ミチノセカイ
ずきゅうううううううううん!!!
どどど!
どおん!
そんな漫画の擬態語が電車の中でひびき渡っていた。人々が見つめる白い視線の先には声の発信元の、そうぼくがいた。
しまった! またやっちゃった・・・。そう、ぼくは、漫画中毒人間で、夢中になるとつい、擬態語を読み上げてしまうのだ。そんな中、荒げた声をあげた男がいた。
おいおーい!みなさんの、めいわくですよおおおおー?この中毒野郎!!
この人はぼくの高校の先輩で、入学時から目をつけられ、ぼくの精神病についてからかっている。いつもいつも、だ。
くそう・・、こんなやつ、この擬態語でぼっこぼこにしてやりたいっ!そうおもった瞬間、目の前が歪み、どんどん乗客が消えていく。あの先輩も、すっ、と消えていき、そして真っ暗になり、ぼくもどこかへ導かれるように 消えた。
目が覚めて気づけば、オーロラみたいな空間が広がっていた。どうやらぼくはどこかに飛ばされたらしい。
ここは・・・?そう発した瞬間、その言葉は、琥珀が埋め込まれたナイフに変わった。
!?!?ぼくは動揺した。その半面、うれしかった。
そして、どんどん言葉を発しまくった。
その時、天から声が聞こえてきた。
これこれ!!そんなに発したらおぬしが死んでしもうぞ!
その声はどんどん近くなり、でもその姿は視えず、透明だった。ぼくがふたたび口を開こうとすると、意思疎通が取れているかのように、
もうしゃべらんでよい!あのせんぱいとやらをぼっこぼこにしたいんやろ?
なぜに関西弁?
そう思いながらもぼくはうなずいた。