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幻獣様のお世話係始めました。  作者: のん
幻獣様と乙女お仕事を始める。
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幻獣様とお仕事。


襲撃事件があったけど、ヴィオは守り月の一ヶ月を無事にやり切った!!


力の使い方も少しずつ覚えてきたのか、お清めもお祈りも上手になってきた・・と、話している。・・けど、すぐ無理をしちゃうヴィオの力があるか私が時々チェックをする。


「うん、今日も大丈夫ですね!」

「・・キサ、ありがとう」


私から手を繋いでくるのでヴィオは嬉しそうだ・・。

手ぐらいなら繋ぎますよ・・?

その他は、ちょっと・・無理ですけど。



残り一か月の守り月を終えたら、また国にしばらくいる生活になる。

その間に、落ち着いてきた事だし、他の幻獣さん達の神殿をお礼も兼ねて一緒に挨拶回りしてこよう!と、いう事になった。



スメラタさんに転移魔法教えてもらったしね!


身支度をして、ニケさん、ベルナさんと一緒にスメラタさんの神殿に行く為に、中庭へ行く。マルクさんが、パルマの神殿にあった古文書を持ってきてくれた。


やっぱり、各神殿で幻獣や異世界の乙女についての内容は、それぞれ違うらしい。もしかしたら、国の幻獣によって契約や力の内容が違うのかも??と、話し合って、一番安心できるスメラタさんに内容を確認してもらう事になったのだ。

マルクさんは、鍵のついた箱をニケさんに渡していた。



「じゃ、行こうか・・。キサ、手を」

「ヴィオ、転移魔法使えるんですか?」

「・・そりゃ教えてもらって、練習したもん」



・・練習して使えるの??

そんなものなの??

ヴィオの大きな手を握ると、嬉しそうに私を見つめて、


「・・キサの手、小さいね」

「ヴィオが大きくなったんですよ・・。でも、私としては小さいくらいがちょうどいいというか・・安心するというか・・」


私の言葉に、ヴィオはジトッと見るし、ニケさんとベルナさんは同時に吹き出す。・・まだ照れ臭くて、慣れないんだよ〜〜。あと二か月で結婚なんてできるのかな??未だに想像がつかないんだよね。



「もう!!キサは、いい加減僕に慣れて!」

「が、頑張ってます!」


「おらおら、もう行くぞ〜〜」



プリプリ怒るヴィオに、ニケさんが声を掛ける。

ちょっと膨れた顔のヴィオは、マルクさんを見て手を振ると、私を見て・・手をぎゅっと握る。


「行くよ」

「はい」


足元から体が消えていく感覚になって、怖くて目をつむる。

ギュウッと頭が上に引っ張られていき・・



トン・・。



と、足元が地面につく感覚になって・・

そっと目を開けると、スメラタさんの神殿の中庭に立っている事に気付く。



「「「キサ様〜〜〜!!!」」」



大きな声にびっくりして、声のした方を見るとルル君が嬉しそうに駆け寄ってきて、私の腰にギュウッと抱きつく。


「キサ様、お元気でしたか?お手紙嬉しかったです!!」

「ルル君久しぶり!こちらこそ色々ありがとう」


下から嬉しそうに見上げてくるルル君に、和んでいると・・

中庭の奥から、スメラタさんがゆっくり歩いてくるのが見える。



「・・ルル、すぐにキサにくっ付くんじゃない・・」

「ええ〜〜!!だって、可愛い女の子といられるのなんて今だけですよ?!」



ヴィオが私とルル君を、ジト〜〜っと見つめている。

ま、まぁまぁ・・今だけだから・・?


ルル君はスメラタさんに言われて、ようやく手を離すとヴィオが私をさっと抱きかかえる。



「「「ヴィオ??!!あの、降ろして下さい!!」」」

「ダメ!!絶対ダメ!!」

「いや・・、あのスメラタさんに失礼ですし・・」


「俺は構わんぞ」



なーーぜーーー・・・・・。

ルル君に触られたくないのは分かるけど・・、何も抱きかかえなくても・・。ニケさんとベルナさんに助けを求めたけど、ニケさんは苦笑いし、ベルナさんはニッコリ笑って、「それが一番かと」って言うけど・・、一番じゃない。私は歩ける。



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