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第2話

 突然出されたゴムに動揺を隠せずにいると


「生が好きという話を聞いたんですけど、……付けていただけませんか?」


 補足説明されても全く意味不明だ


「まず、俺はそんなことをするつもりはない」


「?」


 不思議そうな顔をしているが、その顔をしたいのはこっちだ


「それに、学校でしたことも一度もない」


 学校外でしたこともないが


「そうでしたか」


 相変わらず表情筋が死んでいるが、警戒されている様子を見るとどうやら俺の言葉は信用されていないらしい。


「その話、誰に聞いた?」


「直接ではありませんが、クラスメートが話しているのをよく耳にするので」


 噂を信じたわけか


「早くしまえ」


「はい」


 白はゴムを自身のカバンにしまう


「では、私は何をすればよろしいのでしょうか」


「一緒にゲームをするぞ」


「はい」


 本当に従順だな


 二人で大乱闘(ゲーム)を始める


「好きなキャラを選べ」


「はい」


 俺と同じヨシーか


「ルールはやりながら教える」


「お願いします」


 説明をしながらゲームをする。要領がいいのか教えると直ぐに出来るようになった



 しばらくゲームを続ける


「どうして、私の見た目のこと聞かないんですか」


 口の端からこぼすように言った


「聞いてほしいか?」


「いえ」


「ただ……」


「ただ?」


「容姿について聞かれないという経験は始めてでしたので」


「見た目で判断されることの辛さを少し知っている。少なくても部室(ここ)では気にしなくていい」


「……はい」


 その返事には少しだけ熱がこもっていた……



 ◆◆


「また負けてしまいました」


 しばらく続けると俺が気を抜けない位には強くなっていた


「筋はいい、経験の差だ」


「負けてばかりで……すみません」


「どうして謝る」


「面白くないかと」


「たまには一人用以外のゲームも悪くないとは思っている」


「そうですか」


 その後も危ない所はあったが結局、ゲームは俺の全勝で終わった


「休日の部活はない、明日と明後日は休みだ」


 俺は帰りの支度をしながら声をかける


「はい」


「じゃあな」


「さようなら」


「……まて」


 帰ろうとしている白を呼び止める--





















明日からは毎日二十一時に投稿します

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