブラトリガミ王国軍の撤退


 西暦1645年5月6日――新アルガロス王国誕生


 西暦1657年3月3日――アルガロス王国とガカセドラ王国が協定を結ぶ


 西暦1671年9月――アルガロス王国・ガカセドラ王国・シュダーラスト合衆国が同盟を結ぶ(AGS)


 西暦1672年10月4日――世界樹・MAエムエーと大秘宝マッドプリンの所有国を正式に決定する。アルガロス王国が大秘宝マッドプリンの所有国とし、シュダーラスト合衆国が世界樹MAの所有国とする


 西暦1678年12月1日――大秘宝マッドプリンを巡り、アルガロス王国対旧アメリア王国軍の戦争が起きる。後にペレデニック戦争と呼ばれる


 西暦1679年12月4日――アルガロス王国がペレデニック戦争に勝利する


 ※西暦1685年1月10日――現在・ガカセドラ王国より。


 場所はガカセドラ王宮上層部、王の間にて。兵士二人と国王と黒のマントを纏い、大剣を装備する男の4名。以下大剣の男兵士とガカセドラ国王の会話。


「良いか、我々に今必要なのは他でも無い、軍事力となる。後にぶつかるであろう隣国の大日本帝国に勝利し、世界に我々の強さを見せ付ける必要があるのだ。そのためには……」


「そのために早急に我国の物にしたい」


「大秘宝マッドプリン」


「ああ。なるべく早く手を打つ他あるまい」


「また祖国に忠誠を誓う兵達の死体が増えますね」


「祖国のために血を流してはくれぬか」


「お任せ下さい」


 計画を聞く事も無く王の間を後にする大剣の男。その表情は笑っているように見えるが……


――――――――――――――――――――――――――――――

 時同じくして。此処、アルガロス大都市【マルツアロンダ市】人口の数1240万人。面積3244.38km2。都の木ガンフォース。都の花ソメイヨシノ。都の鳥アップルドラゴン。


 マルツアロンダには上中下の階級街になっていて、下は市民とされ、中は王宮関係者や学者ら。上は王宮の関係者上部や貴族達が暮らしている。しかし近年でマルツアロンダに大きな変化があった。それは4階級制度化。市民の暮らす街より更に下の階級、放浪者の街と呼ばれる。マルツアロンダ大都市の大半は上中下の下階級で8割を占めていたために、同じ下階級の間でも少しずつ新富裕層と新貧困層に分かれてしまったのだ。新貧困層の放浪者の街は別名【ゲリラの街】とも呼ばれ、王国に見捨てられた人々が暮らす街とも言われている。その扱いはとても見ていられるものでは無かった。


 貧困層の街ゲリラで暮らす一人の若者に密着する。


 ゲリラの商店街を猛スピードで走り抜ける若者。髪は金髪で腰に古びた剣を装備している。ボロボロになった靴に違和感を感じながらある場所へ一直線する。以下【酒場ノゲチミスト】


「旦那!」


 酒場に入るや否や大声で店の亭主に声を掛ける。以下旦那と呼ばれる亭主と若者の会話。


「どうしたのだ。そんなに慌てて」


「聞いてくれよ旦那。はあはあ……今日はおいしい話を持ってきたんだ。興味あるか?」


「美味しい話?--わしゃぁ美味いモンなら何でも大歓迎だが」


「そうじゃねぇ!――クエストだよ、ク・エ・ス・ト!――こいつを見てみろ。今日シュバンのおっさんから戴いたマルツアロンダ支部の新クエスト情報だ。んで此処見てみろ」


 マキ草原にてレッドモンスター続出!――腕に自信のある方、そのモンスターらを至急退治して貰いたい。モンスターの名は『ファイアギャム君』。ファイヤギャム君の詳しい情報については契約が済み次第に説明する。とにかく連絡を待っている。という内容。ちなみにギャム君の〝君〟まで正式なモンスター名として生物図鑑に登録されている。


「お前は何を勘違いしておるのだ。リトルクエストに登録していないとクエストクリアした所で報酬が貰えないじゃないか」


「それは良いんだ。そこで旦那においしい話っていうのはこの次の項目よ。こいつはカミカミ婆から盗んだ情報だ」


 ファイアギャム君の落とすアイテムは主にファイア草・ジャンドゥーヤ・力塩。


「何と!――力塩じゃと!?」


「旦那が前から喉から手が出る程欲しがってた品じゃなかったか?――此処ゲリラの街でそんな豪華な塩は入手困難だもんなー」


「むむ……」


「良いかおっさん、落としたアイテムは討伐した者に所有権を与えられるんだ。つー事は俺が見事このファイア何とかを倒せばもしかしたら、もしかするだろう!?――こいつは旦那喜ぶだろうなーと思ってな、どうだ良い話だろ!?」


「そりゃ何事も無く力塩を手に入れられるもんならこの上無い話じゃが……」


「500ギルでどうだ!?」


「――っ!」


「どうせクエストをやるならこんなボロっちい剣じゃね?――倒せる敵も倒せないかもしれないじゃん?――敵の強さがどんなものかも分かってないんだしね。まぁ負ける事無いけどな。それにファイアなんて名前が付いてる位だからきっと火でも吹いてくるんじゃないかなー。そうなったら盾も要るしなー。せめて盾だよなー、うんうん剣より盾だ。そうなると300じゃとても足りないしなーどうするかなー」


「――ぬぬ……相変わらず商売上手な悪餓鬼じゃな。仕方が無い、少し其処で待っておれ」


 そう言って店の裏に行く亭主。


 彼の名前は【リンボ・ア・マスター】。アルガロス大都市マルツアロンダ市、ゲリラの街の酒場ノゲチミストの亭主。裏から出て来た亭主が硬貨の入った皮の袋を店のカウンターに置く。


「こいつを持っていけ」


「そう来なくっちゃな!やっぱり旦那は話が早いわ」


「良いか【レック】。敵わないと判断したら迷わず逃げる事だけを考えるんだ。敵がどのようなレベルのものか分かっていない危険なクエストになる。無茶だけはしないと約束してくれ」


「分かってるって。ぱっぱと行ってちゃっちゃと片付け……て痛!」


 亭主マスターの言葉を流すように軽く相槌を打つレック。カウンターに置いてある皮袋を手に取ろうとしたところでマスターに手を払われる。


「何が分かったものか。約束するんだ。モンスターがお前より格上の相手なら無茶をせずに迷わず逃げる事だけを考えろ」


「わ、分かってるって……」


 硬貨の入った皮袋を手に取るレックは酒場を後にする。再びゲリラの商店街を走り抜ける。


 彼の名前はレック。16歳。アルガロス王国マルツアロンダ市生まれのゲリラ育ち。外の世界の未知さに強い憧れを持っている。そのためにお金を貯めようと様々な活動をしている。彼の夢は〝ゲリラの街から抜け出す事〟なのだ。そんな情熱的で真っ直ぐなレックを中心に繰り広げられる物語。


 商店街に居る人達にぶつかってもお構いなし。猛スピードで目的地へ一直線。目指すはクエストの案内を提供してくれた〝シュバンのおっさん〟と呼ばれる男の元へ!

戦争小説って難しいだろうと思って断念してきましたが、開き直って書いてみました。


※連載日は未定です。



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