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愛犬達と異世界放浪旅  作者: 咲藤 ユキ


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一部漢字からひらがなに変更しました。(本文の内容は変更ありません。)

さて、少し脱線はしたけど、先ずはダガーを構える。私は地球の日本で言う義務教育期間の約9年間、バスケをしていた。なので割と直接物を投げたりする方が何とかなるのでは?という予想でやってみる。投げ方も分からないので、試行錯誤をしながらの完全独学だ。


手首のスナップを使いながら、シュッと風を切ってダガーが飛んでいく。的の端ではあるものの、当てられた事にホッとした。

因みに、的からの距離はおよそ5メートル程なので、この距離からなら常に狙い通りに投げられる、くらいのコントロールは身に付けておきたい。


リラとソラも投げてみたい!と言うのでやらせてみると、リラは的の中心から僅か数センチ、ソラは的の中心に見事に当ててみせた。

しかも、リラもソラもただ当てるだけでなく、しっかりとダガーが突き刺さっていた。


「……氷の的なんだけどな。」


『ねぇね、魔法も一緒に使ってみたらどうかな。風魔法でコントロールして飛ばすの。』


『僕は投げた後に使っているよ!ねぇねは魔力が多いから、使った方がいいよ!』


そう二匹から言われる。


「成程。確かに、そうすれば威力も増すし、多少軌道が逸れても何とか出来るかも。」


そこからあれこれ試行錯誤を繰り返し、ダガーを使って狙い通りに攻撃出来るようになった。何と言うか、こちらに来てから運動神経も格段に上がっている気がする。


それからまた昨日と同じように反復練習をして、たった(感覚的に)3時間程で動く標的にも当てられる程になったのは自分凄すぎる。ちょっと感動しているし褒めてあげたい。


『ねぇねすごいね。こんなに早く出来るようになるなんて。』


『魔法を使うのも慣れたね!』


「ありがとう、そうだね。」


リラは付きっきりで教えてくれたし、ソラはその間視界には入る範囲で探索をしていた。二匹して『疲れたー。』と言い出してクスッと笑みが溢れた。


「お昼ご飯にしようか。」


『はーい。』


ゆっくり休み、二匹も元気になって『探索行こう』と言ってくる。そうだね、そろそろ出掛けてみようかな。

リラとソラ(正確には女神様?)から貰ったブレスレットをはめてバッグはウエストポーチとして着けて、ダガーは革製のホルスターとダガーケースを作ったのでケースに収めたら、ローブを羽織って準備完了。


『あ、そうだ。ねぇねのローブに魔法かけるね。』


私達の周囲がパァッと輝き、直ぐに収まった。


『私は攻撃を防ぐ魔法をかけたよ。ねぇねはスキルに魔法耐性があるから、物理攻撃を防ぐようにしたよ。跳ね返すことも出来るね。』


「すごいね、ありがとう。」


『僕は索敵サーチの魔法!汎用魔法なんだけど、僕の索敵は範囲が広くて、地図みたいにできるよ!』


「地図みたいにできる?」


『とにかく使ってみて!サーチって唱えるよ!』

 

「わ、分かった。」


サーチ、と唱えると、ステータス画面が出てくる時と同じように、目の前に地図が出現した。


「すごい……って、この森広いね!」


この森全てと、森を抜けたであろう場所にほんの僅かに村のようなものが見え、現在地として私達の顔が表示されている。そしてこのコテージから少し離れた所に、動く黒い点があった。


『この顔はねぇねや私達が今いる場所、この黒い点は何かの生き物だよ。遭遇すればもっと詳しく表示されるよ。』


『この索敵は地図がわりにもなるよ!沢山使えば精度も上がるし、地図も詳しく表示されるようになるよ!』


「成程、外に出る時は出来るだけ使った方が良いのね。」


またしてもとんでもないものを貰ってしまった。でもこの異世界に来た私にとって、色んな意味で一番大切な機能だろう。


『本当はね、女神さまがねぇねと直接会ってお話ししたいって言ってたんだけど、今ちょっと来られなくなっちゃったの。だから代わりに贈り物をくれたんだよ。』


『他の世界の神様が、大変な事になっちゃって、女神さまは助けに行ってる!』


『本当は、神さま同士が他の世界に干渉する事は出来ないけど、緊急事態なんだって。私達が戻って来たこの世界は今平和だから、女神さまが助けに行っているんだよ。』


「そうだったの……。」

 

もしかして、私がこの世界に戻って来た事と関係しているのだろうか。

でも、神様同士の事情に私が干渉なんて出来ないので、そういう事もある、と言う認識だけに留めておこう。


「よし、行こっか。」


『はーい。』

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