色違いの瞳が正面から僕を射抜いた……僕のハートを!
色違いの瞳が正面から僕を射抜いた。
――君が僕の運命だ!
フワモコのちっちゃな手をはっしと捕まえるとフーッと彼女の毛が逆立つ。
頬に赤い爪痕を刻まれながらも追いすがったが。
「フられたんだ」
猫バカは宅飲みで失恋話を晒す流れをぶったぎった。
ちょ、おま。
運命て。
「で、彼女の散歩コースで待ち伏せしてるんだけど、二年通ってようやくこの前ジャレてくれたんだ」
二年。
微笑ましいのか切ないのか。
何とも微妙な空気になった。