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幻獣様のお世話係始めました。  作者: のん
幻獣様と乙女お仕事を始める。
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幻獣様と乙女、いつかの未来。


ものすごい置き土産をしていったセス。

あれからターシェさんに、からかいにからかわれ、私とヴィオはそれはもうずっと赤面していた‥。


すぐに帰ってしまったセスを、レオルさんもアイムさんもすごく残念がってくれたけど、ターシェさんがセスの言葉を話したのだろう。



「まぁ、すぐにキサとシルヴィオの子供になって帰ってくるんだろ!」

「そうしたら、ゆっくりじっくり遊べるな」



と、二人が話すので私はもう溶けてもいいでしょうか?

恥ずかしすぎる〜〜〜!!!



あれからすぐに神殿に神様にお祈りをしにいったヴィオ曰く、



「すごく世界が綺麗になってたから、神様が何が起きたんだろうって慌てて帰って来たんだって。神様でも分からない事って、まだまだあるみたい」


「神様も予想できないって、ある意味すごい事ですね‥」

「スメラタさんなんて、そろそろ神様になっちゃうかもなぁ〜」



もっとすごいスケールの話をされて私がびっくりなんですけど!!

部屋のソファーに一緒に座って聞いてるけど、思わず前のめりで聞いてしまう。



「あ、セスはね神様の世界でも、ものすごく元気だって!お祈りした時に神様に教えて貰ったよ。あとセスともちょっと話したんだ」


「そうなんですか?!いいなぁ〜〜。でも、セス元気そうで安心しました」

「うん。‥あの、神様にはセスは子供にはできないって言われたんだけどね‥」



ヴィオの言葉に、私は顔が一気に赤くなる。

あ、は、はい、そう言われましたね??

思わず俯くと、ヴィオもちょっと照れくさそうにしつつ、私を視線だけでちらりと見る。



「‥いつかはって言ってた。あと、セスはまた近く来るって‥」

「そ、そうですか!!セス楽しみだな〜〜!!」



い、いつか‥。

そうですか、そうですか‥。

でも、今はなんというか恥ずかしくて顔が上げられないなぁ〜〜。

ヴィオの大きな手が私の手に重なると、心臓がどきりと大きく鳴る。



「‥セス、可愛かったけど、キサを取られちゃったみたいで、ちょっと嫌だった」

「は、はい‥」

「でも、すごく可愛くて、キサとの子だったら、もっと可愛いのかなって‥」

「ははははい!!!?」



や、やめて〜〜〜〜!!

私の心臓がかつてないほど、ものすごくドキドキしてる!!

そして、きっと今、私の顔はものすごく赤いと思う。


ヴィオが私の頬に手を添えたと思ったら、そのままそっと顔を上にあげた。



「ヴィ‥」



名前を呼ぼうとしたら、ヴィオの顔がすぐ近くに来て思わずギュッと目を瞑ると、そのまま静かに唇が重なった。


「キサ」


低く、私の名前を呼ぶヴィオの声に薄っすらと目を開けると、

嬉しそうに微笑むヴィオの顔が見える。



「大好き。僕のキサ」



そう言って、ギュッと私を抱きしめると、今度は逃がさない!とばかりに私の後頭部を大きな手が添えられると、そのまま何度もキスするので、私は早々にギブアップした。


ヴィオの口元に手を当てて、ジロッとヴィオを睨むけど、

多分顔が真っ赤だし、意味がないだろう‥。



「ヴィオ!!ちょ‥一旦、止めて!!」

「やだ」


「や、やだって!!」

「僕、沢山甘えたいの我慢したよ?」



が、我慢とな!!

ますます顔が赤くなると、口元に手を当てて目だけしか見えないけど、ヴィオが目を細めて私をご機嫌で見ているのがよく分かる。



「三人もいいけど、まだもうちょっと二人でいたいなぁ」

「え、ええと‥?」

「キサは?もっと一緒に、近くに‥僕といたくない?」



ヴィオの瞳が熱を帯びていて、なんていうか大変意味深な言葉に、「そんなこと教えた覚えはありませんよ!?」って言いそうになる。



「ヴィ‥」

『シルヴィオ様〜〜〜!!!キートに送ってくれた花、あれすごいですね!!!』



ポン!!

と、勢い私達の手前にあったテーブルの上に、水の精霊さんが突然現れて、私とヴィオは思わず目を丸くする。と、精霊さんもまずい場面に来たぞ?!と、思ったのか‥、ソロ〜〜っと視線を逸らして、



「お邪魔しました」

「まったくだ」


「「そ、そうじゃな〜〜〜〜い!!!」」



近年稀に見るほど真っ赤になった私の絶叫が神殿中に響き渡った‥。

もう!!!ヴィオ〜〜〜〜!!!?



ここで一旦完結とします〜。

ヴィオとキサの名前の響きが好きで書いてて本当に楽しかったです。

ブクマや星をありがとうございます!

え?まだしてない?遠慮は無用です。さあさあ押して下さい(笑)

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