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ぷろろーぐ
-もしこの世界に欠陥があるなら、それは何だろう。
妖精さん。
高校に入ったときから僕はたまに、そんな存在に出会う。
それはどこにいるのか分からない。僕の妄想かもしれない。
金髪で可愛い顔をした彼女は、どこか幼げな表情を浮かべながらこちらに話しかけてくる。
「ここは、どこ?」
しかし僕は決まってそれに答えられない。答えようとする前に彼女は消えてしまうのだ。
そんな彼女を、僕は妖精さんと名付けた。
彼女はどんなときでもふっと現れた。高校の登下校中、塾の授業中、家の入浴中・・・。
僕は彼女の顔に悲しさを見た。
今日も僕は、それでも僕は、妖精さんを見た。
ちょっと息抜きに書いてます。はい。長くなるかは分かりません。