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第48話 再会


 アルバート、ルージュ、カイン、リリヤ、ファルゼン、ガルゼニスは、それぞれの戦いを終え先へと進むと、全員一つの部屋へとたどり着いた。



「おぉっと!見つけたぜ」

 リリヤが手を振り自分達の存在を知らせる。勿論大声は出さない。


「リリヤとルージュは一緒に居たのか。ん?ルージュどうした?」

 アルバートはリリヤの肩に寄りかかっているルージュの様子に気が付く。


「いや、ちょっとな。だが、リリヤの聖術で楽になった」

 と、ルージュは言い、リリヤの肩から離れた。


「おや?皆さんここにいましたか…」

 続いて現れたのはファルゼンであった。


「なんだ無事だったか」

 ニヤリと笑いながらリリヤが言うと、


「おやおや。そんなに喜んでいただけるとは思いませんでした。そんなに安堵しましたか?」

 と、ファルゼンも嫌な笑いで返す。


「んだコラ?」

 リリヤの顔が曇り出す。


「おいおい、こんな所に来て喧嘩はやめようぜ…」

 アルバートは慌てて仲裁に入る。


「さて、一番心配な奴らがいないな…」

 と、アルバートが言うと、


「「「え?」」」

 三人が一斉にアルバートを見る。


「なんだよお前ら。俺が一番心配だとでも言いたいのか?」

 今度はアルバートが顔をしかめる。


「こんな所で争いの波風を立てないでほしいな」

 そう言ったルージュに対して、


「え?何?俺が悪いの??」

 と、アルバートは食ってかかる。


「喧嘩をしている状況じゃないと思うが…」

 アルバートの後ろから声が聞こえた。ガルゼニスの声だ。ガルゼニスあカインに肩を貸しながら歩いている。どうやら二人は先に合流していたようだ。


「ガルちゃん、カイン。無事だったか!」

 アルバートがそう言うと、


「カイン!?ずいぶんとボロボロですが…」

 と、ファルゼンは明らかに他の者より傷だらけのカインを心配した。


「うん…。まさかロイネ・ハウィンラックと戦うなんてね…」

 少しはにかんでみせたカインは少々疲れているようだ。


「な!?ハウィンラック准将が…。行方不明になっていたから誘拐されたと思っていたが…。確かにあの部屋に居なかったが、まさかゲルベックの軍門に下っていたとは…」

 ガルゼニスはそう言うって顔を曇らせた。


「しかし、あのハウィンラック准将と戦って生きているだけでも奇跡です。ちょっと回復しましょう。私がやります」

 ファルゼンはそう言うと体力や傷の回復術を行う。


「ファルゼンは大丈夫なのか?」

 と、ルージュが心配したが、


「心配していただき有難うございます。ですが、私は楽勝でしたので」

 ファルゼンは満面の笑で答えた。


「傀儡だったのか?」

 アルバートがそう言うと、


「いいえ、イザ・ロイドでした」

「んな!カリック平原で戦った奴か?」

「えぇ。そうですよ」

 アルバートの問いに平然と答えるファルゼンはカインの治療を続ける。


「私はハーロックの洞窟で戦ったキャリーと戦った。止めはリリヤがやってくれたがな」

 と、ルージュが言い、


「私はベベワークという薬師だ」

 続いてリリヤが言った。


「私はルージュと同じくハーロックの洞窟で戦ったバルケットだ」

 と、ガルゼニスは言い、


「俺はビリー・ライアン准将だ…」

 アルバートは最後にそう言った。


「まさか!あの第七師団団長のビリー・ライアン准将か!?よく無事だったな!?」

 ルージュは驚いて目を丸くした。ロイネ・ハウィンラック並みの強敵であったからだ。


「みなさん強敵だったようですね。人物から考えると、ここは既に最後の砦ということでしょうか」

 と、ファルゼンは言った。


「ライアンとハウィンラックは僕が行った部屋で戦闘指揮をとっていたみたいだよ」

 カインがはそう言うと、怪我をしていた部位を確認して、

「ありがとう。もう大丈夫だよ」

 と、ファルゼンに言った。


「なるほど、そうなるとそろそろゲルベックの所へ着くかもしれません。これだけ敵側の重要人物が居たんです。この奥はおそらく…」

 そうファルゼンがカインの話を聞いて分析をする。


「じゃぁ、気を引き締めなきゃなぁ…」

 そうアルバートは左目を摩りながら言った。







 カインの回復が完了し、一行はそろって進むことになった。

「しかし、すごいなぁ。ここは…」

 ルージュは思わずそう言った。山の中の洞窟内にこんなに広い空間があるとは思わなかったのだ。

 なんと広大な空間内には街があったのだ。しかしそこにある建物は長年使われていないようでどれも中がボロボロだ。


「構造的に古代遺跡ですね…。しかし、私が見たどの遺跡よりも広大ですよ。まるで一つの都市のようです」

 ファルゼンはそう言うと、遺跡の大きな建物の壁を叩く。


「石じゃないようだな…」

 ガルゼニスはそう言うと、つなぎ目がない堅い建物を眺める。


「ってか、ここ洞窟内なのに、なんでこんなにはっきり辺り見えるんだ?」

 アルバートはそう言いながら天井を見ると、炎よりも照度は低いが天井全体が光っているように見える。

「あの天井のおかげでこの街が見えるのか…。不思議すぎる」

 カインも目をこらして天井を見た。


「そういえばここに入ってから敵の姿が見えないような…」

リリヤが言う通り、傀儡一体の姿も見えない。


「地面には足跡がかなりついているようだが…」

 ルージュがそう言うと、


「おそらくここに外で戦っている傀儡達を収納していた場所なのでしょう」

 と、ファルゼンが推測した。


「確かに魔力反応は無いな…」

 ガルゼニスは辺りの魔力を探りながら言った。



 一行はこの先に出入口があるか分からないこの場所をただひたすら足跡が続く方向へ進んでいった。



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