ぷよっと食料談‼
「ぐううううぅぅぅ~」
腹が、ヘッタ…。もう3日間ご飯食べてないんだもん‼ この世界に来たばかりで何を食べればいいのか、食べ物をどう調達すればいいのかもわからない。
マナちゃんは魔物の中の「魔族」でおなかが空かないのだという。「魔族」ってほかの魔物と何か違うのかな?
それはともかく、ごはんが、ごはんが食べたい! お腹が減った‼
--------------とりあえず、リョウくんにご飯のことを聞いてみよう。
「リョウくん、この近くで食べ物が取れるところ、知らない?」
知ってるとは思うけど、今までご飯を食べてこなかったのを伝えるとなんか恥ずかしい…。
でも、ごはんを食べるのが先だよね~。どこで食べ物が取れるのかなあ…?
-----------もしや、「魔物」なんて言わないよね???? そういえば、リョウくん、焚火で何か焼いていたような…
「あ! 焼いていた肉を置いてきた…‼ 俺は基本的に森にいる獣の肉を食べてきたけど? もしかして、何も食べてない…?」
「…………ば、ばれた~。もう3日もご飯食べてないよお…」
「…?」
何か気になっている様子。もしかして、私が「3日」食べてないって言ったけど、「何も食べてない」ってことだから…?
そういえば、リョウくんに異世界転移でここにきてしまったこと伝えるの忘れてた!
それだと、不思議に思うのも当然だよね…。
「急だけど、私異世界から来たんだ~」
「い、イセカイ? つ、つまり別の世界から来たってことか?」
さすがに困惑だよね…。でも私は「異世界転生小説」をよく読んできたから、びっくりはしたけど、状況は意外とすぐに飲み込めた。
とはいっても、前の世界でやり残したこともあるから、戻りたいって気持ちはあるけどね。
まあ「それはそれ」「今は今」新しい友達もできるし、すごくいい日常を送れてるからね!
「そうなんだよね…。3日前来たばかりでまだ何もわからないんだよお…」
「そうか…、じゃあ行ったり来たりになってしまうがもう一回森に行き、食料を集めることにしよう」
しかし、もうあたりは暗くなり始めていた。この世界の一日サイクルは地球と同じ24時間のようだ。
朝から「作戦会議」をして、もうかなりの時間が経っていたようだ。でも、リョウくんの分のベッド、あったけなあ…?
「もう暗いから、明日にしない?」
「そうだね、じゃあ、そうしよう。でも、俺はどうすればいい? いつも通り外でいればいいか?」
「あ、ちょっと待ってて~」
いったん寝れそうな場所がもう一つないか、探そう。
候補① ソファー
ソファーの上で寝てもらう? いやいや、ソファーで転がってたら寝てしまって、朝起きたら首が痛い。
社会生活してたらあるあるのはなし、だよね? 機微が痛くなることをわかっていてソファーで寝指すのは心苦しい…
もう少し他の物を探そう。
候補② 分厚いカーペット
分厚いカーペットはふかふかでいいさわり心地…。だけど、寝転ぶと、「まず地面で寝るのか」という疑問が湧いてくる。
さらにダメ押しで、このカーペットにはダニがいないか、ホコリっぽくないか気になってきた。
しかも、このカーペットはみんなが土足で歩いたカーペット。さすがになしかな…?
そういえば、この世界は西洋風で玄関に靴を置く場所がなかったから、土足で入ってる。
汚れちゃうと思うからこまめにモップとかで掃除しないと…。
家の中の寝床探しは続く…。