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幻獣様のお世話係始めました。  作者: のん
幻獣様と乙女お仕事を始める。
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幻獣様と異世界の乙女。2


神殿に参拝に来ていた人に、祝福をして・・

礼拝堂を光で包み・・、ようやく神殿でのお仕事は終了らしい。


はぁ〜・・、幻獣様って大変なんだなぁ。


私が感心したように見ていると、今回のお祝いの為に街から選ばれた女の子達が、花輪を持って並び・・ヴィオの首に掛けていく。へ、へ〜〜・・そんなのもあるんだ!



目一杯可愛らしい格好をして、恥ずかしそうに微笑みつつ花輪をあげる女の子達を見ると・・、うん、まぁ、ちょっと複雑な気持ちになるけどね。

・・私、あの子達より年上だしなぁ・・。



一緒にいたいって言ったけど、ヴィオが嫌だって言ったら・・?

今は好きって言ってくれているけど、そういう事もあるのかな・・。そう考えたら、ズズン・・と勝手に落ち込んでしまう。いいや・・、今はそういうの考えるのはよそう。


顔を上げて、ヴィオを見ると・・

花輪で顔が埋め尽くされそうで・・、ちょっと困っているヴィオに小さく笑ってしまった。



神殿のお祝いを終えて、ニケさんと私、ベルナさんでヴィオの首に掛けられた花輪を持って部屋へ戻ろうとすると・・



「キサ様ぁ!!」



高い声が聞こえて、そちらを振り向くと・・

濃紺の髪に、濃紺の瞳、短い髪をちょっと跳ねさせた男の子・・ルル君がこちらへ駆け寄ってくる。



「ルル君!!わ!!元気にしてた?」

「はい〜〜!!もう会えなくて、寂しかったです!!」



腰にぎゅっとしがみついてくるルル君に、ほんわか和む。

可愛いなぁ〜〜。

頭を撫でつつ・・


「こっちへ来て以来、会えなかったもんね・・。ごめんね、お手紙をすぐ書ければ良かったんだけど・・」


「いえいえ〜!スメラタ様にも今度会いに来て下さいね!」

「ありがとう!!」


私とルル君できゃっきゃと話していると、ヴィオが私の肩に顔をのせる。

ん?どうしたの??



「・・キサ、この子はお知り合い・・?」

「あ、そうか・・、えっと、スメラタさんの所でお世話になっていたルル君です」


「初めまして!ルルと申します。本日は主人であるスメラタ様よりお届け物があって参りました!」



スメラタさんから??

ひとまず食堂へ来てもらうと、ルル君は魔法でテーブルの上にお土産だろうか・・色々な物を出して置いた。


「うわ・・すごい量だね」

「はい!僕にとっては・・ちょっと残念ですが、大事なお祝いですからね」


残念??

でも、お祝い・・。

あ、そうか、一緒にヴィオといられる事になったから、スメラタさんの神殿には戻れないしね。ルル君ったら、可愛いなぁ〜!小さく笑って、お土産の箱をみる。



ヴィオも、お土産を見て・・小さく微笑み、


「小さな時から、スメラタさんは変わらないなぁ・・」


って話して、大事そうにお土産の箱を撫でる。そうだねぇ・・、小さい時から、スメラタさんはヴィオをよく可愛がっていたもんね。



「ヴィオ、いくつか開けて・・お礼状を書いたら?」

「うん、そうだね。そうしよっかな・・」


「でしたら、この中身!おすすめですよ!!面白いの入ってます!!」



ルル君の目がパッと輝く。

そこ、言っちゃうのね・・。でもそんな様子が可愛くて・・昔のヴィオみたいだなぁって思って、ついついルル君に構ってしまう。


それをじっと見ていたヴィオが・・、



「・・キサ、便箋持ってきたいけど、どれがいいか一緒に選んでくれる?」

「あ、はい。部屋にありましたよね?」

「うん、ちょっと取りに行こう」



部屋の入り口までベルナさんと一緒に行き、私達で部屋へ入ると、ヴィオはすぐ私をぎゅっと抱きしめてきて、ちょっと不満げに私を見る。ど、どうしたの?



「・・キサ、ルルって子に構いすぎ」

「え?ルル君??」

「・・・僕のキサなのに・・。小さい子に弱すぎる」

「そ、それは・・・ねぇ?」



だって、ヴィオの小さい頃に似ていて、可愛いんだもん・・・って言ったら、怒られちゃうかな?ちょっと悩んで、「気をつけます」って言ったら、ようやく納得して頂けた。うーん、こういう所は小さい頃から変わらないね。



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