ぽよっと緑色の肉の正体は…?
候補③ 押し入れ
なぜか私の部屋だけ和室風で押し入れがある。というか、「異世界と和」合わなすぎる‼
----------違和感が半端じゃない‼ だが、いっそのこと押し入れの中で青ドラ猫生活を送ってもらう??
でも押し入れの中は固いよね…? そう思いながら押し入れを開けると…。
中には「掛布団」と「敷布団」がたくさん‼ しかも枕、敷布団、掛布団カバー付き!
これが一番いいじゃん‼ もう、今までいろいろ探し回ったの何だったの~?
早速、敷布団を押し入れから取り出し、リビングの方へ持ってくる。
そして、掛布団、カバーと枕も持ってき、セットした。
ちなみにすっちゃんとマナちゃんはマナちゃんの部屋に。
リョウくんは外で何かをしている様子。とりあえず、寝床ができたからリョウくんを呼ぼう。
「ガチャ」ドアを開けると見えたのは、何かを焚火で焼くリョウくんの姿が。
肉っぽい、何か。何だろう? え、その肉、ちょっと「緑色」をしているような…。こ、これってもしや…!
「その肉って…」
私は思わず聞いてしまった。その「緑色」に見覚えがあるからだ。何回も見たあの。
獣の肉に、似ているような気がする。嫌な予感は必ず的中するものだ。
「ああ、この近くにいた獣の魔物の肉だぞ? 緑色でちょっと食べにくい色合いだけど…」
うわあ、やっぱりグリーンパンサーの肉だ。「魔物の肉」そんな肉を食べようとするの勇気あるよねえ…。
あと、魔物の肉なのに毒とかないのかな…? 心配。
とりあえず、寝床を紹介しよう。「ガチャ」正面の廊下をまっすぐ行った先、リビングの下に敷いた布団のほうに案内した。
「ここで寝てもらいえるかな?」
部屋が少ないと困るなあ。私は前世というか地球ではDIYが得意で、結構いろいろなものを自作していた。
部屋は自作したことないけど、また今度改築してあげないとなあ…。
さて、リョウくんは気に入ってくれるだろうか……。そもそもこの世界に「和」の文化がなさそう。大丈夫かなぁ。
「ここか、初めて見る寝床だなあ。俺は外で野宿したりしていたときの干し草。それとベッドしか見たことがなかった。これはどういったものなんだ?」
おっと、意外な反応! あまり、この世界の文化のことを知らないみたい。ちょっとマナちゃんにも「和」について聞いてみようかな?
とりあえずリョウくんには「和」は地球の文化だということを伝えておこう。
「この寝床は「敷布団」といって、私の前までいた世界の文化なんだ~」
「おお! ちょっとレナのいた世界の文化が気になってきた。またいろいろ教えてくれないか?」
気に入ってくれてよかった‼ 地球の文化も気になってくれててうれしいなあ…。なんて言ったって、私の故郷だからね~。
またいろいろ地球の文化、話そう!
「うん! 話そ‼」
そうして、私は寝床についた。マナちゃんとすっちゃんはもう寝ているようだ。
リョウくんは現在、外でグリーンパンサーを食べている様子。さっき「レナも食べるか?」と聞かれたけど、遠慮しておいた。
ちょっと魔物食べるは無理かも。そう思いながら眠りについた。