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愛犬達と異世界放浪旅  作者: 咲藤 ユキ


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『ねぇねの慧眼なら確認できるからね。』


「了解!」


「今日は俺達の連携で基本進むぞ。ユリシア達もいつでも戦闘に入れる体制にしておいてくれ。」


「分かった。」


 魔法と物理攻撃を交えた連携技は、アスターとソラが元々攻撃寄りのスタイルなこともあって、火力がかなり高い。

私が組むならリラかな。私が今のところ魔法攻撃とサポート、リラが防御寄りなので、結構バランスは良い感じ。

 アスターとはまだコンビネーションを組める段階にはないし、ソラと私だと戦闘スタイルが結構似ているから、相性は悪くないと思うけど連携というより単純な攻撃力倍増になりそう。


 道中は比較的大型の魔物が多いように感じた。イルリスの森で生活していた時もたまに出てきたくらいだったな。

滅多に人前へ出てくる魔物ではないらしく、アスターは不思議がる……と言うよりは不穏だと考えているみたい。

 公都に着いたら何か分かるかな。


『ねぇねももう少し戦うことに慣れたら、連携の特訓してもいいかもね。』


『リラと組むの?』


「それが良いだろう。バランスも良いし、魔力の相性も良さそうだ。」


「魔力の相性?」


 何それ?


「詳しくはまだはっきりとは解明されていないが、魔力の質そのものにそれぞれ違いがあり、好みの魔力の質も違う。その魔力の質が合うと、相性が良いと言うことになるんだ。最新の情報だと一緒にいる時間の長さが関係あると言う説が有力になってきた。この世界の命あるものには魔力があり、その魔力は命の数だけ違いがあることになるからな。」


 そもそも地球には魔力というものが存在しなかった。だから私は魔法や魔力についての理解が追いついていないけど、魔力にもそういう違いがあるんだな、とは理解した。

一緒にいる時間の長さが関係しているというならば、ソラよりリラの魔力の方が相性が良いということについて納得できるんだよね。


「魔力にも個性がある、みたいな感じ?」


「確かに、あながち間違いじゃないな。」


 うーん、なんとなく分かってきたかも?


『ねぇねもこの世界に慣れてきたね。』


『確かに!』


 そうだね、まだまだ知らないことばかりだけど、慣れてきてはいるかな。

旅も楽しいし。のんびり自由気ままにって、いいね。地球にいた頃は絶対こんなことできないもん。

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