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異世界に適応する少年  作者: Yuukiaway
ラドラ寮 全面衝突 編 第二幕
98/448

#98 Fairy fly to the great sky Part1 ~Truth ability~

得意げにファンとアリスを倒すと宣言したこの少女の名前を【ユーカ・アムーレ】

その隣に立っている少年の名前を【エドソン・グリムガン】 という。



***



「いつも通りにぶっ飛ばしてやればいいんでしょ!?」


ユーカはそう勝気に杖を2人に向けた。


「!!! アリスさん 気をつけて 来るよ!!!!」


ファンは両手を構えていつでも《騎士之盾(イージス)》を発動できるように備える。


「ムダムダ! あんたの弱点(タネ)はもうバレてんの!!!」

「…………………!!!!」


ユーカの自信は決して(ハッタリ)では無い と警告するかのように彼女の構えた杖に今までに見たことがないほどの量の魔力が溜まっていく。


この状況でファンに迫られる選択は二つ

脆くて大きな盾を展開する か 頑丈で小さな盾を展開するか だ。


しかし、ユーカはその2つを同時に対策する方法を取った。


「《塵旋風槍(トルネイヴ・ランサー)》!!!!!」

「!!!!!」


ユーカが放ったのは巨大な横向きの竜巻だった。 瞬間的にファンはどちらにしろこの攻撃を防ぎきれないと理解した。


「ッ!!!

騎士之盾(イージス)(クラン)》!!!」

「えっ?!!」


咄嗟にファンはあの攻撃を防ぎ切るに十分な硬さを持った盾でアリスを覆った。

2人を同時に包むのでは攻撃を防ぎきれないと判断しての事だ。


アリスが状況を理解するより早く、ファンの全身を風、そしてそれに石造りの床が巻き込まれて起こる礫の嵐が襲った。



「………何? もう終わったの?」

「うーん! そーみたいね!

ま、グスに勝ったやつはともかくロイドフにすら勝てなかったあんな雑魚がのこのこあたしらの縄張りに入ってきたってのが間違



「!!!!?」」


ユーカがそう言い終わるより早く、彼女の腹部に【何か】が撃ち込まれた。

そのままユーカの身体は奥の壁へと激突する。


「………まさか……………!!」


ユーカの攻撃によって巻き起こった土煙が晴れた所に エドソンの予感通りファンが立っていた。

しかしその身体は既に全身を礫に切り裂かれ打ちのめされ 満身創痍になっている。


(…………………こ、これで一人潰した)

「『一人潰した』って思った?」

「!!!!?」


その声が聞こえてくるはずは無かった。

たった今 ファンは最大限 小さく固くした【盾の弾丸】を彼女の腹部にある急所へと叩き込んだ。

貫通は出来ずとも意識は完全に断ち切ったはずだった。


「…………全く、だから言ったでしょ?

油断しちゃダメだって。」

「ごめんごめん まーいいじゃん

どっち道 あいつらじゃあたしらには勝てないんだからさ。」


「………………………!!!!」


自分の渾身の攻撃が全く効いていない筈はない。 とても彼女にそんな強靭な腹筋があるとは思えない。

ならば考えられることは一つしか無かった。


「あ! そーそー

一応 ご褒美にタネ明かししとかないとねー」


ユーカはおもむろに身につけていた上着をまくり、腹部を見せつけた。

そこにはやはり防具があった。

粉々となった岩盤が彼女の腹から崩れ落ちた。


(…………………!!!

岩盤をお腹に仕込んで《(バッシュ)》の衝撃を分散したのか!!!

だけど、魔法でこしらえた(・・・・・・・・)岩なんかで防いだというのか



まさか!!!)


『何かおかしいと思ったらその事を根本から考え直せ』

エクスから言われていた事の一つである。

ファンはその言葉を思い出し、エドソンの魔法の謎に自ら迫った。


(…………まさか、彼の魔法は岩を作り出す魔法じゃなくて、元々ある岩を硬くしたり操る魔法なんじゃ……………!!!)

「その顔、どうやら分かったようだね。」

「!!!」


「確かに僕の魔法じゃ 岩を作り出すことはできない。

だけどその分 元々ある岩や石なら思い通りに操れる。

例えば、こんな事も出来る。」

「「!!!!」」


石造りの壁から巨大な腕が伸びてアリスに襲いかかった。

先程 奇襲で《(バッシュ)》を使い、アリスは無防備になっている。


騎士之盾(イージス)(クラン)》!!!!!」


咄嗟に盾を展開してアリスを防護する。


「!!!!?」


しかし、その腕はアリスではなくファンに直撃した。

アリスを狙ったのは自分に《(クラン)》を誘発させるためだと気付くには時間がとても足りなかった。

そのまま巨大な腕力に飲まれて反対側の壁へと激突する。


「君が僕の魔法を見破ったように、君のタネだってもう分かってるんだよ。

君の《騎士之盾(イージス)》ってやつ、一枚ずつしか展開できないんだろ?

そうでなきゃ あの時のグスの攻撃をあんな危なっかしい方法で防御する筈がない。」

「………………!!!!」


エドソンの指摘は誤りでは無かった。

しかし敵にそれを軽々と見破られたことは心にかなりのダメージを植え付ける。


「それからさ、聖騎士(パラディン)君、もう分かってると思うけど、君があたし達に勝つ方法は一つしか無いよ?


その少女(ザコ)を見捨てるしか方法はないって分かってるでしょ?」

「!!!!!」


満身創痍のファンの心にユーカの言葉の槍が深々と突き刺さった。

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