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幻獣様のお世話係始めました。  作者: のん
幻獣様と乙女お仕事を始める。
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幻獣様とお仕事。3 


ヴィオのそもそも持っている力が「水」の力だと分かって・・、

アイムさんも来たので、ちょうど良いとばかりにスメラタさんが今後の守り月を「力」に合わせて分けようと話す。


幻獣達で、守り月を今までも決めて分担していたそうだけど、

確かに力に合わせた方が効率は良さそうだ。



私はちょっとドキドキしつつ、ヴィオの横顔を見るとなんだか楽しそうだ。


「僕は水の力なら、6・7月がいいですかね・・」

「そうだな、シルヴィオは雨を降らせるのが得意だしな」


「じゃあ俺は??」


あ、そっか・・アイムさんは「火の力」だもんね。火柱はまずい。

スメラタさんは、ロズとダズの浄化の方法を少し考え・・



「8・9月だな・・。火の力を使ってロズとダズにある火山の地熱の力を強化しておけばいいだろう」



な、なるほど〜〜!!

スメラタさんは自分の国でなくても、世界中を把握しているんだな・・。感心したように聞いていると、ベルナさんやニケさんも私と同じような顔をしてた。



「芽吹の月・・、3・4・5月が俺がしよう。植物の力ならちょうどいい。10・11月の実りの季節とおまけに12月にレオル。1・2月を風のターシェで吹雪いて雪で浄化・・だな」


「スメラタさん、三ヶ月も大丈夫なんですか?」



ヴィオが心配そうに見ると、スメラタさんが静かに頷き、


「そこは頼る事もあると思うんで、頼む」

「はい!!!」


スメラタさんに頼まれて、嬉しそうに微笑むヴィオ。

・・大好きなお兄さんだもんね。

そんな二人を交互に見て、アイムさんはちょっと不服そうに二人に・・



「え?俺は?俺は??」

「「ガキンチョは、もうちょっと落ち着け!!」」



ルル君のツッコミが大変鋭い・・。

そしてお互い、ここは穏やかにいこうじゃないか?

ルル君がブスーっとしてるので、ちょっと手招きすると濃紺の髪をピョコピョコと跳ねさせて、私の膝の上に座る。


「キサ様、6・7月また遊びに来て下さいね!」

「うん、また会いたいな」


ニコニコ笑うルル君に笑いかけると、隣に座るヴィオが今度はぶすっとした顔をしている。えええ・・、ちょ、ちょっと可愛いがってるだけですが。


スメラタさんがちらっとルル君を見て、


「・・ルル、すぐにキサに甘えるんじゃない」

「え〜〜、でもまた会えなくなっちゃうの嫌だし!キサ様、また絶対遊びに来て下さいね!」


うるっとした顔で、お願いされると・・

ついつい頬が緩む。



と、ヴィオがルル君を両脇を持ち上げると、自分の膝の上に乗せた。



え?ヴィオの膝に乗せるの???



私とルル君が思わず目を丸くすると、スメラタさんとアイムさんがぶっと吹き出して・・



「・・なるほど、一番平和だな」



と、笑う。

アイムさんなんて爆笑しだすし、ニケさんとベルナさんも声を殺して笑っている。ルル君はヴィオに頭を撫でられて、更に驚いている。あ、でもこの様子・・ちょっと可愛い。


アイムさんがルル君を見て、「俺も膝の上に乗せてやる!!」と言ったら、速攻でお断りされていた。・・ヴィオは合格らしい・・。




そうして、スメラタさんからたくさんお土産を頂き、なおかつアイムさんから「絶対次に来るのは、俺のとこ!!」と約束させられて・・、ようやくパルマの神殿に戻る。


マルクさんに新しく知った力の事や、守り月の分担について話すと・・やはり驚いていた。ベルナさんと、何やら話し込んでいたから、また何かあったのかもしれない・・。



ひとまず部屋へ貰ったお土産を置いて、一息入れる。

ベッドに思わず突っぷすと、隣にヴィオが座る。



「・・疲れた?」

「ちょっとだけ・・。でも、色々分かってよかったですね」


「うん!今度は6・7月かぁ・・。頑張ろう」

「無理はダメですよ?」


「しないよ〜。その頃には結婚してるし、キサともずっといたいしね」



・・・うっかり忘れてたのに・・。

私はそこはノーコメントです・・とばかりに、目線を横に逸らすと・・ヴィオがじっと私を見つめて、



「・・もう絶対逃がさないからね!」



絶対逃げられないやつ〜〜!!!

いい加減、ヴィオの顔を見慣れないと・・と、思ってそっとヴィオを見上げると、嬉しそうに微笑むヴィオにキスされたのだった・・。



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― 新着の感想 ―
[一言] あれ?。。。12月は。。。。ヽ(´Д`;)ノ ロズ、タズの光の神様がいたら。。。。12月、1月がターシェさんで、冬が終わって日が射し始める2月、3月位の担当になるのかなぁ。。。
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