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幻獣様のお世話係始めました。  作者: のん
幻獣様と乙女お仕事を始める。
136/186

幻獣様は、乙女が一番。3


ロベルク騎士団長さんは、あまり細かい事は気にしないタイプっぽい。


私がお土産を渡すと嬉しそうにお礼を言って、サクサクと訓練場を案内してくれたけど‥、い、いいの?!詳細にヴィオの事を聞かなくていいの??


私はオロオロしつつ、一緒に訓練場へ行くと、

大きなグラウンド3つ分くらいある広い場所へ案内された。



「わ、広い!!」



そんな広い場所で、騎士さん達の訓練が繰り広げられている。

馬に乗っている人、剣を打ち合う人、素振りをしている人と様々だ。こんな感じで訓練しているんだ。


ヴィオを見ると、顔がキラキラしてる。

私を守る騎士になるって言って、小さい頃から訓練してたもんね。嬉しそうな顔に思わず微笑んでいると、ヴィオが私を見て、



「キサ、格好いいね!」

「はい、素敵ですね」

「僕は?」

「え、ええええ??」



‥それはこのギャラリー一杯の中では言いにくいかな?!

ちょっと顔を赤くして横を見ると、ロベルク団長さんが面白そうに笑う。


「まぁまぁ、一緒にちょっと訓練でもしてみたらどうだ?そうしたら、素直に言ってくれるかもしれないぞ?」


そう言われて、ヴィオの顔がパッと輝く。

あ、ああ〜〜〜、ちょ、ちょっとどうかなぁ??心配しかないんだけど。



ニケさんと一緒に訓練場の練習した方へ一緒に歩いていくと、騎士さん達がニケさんを見て、パッと顔を明るくする。



「ニケ隊長!!お戻りになったんですか!!」

「とうとう首に?!」

「随分持ちましたね!」


顔を赤くしたニケさんが、「「お前らなぁああ!!!!」」と怒鳴った。

な、なんか散々な言われようじゃない??



ニケさんが、騎士さん達にものすごく頑張っていると力説しているのを、私とベルナさんが可笑しくて笑ってしまうと、騎士さん達が突然、シャキッと姿勢を正す。


「どうもニケ隊長の隊員のケルンです」

「ロッタです」「ベリンです」


呆れた顔をしたロベルク団長さんが、騎士さん達を見て、



「お前らの自己紹介はいいから、ほれ、今日はニケが連れてきた坊ちゃんが訓練に参加したいんだと。ちょうどいいからお前ら、剣の模擬試合をするぞ〜」



そう話すと、騎士さん達の顔が一斉に引き締まる。

うわぁ、やっぱりキリッとすると皆格好いいなぁ〜。思わず見ほれていると、ヴィオが私の服をちょっと掴む。


「ヴィオ?どうしました?」


小声でヴィオに聞くと、ちょっと目をウロウロさせて‥



「僕だけ見ててね」



私をじっと見ると、ニケさんに呼ばれて支度しに行ってしまった。

‥僕だけって‥。顔がじわじわと赤くなってしまうんですけど。


ベルナさんがふふっと笑って、私を模擬試合がよく見える場所へと案内してくれた。


「そういえばベルナさんも騎士団に来た事あるんですか?」

「そうですね〜。以前は騎士を目指していたので‥、でも魔術の方が自分に合ってると思って転向したんです」


なんと!

ベルナさんが騎士!!

爽やかな一見女性に見間違えてしまうほどの綺麗なベルナさんが騎士かぁ。きっとモテモテだろうなぁ。



そんなことを考えていると、ヴィオがニケさんに騎士の甲冑を着せて貰っている。銀色の甲冑は見てるだけでもかなり重そうだ。


こっちは見ているだけでハラハラするのに、当の本人はワクワクした顔で鎧を見ている。


「け、結構本格的な試合‥なんですか?」


心配になってベルナさんに聞くと、ニコッと微笑んで



「刃は潰してあるから大丈夫ですよ。甲冑は怪我をしないように念の為‥といった所ですかね」



刃を潰してあれば平気なの?

私がヴィオを見ると、嬉しそう〜〜に手を振っている。

こっちは心配し通しなのに〜〜!小さく手を振って、ヴィオをじっと見ているとロベルク団長さんがこちらへやって来る。



「どれ、ニケの奴が訓練したシルヴィオ様の腕前、楽しみに見ますか!」



え、知ってるの?!!

私は目を丸くすると、ロベルク団長さんは口元に指を当てて、



「騎士達は知らないので秘密ですよ」



いたずらっぽく笑ったけど、いいの??

大丈夫なの!?国の幻獣様だよ!??

ベルナさんを見ると、「奢ってくださる人がもう一人増えましたね!」って言うけど、大丈夫なの〜〜!!???



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