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童話っぽい?

 せかいはもうおわるのかもしれない

作者: みなはら

ネット小説大賞10回にて、一次通過いたしました。



『世界はもう終わるのかもしれない』




仕事から帰るとき


ふしぎな雲を見た


それは少し前のこと




蒸し暑い季節の夏の雲でもなく


爽やかな風を感じる秋の雲でもない



荒ぶる心を秘めたような


複雑な(よそお)いを見せる雲と蒼空だった


挿絵(By みてみん)




-◆◇◆-




きのうの帰りには


霞み融けるような柔らかな雲を見た



触れたら崩れてしまいそうで


けれどもそうしたら


内側の何かが漏れ出てきてしまう


そんな暗さを抱えたまま


蒼空に浮かんでいた


挿絵(By みてみん)



帰り道での夕暮れの蒼空


先ほどの暗く柔らかな雲が


夕焼けで赤く染まっていた




美しい赤


少し離れた場所までゆき車を停めて


赤に染まる雲を見た場所へと小走りに急ぐ




立ち止まり蒼空を見上げる


柔らかそうで、そして黒くぽっかりと浮かぶ雲


その下側を落ちる日が赤々と燃え上がらせている



幻想的な景色


夕焼けは雲を燃やし尽くして


なにかを孵すのだろうか?



そう感じた光景にはならずに


やがて夕焼けの赤は徐々に消えてゆく




夕日に染まる雲の赤みが消えるまで


夕闇に沈む蒼空をずっと眺めていた


挿絵(By みてみん)




-◇◆◇-




今朝の雲もいつもと違う


そんな予感があった



出かける途中の見上げた蒼空


視界いっぱいに広がっている巨大な鳥の群れ


そう思わせるかのような雲の姿たち


激しく、そして大きく羽ばたく群れの翼だと解るような雲の姿


それはまるで、飛び散る羽根を思わせる雲の連なりだった



暫しその足を止め


少しの間、その蒼空を眺めた


挿絵(By みてみん)



その日の帰り道、蒼空を見上げ


立ち尽くした



巨大な鳥が大きく翼を広げている


この季節には見たこともない雲の姿



大空を統べる鳥の大翼の風切り羽


蒼空を覆い尽くすほどの鳥が頭上にいる



大いなるもの、鳳凰の翼?


そんな風にも思えたのだ


挿絵(By みてみん)




-◇◇◇-




帰りを急ぐ道の途中



昨日の場所で


茜に染まるその翼を見た



朱雀か?、それとも不死鳥(フェニックス)の翼だろうか?


美しさに胸がざわつく


心の奥底から湧き出してくるもの


これはなんだろうか?




昨日の場所で車を停めて


先ほどの翼を見渡せる場所まで走った



視界全てに広がっている燃えるような茜の翼



翼を広げ世界を赤く染める雄大な鳳の下を


挿絵(By みてみん)




立ち止まり、急ぎ戻った場所で蒼空を見上げる



神秘的で


幻想的で


そんな言葉が下らなく感じてくるような


不思議な光景



その美しい景色を見る


それとも見せられているのか?



心が魅せられているその青と赤


蒼空と雲の美しき共演



これは


何かの前兆なのだろうか?


挿絵(By みてみん)




-◆◆◆-




世界はもう終わるのかもしれない


この蒼空を見ながらそう思った




それでもいい


そう思えるような景色だった



できるならば


この茜色の蒼空の翼を君に見せたかった





君と一緒に見たい


そんな美しい蒼空だった






この出来事を君へと話したい




あの日の日暮れに


出逢うことのできた


あの美しかった蒼空の景色を








挿絵(By みてみん)





-つぶやき-


撮った写真では、あの蒼空の色は出ませんでしたね。←何度も何度も、十枚以上撮ったのですが(^_^;)


見たままの姿で、あの景色を写真に残したかったですね。

そう思わせるような、とても美しい、素晴らしい蒼空と雲の景色でした("⌒∇⌒")


心の中の思い出へとあの色を残して、想いを詩にしてみました(*^^*)




この頃の季節の移り変わりは、少し以前とは違っているように感じます。

坂道を転がり続けて速度を増しているような温暖化の影響でしょうか?


それは世界が壊れてゆくようにも思えたりしますし、

世界よりも先に自分が壊れてゆくようにも感じます。



それでも、今日見た景色はとても美しかった。

大変な日々のなかで、一滴の潤いを授けられた。

そうしたようにも感じました(^ω^)




挿絵(By みてみん)

これは全体の流れで、準備したものの、どうしても入れられなかったボツさし絵です。

黒い卵の孵らなかった蒼空ですね。


なんとなく出してみました(^_^;)


置き火のように燻る赤が消えてゆく刹那の、黒いたまのような雲。

この景色もなかなかに美しかったです(*^^*)



本文中の下から三行めを変更致しました。

評価や感想をいただいた後から変えるのは心苦しいと感じていて、しばらくはそのままにしておりましたが、

やはり語感、言葉の流れとして納得しがたく、直させていただくこととしましたm(_ _)m


「日暮れ」という三音の表現は一音足らず、

また四音である「夕暮れ」の打ち間違い、校正足らずなのかもと思いつつ悩んでいたのですね。

今回、投稿した形をあまり崩さず、「に」を追加して四音としてみました。


実はまだ悩んでおります(苦笑)←「夕暮れ」四音の方が正統かなと思いますので(^_^;)

またしばらく悩んだ結果として、「夕暮れ」と直す場合もありますね(^_^;)

そのときはご了承くださいませm(_ _)m

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― 新着の感想 ―
[良い点] 空を見て、こんなにも幻想的な詩が書けるなんて、素晴らしいです。 みなはら様の詩の世界、私はかなりハマっているかもしれません。 私の頭は科学的にしか解釈できないようで、写真のような雲の姿を見…
[良い点]  枠に収まりきらない風景が、紡がれるお言葉と相まって。  本当にそうなのだろうかと、そんな風に思える光景。  暗く沈む画面下、光る川が翼の持ち主の下へと導く道のように見えました。辿るとどう…
[一言] 写真と言葉のコラボレーションがとても綺麗だと思いました。 確かに世界が終わりそうな空ですね。 終わってしまってもいいと思えてしまう程の美しい情景を見られたことに一抹の羨ましさもあったりして。…
感想一覧
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