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幻獣様のお世話係始めました。  作者: のん
幻獣様と乙女お仕事を始める。

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幻獣様とお仕事。1


スメラタさんの神殿の一室に通される。


広い部屋には大きな窓がいくつもあって・・、その部屋から中庭が良く見える。お日様の光が燦々と入って・・、そろそろ寒くなってきたのに、部屋に入ると暖かいくらいだ。


大きな絨毯の上に、幾つもクッションが置いてあって・・

その上にスメラタさんが座るので、私達も同じようにクッションの上に座る。あ、私は相変わらずヴィオにくっつかれてはいますけど・・。



スメラタさんの神殿にも大神官さんがいるんだけど、今日はあいにくと他の地方の神殿に出かけているらしい。


「・・大神官も、挨拶したがっていたが・・すまないな」

「いえ、急遽決まりましたし・・、またご挨拶に伺います」


ルル君が、小さなカップにいい香りのするお茶をトレイにのせて持ってきてくれる。


「キサ様、どうぞ!!」

「ありがとう、いい香りがするね〜〜」


「そうでしょう?スメラタ様のお力で作ったお茶ですから!」

「・・スメラタさんの力??」


私とヴィオがスメラタさんを見ると、小さく笑ってスメラタさんはカップを見る。



「何の事はない、お茶の葉を火入れするんだが、その時に魔法を少々込めるんだ。そうするとその時々で茶葉がいい香りになる・・。まぁ、趣味の一つだ」



へぇ〜〜。

ああ、でも焙じ茶ってあるしなぁ・・。

カップのお茶を見て、香りをもう一度嗅ぐ。


「・・いい香りです!」

「それは良かった」


スメラタさんが嬉しそうにニコリと笑うので、私も嬉しくなる。素敵な趣味だなぁ・・。でも、茶葉やなにかをする際に魔法を込めるって、面白そう・・。


ヴィオは、力の話が出たので思い出したのか、スメラタさんを見て・・、



「幻獣や異世界の乙女についての記述で新たに分かった事はあるんですか?」

「一つ分かった事は、幻獣にはそれぞれ得意な力がある・・ということだな」



得意な力・・?

私達はスメラタさんを一斉に見る。

スメラタさんは、そんな私達を可笑しそうに笑って・・お茶を一口飲んでから・・



「幻獣は、この国を祈りを持って守護する・・くらいの伝承しか伝えられていなかった。ところが、最近うちの神殿の地下に隠し部屋を見つけてな。これが入っていた」



そういって、スメラタさんが手の平を上に向けると、石板が出てくる。

薄い水色の石板はノートくらいの大きさと薄さだ。


「まだ、何十枚もあったが・・。重複している内容もあって、これは知っておいた方がいいと思ってな。他の幻獣達にはすでに伝えてある」


ルル君がその石板を受け取って、ヴィオに渡してくれる。

私とヴィオでその石板を見ると・・



ワズは、植物の力。

ザシェは、土の力。

ケルムは、火の力。

トーラは、風の力。

パルマは、水の力。

ロズ、ダズは、光の力。



ザシェはレオルさんで、ケルムはアイムさんで、トーラはターシェさんか・・。

ヴィオはその石板をまじまじと見て、



「・・僕は、水の力なんですね」


「お前が、雨を降らせてロズとダズを清めたと聞いて・・、なるほど自分の得意な力を無意識に使っていたんだな・・・と思ったよ。私がお茶の葉に香りを付けるように・・皆、どこか無意識に力を使っていた」



そうか・・植物の力だもんね!

ベルナさんはその石板を興味津々で見て・・


「・・これは、魔法石で作られた石板ですね!壊される事のない石で作るとは・・」


そうなんだ!

知っておいて貰わないといけない情報だもんね。・・でも、なんで地下にあったんだろう。



スメラタさんは、石板を見て・・


「・・この神殿でも、かつて派閥争いがあったようでな、やはり幻獣を自分達に都合よく扱おうとする者から、この情報を隠していたらしい。今度、神に神殿で情報管理について相談しておく」


神様に情報管理の相談!!?

思わずヴィオを見ると・・、不思議そうな顔をして・・



「神様と神殿でお話できるの・・普通でしょ?」

「・・・普通はできません」



思わず冷静に返したけど・・。

え、そうだったの???神様と話してたの??啓示みたいなの受けてるのかと思ったけど・・、そんなフランクな感じだったの??異世界って、不思議だ・・。



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