ファンタジーショートショート:薬草農家の朝は早い
朝の高原で野菜育ててる農家へインタビューする感じで読んでいただけると・・・
本日はとある農園に来ています!ここでは、あの皆様がお世話になっているアイテム。ポーションの原料となる薬草を栽培されている農家さんの畑なんですね!早速お話を伺ってみましょう。おはようございますー!
「いや、どうもぉ今日はよろしくぅ・・・」
まだ薄暗い時間ですけど、いつもこんな時間から作業されているですかぁ?
「んだ。やっぱり朝の早い時間から作業しねえと日が昇ってからじゃ暑くて出来ねえがんよ?」
ここの農園とーっても広いのですね!どのくらいの広さがあるんですか?
「詳しく図ったことはねぇけども・・・あっちの丘からずーっとほれここまでが全部畑なんだあ」
うわぁ・・・すっごく広いんですね!育てるのも大変でしょう?
「んだども、息子たちも皆家族総出でやってからよ?何とかそれで上手く行ってるんだぁ」
なるほど、ご家族皆さんで一生懸命育ててらっしゃると!どうしても薬草っていうと、冒険者がクエストで取ってくるなんてイメージがありますが・・・
「あぁ、あいつらが取ってくる薬草なんて大したもんじゃねぇ。適当に取ってくるやつもいれば、まだ育ち切らずに引っこ抜く奴らも居る。しかも量が知れてるだろ?そんなんじゃ需要には追い付かね。んだからここで均一の質を持った大量の薬草を作ってるんだ」
なるほど、と言うことは私たちがお世話になっているポーションは・・・
「殆どうちの薬草で作られてると思うんだぁ特にこの近隣の町のポーションはほぼうちの薬草でまちがいね」
ありがとうございます。私も何かしら怪我したり病気の時には大変お世話になっています!
「うちのは効くべ?」
はい!とっても!そう言えば?ここで薬草育てられてどのくらいになるんですか?
「もうかれこれ40年になります。昔は俺も冒険者やってたんだけどもよ?怪我したときにポーション切らしちまって・・・それで治りがうまくいかなくて引退しちまってよ。まあ・・・俺みたいなのが少しでも減ってくれれば良いなと初めて見たんだぁ。だーれも栽培なんてしてる人いねがったから、何年も何年も育てるの失敗して冒険者やってた時に貯めてた金がつきかけた時やーっとまともなのが出来たんだわ」
はぁ・・・そんなご苦労があったんですね。これからはもっと大事にポーション使おうかな?
「いやいや!どんどん使ってくれ?そうすれば儲かるかんよ!」
あははは!それじゃもっとお世話になりますね!しかし、見事に1面全部薬草ですね。
「ここ等辺のは全部薬草で、あっちにあるのは毒消し草。向こうにあるのは麻痺治す薬の材料になんな」
へー色々育てられているんですね!
「ほれ!この薬草今取り立てだから食べてみて!」
え⁉薬草なんて苦くて・・・シャク! え!甘くて瑞々しい・・・そしていい歯ごたえ!美味しい!
「やっぱり取り立てはそのまま食べてもうんめぇんだ。日が経つと苦みが増えて食えなくなっちまうんだよなぁ」
ってことは、農家でしか食べられない贅沢ですね!
「おぉそうゆうこっだ。今日はそれ以外にも薬草を使ってうちで食べてる料理だしてやっがら喰ってくれ」
うれしいー!ありがとうございます!
ごちそうさまでしたー!本当においしかったです。こんなの食べてる農家さんもずるいですねぇ
「いやいや、まあ美味しかったならよがった」
最後に最近のお悩みなんて聞いてみたりしてもいいですか?
「あー最近な?いや畑なんてやっていると害獣、害鳥、害モンスターなんても出てたんだが、最近害冒険者も出てきてよ?」
え⁉冒険者がここの薬草を盗んでいくんですか?
「んだ。だからこっちも罠仕掛けたり、来る前に収穫したりしてるんだけども鼬ごっこでさぁ」
ならこの状況を私も冒険者ギルドにお伝えしてなんとか手助けできるようやってみます!
「おぉ!本当け。ありがとう。んならまた来た時もっとうんめぇの喰わせてやっがら」
わぁ嬉しい!張り切っちゃいますね!本日はありがとうございました。
「はい。ありがとうございました」