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一部ルビを追加しました。(本文の内容は変更ありません。)
わお、ファンタジー。
っていやいや、そうじゃなくて。
軽く現実逃避しかけたが、取り敢えず、言われた通り「ステータスオープン」と言ってみると、ゲームなどでよく見る画面がどこからともなく出現した。なんて言うか、本当に異世界来ちゃった感が否めない。
・名前 ユリシア
・年齢 20歳
・種族 人間
・体力 2000
・魔力 測定不可(推定130000)
・職業 未選択
・属性 全属性
・スキル 言語読解、創造、魔法耐性、慧眼
・称号 女神の祝福を受けた者、地球からの回帰者
上から順に見ていくとそう書いてあるが、名前も年齢も異なっていた。元は25歳なのだが、若返ったってこと?
ゲームとかの世界の感覚で考えるけど、職業は今後変更出来るのであろうと予測して、一旦放置する。
「体力はゲームでよくあるHPとして、魔力はMPだよね。あと魔法属性が全部?そもそも何種類あるか分からないから、これは魔力がどの位に値するのかと一緒に検証する必要がありそう。スキルはその人の特別な能力かな。言語理解は有難い!異世界ってどんな言葉か分からないもんね。創造は望んだ物が作れるとか?この魔法耐性は何だろう。ゲームだと確かシェルって言う魔法あったな。若しくはバリアとかそんなやつ?慧眼は実際に使ってみないと分からないな。」
ステータス整理のため一人で唸りながらブツブツ呟いていると、近くにいた二匹が首を傾げながら、不思議そうに見つめていた事に漸く気が付いた。
「あぁ、ごめんね。ステータス確認出来たよ。ところで、この世界に来たのは君達だけ?」
この場にいるのは、女の子のリラちゃんと男の子のソラくんだ。
『ううん、いないよ。』
『ねぇねといっしょにここにきたの、僕たちだけ!』
「そうなのね、分かった。」
取り敢えず、私とこの子達以外には誰も居なさそうだ。
「そうだ、ふたりのステータスも確認出来ないかな?」
とボソッと言うと、シュッとさっきみたいにウィンドウが出てきた。
・名前 リラ
・種族 黒狼
・体力 500000
・魔力 800000
・スキル 言語理解、意識共有
・称号 女神の御使い、ユリシアの守護者
・名前 ソラ
・種族 黒狼
・体力 800000
・魔力 500000
・スキル 言語理解、意識共有
・称号 女神の御使い、ユリシアの守護者
突っ込みどころ満載だね。
折角だから、私だけで纏めないで、この子達と話してみよう。
「種族が黒狼って、君達パグじゃなかったの?黒い狼って、確かに目元以外狼っぽくなってるし、もふもふになっているし、種族変わっちゃってるけど。」
『あのね、あっちの世界ではねぇね達と過ごせるように、女神さまがパグの姿にしてくれたの。ねぇねすきでしょ?』
うん、好きだけどね?
『ほんとうは僕たち大きくてかっこいい、つよい狼なんだよ!』
因みに、落ち着いた口調がリラ、元気いっぱいな方がソラ。
リラの発言が気になるが、一旦置いておこう。このパターン多いな。