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幻獣様のお世話係始めました。  作者: のん
幻獣様と乙女お仕事を始める。
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幻獣様とお仕事。15


そうして・・、ヴィオが思ったよりも疲れた事もあって早めに自分の神殿に帰ることになった。


自分の神殿にいた方が、力の戻りも違うらしい。

は〜・・神様の世界はまだまだわからない事だらけだ。


アイムさんはもう少し滞在して欲しかったのか、ちょっと不満げだったけど・・自分の国の問題を解決して貰ったし、気をつけるようにと言ったばかりだったので、大人しかった。



「元気になったら、また近く来いよ!」

「はい、ありがとうございます」

「お兄ちゃんって呼んでいいぞ!!」

「・・それは、ちょっと・・」



うん、この二人の組み合わせ、面白いな・・。

私やニケさん、ベルナさんは二人の会話を聞いて小さく笑ってしまう。


アイムさんにお土産を貰って、ようやく神殿へ戻る。

果物ジュース・・ならぬお酒は、そっとニケさんに進呈しておいた・・。だって、危険だし。




神殿に戻ると、スメラタさんが来てくれていた!

ヴィオはパッと顔を輝かせて、


「スメラタさん!こんにちは!!」

「お邪魔してるよ。初仕事、お疲れ様。」


そう言われて、嬉しそうに微笑むヴィオ。


うん、アイムさんとの差よ。

・・ヴィオは小さい時から、スメラタさん大好きだからなぁ〜。

スメラタさんは、ヴィオの力の少なさを感知して心配して様子見に来てくれたらしい。



中庭にマルクさんがお茶の用意をしてくれていて・・、ひとまず席についてヴィオは「魔の者」について、スメラタさんやマルクさんに話す。


「ロズとダズの「呪い」か・・。あそこはそういった力に明るいものがいたからな・・」


い、いたのか・・。

そんなのに詳しい人・・いてもいいの??

思わずそんな顔をしていると、ヴィオが心配そうな顔をして私の手を握る。


「キサ、もうそんな人はいないから大丈夫だよ?」

「・・良かったといえば、良かったですけど・・、でもまだ「呪い」はどこかにあるって事ですよね」


私の言葉にスメラタさんが頷き・・



「恐らく、これから他の国でも「魔の者」が出てくるだろう。そうなったら、「魔の者」の力に合わせて出向く必要があるだろうから・・、連絡を密に取る必要があるな」



そ、そっか・・。

問題が起きた時の対処する幻獣がそれぞれ違うんだもんね。

ニケさんやベルナさんもそれを聞いて、ちょっと緊張した顔になる。


スメラタさんは、私とヴィオを見て、ニコッと笑う。



「支え合える仲間や、乙女がいるんだ。大事にしろよ」



す、スメラタさ〜〜ん!!!

圧倒的お兄さん感!!頼りたくなってしまう・・その存在感!!

ニケさんがボソッと・・「アイムも頑張って欲しい所だな・・」って言うけど、そこはまぁ・・今は言わないであげて。



スメラタさんは、ヴィオの力の戻り具合を見て、


「今日、明日は国にいて・・力が戻ったら、出かけるようにしておけよ」


と、言い残して自分の国へ戻っていった。

次はレオルさんか、ターシェさんの国へ行こうか・・と話していたけど、そんな訳で力が戻るまでちょっとお休みだ。



マルクさんは私達を見て・・


「ひとまずお疲れでしょう。今日はゆっくりお休み下さい」


と、いうので・・ありがたく部屋で休ませて貰う事にする。はぁ〜〜・・、温泉にもう一回くらい浸かりたかったなぁ・・。



部屋に戻ると、ヴィオがベッドに珍しくすぐに横たわる。

疲れたのかな・・?


「ヴィオ、大丈夫?」

「・・うん、ちょっとだけ疲れた・・」


あ、珍しい・・。

そんな風に弱ったとこをあまり見せたがらないのに・・。意外そうな顔をして、ヴィオを見ると・・ちょっと照れ臭そうに私を見て・・、



「皆に心配かけちゃって・・、まだまだだなって。だから・・、今日はキサに甘えていい?」



く・・!!か、可愛い・・!!

言いましたしね・・頼って、甘えて欲しいって?


なんだか期待した目で私を見ているヴィオに照れ臭さを感じつつ、私は隣に座ってヴィオの頭をそっと撫でると嬉しそうに目を細めて、尻尾を嬉しそうに揺らすので・・なんだかその姿に私まで嬉しくなった。



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