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幻獣様のお世話係始めました。  作者: のん
幻獣様と乙女お仕事を始める。
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幻獣様と世界と乙女。1


ヴィオが朝のお祈りを終えて、一緒に食堂へ行くとベルナさんが朝食を食べつつ、朝早くに言っていた問題について話をしてくれた。


「レオル様から、昨日連絡が入ったんです」


レオルさん?

私とヴィオは顔を見合わせる。

ベルナさんは、ポケットから地図を出すと私達の前に広げる。



「レオル様の国がこちらです。北のここに森がありまして、森の民と呼ばれる方達から、最近森の木々が突然腐り出すので原因を調べて欲しいとお話を受けたそうです」



腐る!?

虫とかが原因じゃなくて??


「森の民は、誰よりも自然に詳しいのですが、その民がわからない‥という事で、レオル様はまず「植物」の力を持つスメラタ様に相談されたようで、すぐに調べに来てくださったそうです」


スメラタさん‥流石だなぁ。

ヴィオがベルナさんを見て、


「森は?原因は分かったの?」

「はい、どうも『穢れ』が関係しているのは分かったのですが、今回幻獣様の力が一つでは足りないようです」


一つじゃ足りない??

私が不思議そうにベルナさんを見ると、3本指を立てて‥、


「「植物」の力と、「大地」の力、そして「水」の力が必要という事だそうです。大地が穢れ、水が穢れ、それによって「植物」にダメージがあるからだそうです」


「成る程。では、すぐ向かった方がいいな。スメラタさんに僕が連絡する」


ヴィオは、そういうとサッと立ち上がる。

ベルナさんは、ホッとした顔をして頷く。すみません‥、ご心配おかけしまして。



「キサ、一緒に‥」



ヴィオが不意に私の手を握って、部屋へ行こうとするので照れてしまうんだけど‥。ちょうどそこへニケさんが食堂へやってきて、私たちを見るなり‥



「「あ、何?やっと仲直りしたのか〜〜」」



って、大きな声で言うものだから、私は瞬間真っ赤になるし、ヴィオは嬉しそうに笑うし‥。か、勘弁して下さい!!!空気を察したベルナさんが、ニケさんの耳を引っ張って「慎みを持ちなさい!!」って、ズルズルと部屋を一緒に出てくれたので、大変助かります。



「キサ、一緒に行くけど気を付けてね。絶対危ない事しないですね!」

「‥したくないんですけど、巻き込まれる場合は?」

「意地でも巻き込まれないでね!」


「「む、無茶苦茶だぁ〜〜!!」」



ニコニコしながら無茶振りするヴィオと部屋へ戻り、連絡をして‥、アイムさんから貰ったお揃いのコートを着て、念の為、実験で咲かせた花を一鉢持って、ベルナさん、ニケさんとザシェの国へ転移魔法で向かった。



シュン‥と音がして、目を開けると久しぶりに石造りのお城のようなレオルさんの神殿に着いた。


中庭は、辺り一面雪に覆われていて‥、噴水の水は止まっていて、雪に埋まっている。そっか、こっちは北国だからもう雪が降っているんだ!



「シルヴィオ、キサ、よく来てくれたな」


「「レオルさん!!」」



レオルさんは、毛皮のコートを着て白い息を吐きながら迎えに来てくれた。後ろに何人か神官さんらしき人達もいたけれど、毛皮のコートを皆着ている。寒いもんな〜〜。



すぐに部屋の方へ通されると、ソファーに座ってスメラタさんがお茶を飲んでいる!私達がやってくると、ニコッと笑って軽く手を上げてくれた。


「‥こだま花も持って来たのか」

「はい、花を植えられるかはわからないんですけど、一応‥」


スメラタさんは、嬉しそうに笑って‥、


「綺麗に咲いたな。ありがとう」


大好きなスメラタさんに褒められて、お礼を言ってもらって嬉しかったのか、ヴィオの尻尾がパタパタ揺れると・・、私やレオルさんが小さく笑う。か、可愛い!でも、言ったら怒られそうだから黙ってるけど。



「とりあえず、話は聞いたろ?まずお茶を飲んだら、出かけたいが‥いいか?」



レオルさんは、そう言うと‥最新作のチーズスフレケーキを出してくれた。相変わらず料理好きだなぁ〜!!そして、美味しい!!上手!!ひとまずケーキに舌鼓を打った。




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― 新着の感想 ―
[一言] 急いでいてもお茶は欠かせない( ・`ω・´)きりっ チーズスフレ~美味しそう( *´艸)
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