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ファンタジーショートショート:勇者違い

ここは魔王城・・・数々の戦をくぐり抜けて勇者と魔王が相対していた。

「よくぞここまでたどり着いた!勇者ぁ!」

「魔王!貴様を倒して勇者として○○国に平和を取り戻す!」

「え・・・?」

「なんだ?どうした魔王!今更怖気づいたか⁉」

「いや・・・○○国?」

「そうだ!我は貴様の策略により混迷を続ける○○国を救う為選ばれた勇者だ!」

「いや・・・こう言っては何だけど○○国なんて知らんよ?どこそれ?」

「え・・・?ふ、ふざけるな!そんな手で惑わされるか!」

「あー切っ先向けないで。儂が色々やってたのは隣国の△△国よ?因みに○○国ってどこ?」

「・・・この魔王城から遥か東。2年も旅をしたのだ」

「遠い遠い・・・儂が欲しいのは隣国だし。あー・・・だからか。勇者来ないなと思ったんだよ。そりゃ2年も掛かる距離なら中々来れんわな」

「もし違ったとしても、魔王を倒せば平和が・・・!」

「因みに儂が何で隣国を陥れようとしているか知ってるか?急に国王が代替わりしたと思ったらかなり野心家のようでな。それで調子に乗ってこっちに攻め込んでくる気配がしてたから先手を打ってたんだ。そこさえ片付けば別に戦をしようなんざ思ってないさ。・・・お前の国はどうだ?」

「平和を愛する国王だ。今までも戦らしい戦なんてほぼ無いな。近隣とも上手くやっている・・・だが混乱しているのは事実だ。魔王が原因だと突き止めたのは宰相だった」

「なら怪しいのは宰相じゃないか?突き止めたも何も儂は何もし取らんしな?」

「まさか・・・宰相が?」

「もしかしたら反乱でも起こすつもりだったのかもしれんな?そこで一番の戦力であるお前を遠ざけようとな?」

「だとしたら・・・俺は何のためにここまで来たのか・・・いかん急ぎ戻らねば!」

「急ぎって2年も掛かるんだろう?もう国無くなっているんじゃないのか?」

「だが戻らねば!」

「分かった分かった・・・転移させてやるよ・・・場所わからんから勇者よしっかり場所を思い浮かべていろよ?」

「魔王・・・感謝する!」

慌ただしく去っていった勇者。ひと段落しため息をする魔王がそう言えばと思い出す。

「○○国の勇者はともかく・・・隣の△△国の勇者は一体何しているんだ?」


とある宰相の部屋の戸をぶち壊す音がする。

「やっとこの国の混迷する原因がわかったぞ!宰相である貴様が裏で糸を引いていたとは!△△の勇者として成敗してくれる!」

「え・・・?」

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