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<友情>

今は夜中だろうか、家には電気がついていて、ここは、私の部屋のベッド⁉



「あぁ、よかった、レナちゃん、起きた!」


「きゅっ⁉」



マナちゃんと、すっちゃん…。あ! そういえば、私はあの後どうなった?

それよりも、マナちゃんと、すっちゃんが無事でよかった………。体を見てみると、傷は治っている。マナちゃんが回復してくれたか、

すっちゃんが薬草を取ってきてくれたか、どちらにしろ、2人ともありがとう‼



「2人とも、無事でよかった…。私のことも、ありがとね~」


「いやいや、レナちゃんが私を助けてくれたから…、ありがと‼」


「きゅうん‼」



村に2人を連れて行くのは無理なことが分かった。それどころか私だけで行くのも、もう信用されておらず、いけないかもしれない。

どうすればいいだろうか…。



「そういえば、レナちゃん。この村には{刻印}はなかったみたい」


「刻印?」



とマナちゃんが言った「刻印」? って何だろう…。

でもこういう限り「刻印」は何か特別で強力なものなのだろう。気になる…。



「あ、知らなかったよね。ごめんね。{刻印}っていうのは攻撃した相手に刻むものだよ。村や町に設置されていることがあって、{刻印}のオブジェクトには範囲があ

 る。大体は村の中や近くに影響があるよ。でも今回の村は{刻印}のオブジェクトがなかったみたい」


「{刻印}って、どんな効果があるの?」


「{刻印}の効果はいろいろあるよ。多いのは「回復効果遅延」「出血加量」「毒」だよ。「回復効果遅延」は自然に治ることや、薬草で治すことができなくなる。

 つまり、回復魔法で回復するしか治す方法がなくなってしまう。「出血加量」は傷の出血量を増やす。出血しすぎると命に危険があるのは人間も魔物も同じだから、こ

 ういうのが設置されてたりする。「毒」は痛みを感じる毒を相手の傷に加える効果がある。激痛が走るから、魔物は動けなくなってしまうんだ。そんな感じで魔物対策

 のために作られたのが{刻印}だよ」



恐ろしい…。もし村に{刻印}があったら今頃私たちは…………………。

そんなことは考えない方がいいよね。だって、私たちは今生きているんだもん。不安になるようなものは考えない方がいい。

それにしても次はどうしようか…。まだこの世界に来てから3日間、何も食べてない。とりあえず、私だけで村へ行ってみようかな…?



「マナちゃん、すっちゃん、私また、次は一人で村へ行ってみようと思う」


「え、一人でなんて危ないよ、だってもうレナちゃん一人でも入れないと思う…。それなのに一人で行くくらいなら私もついていく‼」


「マナちゃん、あんなひどいことされてもなんでついてこようと思うの?」


「それは…、レナちゃんが「友達」だから‼ 私の初めての、「友達」だから‼ 私は古郷から逃げ出したって言ったけど、実は故郷からお母さんが逃げだすときに連れてきてもらったの。私はまだ生まれて3年のころ。だから、故郷のことは何も覚えていないの。お母さんから故郷について聞かされたのは「もう故郷は滅ぼされた」ということだけ…。そんな大切な友達、一人で危険にさらさせられない‼」


マナちゃんは、ただ逃げてきたわけじゃないんだ…。何も故郷のことも知らないんだ。この話ぶりだとお母さんももう…………。

そんな中で私が初めての友達。私も、マナちゃんはこの世界での2人目の大切な友達。



「マナちゃん…」


「だから、だからついていきたい‼」


「-----わかった、明日もよろしくね!」


「うん、よろしく‼」



そうして、眠りについた。

明日こそは、絶対に村の人たちと和解してみせる‼

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