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幻獣様のお世話係始めました。  作者: のん
幻獣様と乙女。

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幻獣様のお世話係は奔走する。9


突然大きくなってしまったヴィオ。


銀髪の長い髪が邪魔そうだったので、後ろで一つに結ってあげたら


「これ、毎朝キサがして!」


と、尻尾を揺らしながら言うので笑ってしまった。

ここにいる間は、ずっとするよ‥。

小さく頷くと、嬉しそうに笑って‥ギュウッと抱きしめてくるけど、力が強い!!前も苦しいなぁって思ったけど、力が全然違う!苦しいよ!って訴えたら、力を弱めてくれたけど‥やっぱり大人だと違うんだな。



ヴィオと朝食を食べてから、テーブルでお茶を飲みつつ、まじまじと改めて見る。


どうみても青年。

しかも、ちょっと類を見ないほどの美形だ。

小さい頃は、ちょっとたれ目っぽい顔だったのに、少しキリッとして、いやぁあ‥モデルみたいだな?



「‥キサ、見過ぎ‥照れる」

「あ、ご、ごめん!!!」

「好きになってくれた?」

「‥いえ、そうでなく、格好いいなぁって」

「‥‥格好いい」



私の言葉を聞いて、ちょっと目元を赤くするところは可愛いけど‥。

まぁ、それを言うと怒りそうだから黙ってるけど。


そんな風に会話をしていると、マルクさんがベルナさんとやって来る。ちょっと緊張した顔のマルクさんに、ドキッとする。マルクさんは、一緒にテーブルを囲んで話をしてくれた。



「‥まず、スメラタ様にご連絡した所、恐らくアイム様とスメラタ様の魔力の大きさに引きずられた可能性が大きいとの事でもう少ししたら戻ると思う‥との事でした」



そう言われて、私はホッとするけど、ヴィオは「やだー!」と文句を言う。

‥あの、そんな場合じゃないのよ?


と、マルクさんは、ちょっと目をウロウロさせて‥



「‥そして、もう一つですが‥」



マルクさんが、ちょっと言いずらそうにしていて‥

私はまだ何かあるのかと、ドキドキする。



「‥‥キスは、しましたでしょうか?」



「「キス????」」



私とヴィオは、目を丸くする。

マルクさんは、ちょっと顔を赤くしつつ、



「スメラタ様が、急激な成長をした場合‥、キスをした可能性が高いと‥」


「ほっぺなら何度も‥。あ!!ほっぺもダメだったんですか!?」



私が言った言葉に、ヴィオがショックを受けている。

もう頬へのキスもダメなの!?とばかりの顔をしている場合じゃないのよ!!君ぃ!!!!マルクさんは慌てて、



「い、いえ、あの、口です‥」



「「口‥」」



私と、ヴィオは今度は顔を見合わせる。



「し、してません!!」

「‥‥したいけど」


「だめ!!!絶対!!ダメ!!!!!」



私がヴィオにそう言うと、ヴィオはショックをまた受けてズンと項垂れる。マルクさんは、そんな私達の様子を見て、ほっと息を吐いた。



「安心致しました。あの、キスですが‥、ヴィオ様が成人されるお祝いの際にキサ様から異世界の力を分け与える儀式として行うのです」


「「「えええ!!!??」」」



待って!!!それ、早めに言ってくれない!??

ヴィオは、さっきまで項垂れていたのに、耳をピンと張って、マルクさんの言葉を逐一逃さないようにじっと聞いている‥。




「ですので、大変大事な儀式となりますので、お二方は、その、仲が良いので‥、気をつけて頂ければ‥」




‥‥おじいちゃんであるマルクさんに、そんな発言をさせてしまって、私は穴があったら入ってそのまま埋めて貰いたいくらい恥ずかしかった。ヴィオはニッコニコで「わかった!」っていうけど、恥ずかしくて‥思わず両手で顔を覆った。


‥良かった、この場にいるのがベルナさんで。

ニケさんだったら、笑われてたかも。


マルクさんは、私を見てヴィオに聞かれないように小声で、



「‥‥儀式が済んだら、力が失われます。どうぞお忘れなきよう‥」



その言葉にハッとする。

つまり、キスをしたら‥私はずっとヴィオと離れて暮らす事になる。

ヴィオに、その時どんな顔をすればいいんだろう‥。笑顔で送り出したいけれど、きっと泣いてしまいそうだ‥。



マルクさんとベルナさんを見て、その時が来たら、ヴィオをよろしくお願いしますとばかりに静かに頷くと、二人も何も言わずに頷いてくれた。



そうしてすぐに私の横に来て尻尾を振る甘えん坊をちらっと見ると、不思議そうに私を見つめていて‥。変わらない優しい瞳に思わず小さく微笑んだ。




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― 新着の感想 ―
[一言] 幻獣様のお世話係は・・ 何だか毎回切なくなりながら読ませていただいております。 1年間という期間が頭からはなれず、またキサさんと同じくヴィオと離れないといけないの?本当に?と思うと切なく展開…
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