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幻獣様のお世話係始めました。  作者: のん
幻獣様と乙女お仕事を始める。
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幻獣様と世界と乙女。5


翌日、小さかったヴィオは朝起きると、少し体が大きくなっていた。

今日は10歳くらい‥かな?ちょっとがっくりうなだれて、自分の手を見るヴィオ‥。


「新婚なのに‥」

「ヴィ、ヴィオ!!」


「力は元通りなのに、キサを抱きしめられない‥」


うん、大丈夫。

私が抱きしめられる。でも、きっと怒られるけど。


私がヴィオの手を握って、力を確認するといつものようにキラキラ輝いているのが見える。ヴィオも私の手を握って力を見てくれたけど‥、突然瞑っていた目を開けると、


「キサの力、金色になってる!!」


「え!??」

「昨日は確認した時、同じような白い光だったのに‥」


そ、そうだったの?

私は自分の力は見えないからなぁ‥。


「昨日の清めの力を使った事と関係あるんですかね?」

「わからない・・、でも今はそうとしか思えない」


そっかぁ〜。

金色の力に変化したのか。



「でも、この力ってヴィオがいないと使えないみたいですよね」

「だから異世界の乙女なのかも‥」


「え??」

「異世界の乙女は、未知数の力を持っているけど、悪用する人間は絶対いると思う。だから、幻獣を通さないと力が使えないようになってるし、幻獣も力に溺れないように異世界の乙女がいないと清めの力が使えないのかも」



な、なるほど〜〜!!

それを言われると、なんだか納得しちゃう。


「そっか・・、じゃあ私はヴィオがいるからこその乙女なんですね!」

「‥‥! う、うん、そうだね‥」


ヴィオは目元を赤くして、そう応えると‥私を真っ直ぐに見つめる。



「僕の異世界の乙女がキサで良かった…、大好き!!」

「う!す、ストレート!!は、はい‥ありがとうございます」

「もう〜!そうじゃなくて、そこは好きって言うの!」

「む、無理〜〜〜!!」

「無理じゃないでしょ〜〜!!」



小さくても、ヴィオはヴィオだった‥。大好きって言うまで、許してくれなかった‥。ようやく言ったら、朝の神殿のお祈りにウキウキしながら出かけていった…。



そうして、身支度をしてベルナさんが部屋まで迎えに来てくれた。


「おはようございます。昨日はお疲れ様でした。キサ様、体調の方は如何ですか?」

「体調は問題ないです!でも、ヴィオの体はまだちょっと戻ってないのが気がかりで‥」


ベルナさんは頷いて‥、食堂へ一緒に行きがてら話をしてくれた。


「清めの力について、マルク様と一緒に調べたのですが…、金色の光については書いてあったのですが、スメラタ様の言う通り、異世界の乙女に関しては書かれていなくて、ただものすごい浄化の力があるのは本当だそうです」


「そうなんですか‥」


そんな話をしていると、神殿の方からヴィオとニケさんが慌てて駆け寄ってくる。



「ヴィオ、どうかしたんですか?!」

「「緊急招集!!すぐにスメラタさんに連絡をしないとだ!!」」



え?な、なんで!?

ベルナさんとニケさんは、顔を見合わせてすぐにスメラタさんに連絡しに行く。


私はヴィオと一緒にマルクさんのいる食堂へ行くと、マルクさんの顔に緊張の色が見える。


「シルヴィオ様、何かロズとダズで見えたのですね?」

「ああ、北の地方が昨日までは何もなかったのに、真っ黒になっている!」


「真っ黒・・!!!」


マルクさんの顔が青ざめる。


な、何かあるの??

でも黒いって‥、まるで魔の力が集まっているような口ぶりだよね??



そう思った瞬間、スメラタさんを始め他の幻獣さん達が食堂へ転移してきたのか、突然現れた。皆、一斉にここへ来たの!?


驚いて目を丸くすると、スメラタさんが深刻な顔をしてヴィオを見る。



「‥魔の門が、ロズとダズの県境で発生したと聞いたが?」



瞬間、幻獣の皆の顔が固まり、マルクさんはぶっ倒れた。ま、マルクさーーーん!!!




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