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異世界に適応する少年  作者: Yuukiaway
学園潜入 編
49/448

#49 The shield of the tiny courage Part2 ~Awaken~

『行ったァァァーーーーーーッッッ!!!!!

グス・オーガン、固め技から逃れ、ファン選手に起死回生の1発を見舞いました!!!!』


ファンは強かに回転しながら吹き飛ばされ、反対側の外枠に激突した。


「ああっ!!!!」

「ファンさぁん!!!」


観客席にいたアリス、そして哲郎も突然の攻撃に動揺した反応を見せた。

土煙が晴れて見えたファンはグロッキー状態になっている。グスはトドメの一撃を刺さんとばかりに歩み寄っている。


「ファンさん!!! 早く起きてください!!!!」


哲郎は全力で呼びかけた。

この状態が圧倒的に不利だということは哲郎には手に取るように理解出来た。



「……下級生の分際で……と言いたい所だけど、そうは言ってられないね。

せめて苦しまないように、一撃で倒してやんよ!!!!」


指を鳴らしながらそう宣言し、倒せ伏すファンに馬乗りになった。


『つ、遂にグス選手、マウントポジションをとった!!!

特訓を積んで一矢むくいたとはいえ、やはり種族間の実力差は埋められないのでしょうか!!!?』


会場が緊張に包まれる中、グスはおもむろに拳を振り上げた。


「オラァッッ!!!!!」

ズドォン!!!! 「!!!!!」


ファンの顔面に、グスの全体重を乗せた拳が炸裂した。


「!!!! ファン!!!」

「早く、早く脱出を!!!!」


哲郎も冷静さを失いかけていた。

あのままではファンが敗北、下手をすれば死んでしまうことは目に見えていたからだ。


「オラッ オラッ オラァッッ!!!!」


グスは執拗に拳を見舞う。

その耳を覆いたくなるような鈍い攻撃音に、観客席からは熱狂の声は微塵も聞こえなかった。


『グス選手の猛攻です!!!!

いや、猛攻と呼ぶにはあまりに苛烈!!! 壮絶!!! そして、絶対的です!!!!


まるで、格の違いを思い知らせると言わんばかりの攻撃です!!!!』


哲郎はグスの拳、そして上半身に返り血が飛んでいるのを見た。

このまま終わってしまうのか と再び全力で呼びかけよう


とした。



「……お前たち、騒がしいぞ。」

「「!!!?」」


後方から声がして、2人は振り返った。

そこに居たのはエクスだった。


「騒がしいですって!!?

これが 騒がずに居られますか!!!」


哲郎の声に耳を貸すことはなく、エクスは隣に座った。


「お前たち、

黙って見ていろ。」

「「!!?」」


「聞こえなかったのか? 黙って見ていろ と言ったんだ。」


哲郎は一瞬 戸惑ったが、すぐにその言葉の意味を理解した。

ファンがこの2週間 精一杯頑張ってきたその努力の成果を信じて 見届けろ と


エクスはそう言ったのだ。



(精一杯 頑張って、このパリム学園に入り、俺の手で特訓をつけてもレインの血を目覚めさせるには至らなかった。



ファン、思い出せ。

お前の身体に流れているのは、レインの一族の、聖騎士(パラディン)の血だ!!!!)




「ガアアッッッ!!!!!」

「「!!!!?」」


静まり返っていた場内に突如、 悲痛な叫び声が響いた。

それは、酷くかすれていたが間違いなく グスの声だった。

グスは馬乗りの姿勢から崩れ、ファンの前方の地面をのたうち回っている。


『な、一体何が 起こったのでしょうか!!!?

グス選手が鉄壁のマウントポジションを自ら解いた!!!!』


「~~~~~~~ッッッ!!!!!

あ、あのガキ、一体 何を…………!!!!!」


グスは左の拳を押さえている。

その拳に負った負傷を見て、場内は騒然とした。


「きゃあッ!!!」

「何だあれ!!?」

「何が起こったんだ!!!?」


グスの左の拳が完全に破壊されていた。

指はあらぬ方向に折れ曲がり、手の甲の手首からは折れた骨が皮膚を貫通している。


「ウッ グッ………!!!」

『ファン選手、立ち上がりました!!

彼はまだ戦えるのでしょうか!!!?』


「………え? 今僕 何を…………???」

「ファン!!!!」 「!!? お、お兄様!!!」


「え? お兄様?」

「本物のエクス様だ!!」

「なんでここに!!?」


場内はエクスの存在に気付き、少しばかり騒然とした。

しかし エクスは全く気にとめずに話を続ける。


「見てみろ!!! お前の手の甲を!!!!」

「? ………え? これは………」


ファンは促されて手の甲を見た。

そこにあったのは 魔法で作られた半透明の装甲のような物だった。


「そうだ。 それこそがお前の お前だけの魔法

聖騎士(パラディン)の持つ盾

騎士之盾(イージス)》だ!!!!」

「!!!! ………イージス…………?」

「思い出せ。 お前の身体に流れているのはこの俺と同じ レインの一族の、聖騎士(パラディン)の血だ!!!!!」



「オォイッッ!!!!!」 「!!!」


突然の声にはっと振り返ると、グスが立ち上がっていた。その表情はまるで本物の鬼のように怒りで汚れている。


「………よくもやってくれたな このクソガキが!!!! 楽に死ねると思うな!!!!!」

「…………


それはこっちの言葉だ。 グス・オーガン。」

「何!!!?」


「僕がこれから見せるのは、僕の身体に流れるレインの一族の力、

聖騎士(パラディン)の力だ!!!!」


そう叫んで ファンは身構えた。

右手を掌底の形にして右腕を弓のように引いている。


「…………騎士之盾(イージス)

(バッシュ)》!!!!!」

「!!!!?」

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