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異世界に適応する少年  作者: Yuukiaway
魔界コロシアム 編
28/448

#28 Revenge of the adapt

「……Check Mate(チェック・メイト)だ。」 「!!!!!」


ノアのその無慈悲な一言と共に、哲郎に対して無尽蔵の赤黒い槍が襲いかかった。

そのスピードも段違いである。ゼースの電光石火(スピリアル・ファスタ)より、レオルの白雷(ハイヴェン)よりはるかに速い。

哲郎は何をするべきかを考えるより先に決断した。



それは、この無慈悲な猛攻を全て受けきると覚悟する(・・・・・・・・・)ことだった。

そして槍が届く寸前で哲郎のガードが固まった。


ズドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!!!


一体、いつまでそんな音が鳴り響いていただろう。観客席もそしてアナウンサーまでも実況を忘れてその惨劇(・・)に言葉を失っていた。そして、誰もが哲郎の敗北、いや、下手をすれば命すら危ぶまれるという思考に陥っていた。



『あ、あ、あ…………』


思い出したようにアナウンサーが実況を再会しようとするが、目の前のことに呆気に取られてなかなか言葉にならない。



『圧倒的ィ!!!!! ノア・シェヘラザードォ!!!!!


これほどまでの高度な魔法が今まで存在したでしょうか!!!!?

ラグナロクの二大戦力、魔法とマーシャルアーツ!!! その雌雄を決するこの試合に、遂に終止符が打たれたのか!!!!?』



その実況の最中にも土煙は晴れていく。

これから何を目にしようとも、それが揺るぎない真実なのだ。


そして、その場にいた全員がその真実(・・・・)に驚愕した。




哲郎はその場に意識を保って立っていた。


両腕は焼け焦げ、顔はケロイドを患ったかのように大火傷を負い、全身から血を垂れ流していたが、それでも確かに意識を保ってその場に、ノアの対峙する空中に立っていたのだ。



「……驚いたな。」


これにはノアも意外と言わんばかりの声を漏らした。



『死んでいなかったァーーーーーーー テツロウ・タナカ!!!!!

満身創痍とはいえ、何とか踏みとどまっています!!!

し、しかし!! 彼はまだ戦えるのか!!!!?』



アナウンサー、そして観客席の不安は的中していた。

かろうじて耐えしのぎはしたが、哲郎はもう身も心も限界をとうに超えていた。


それでもこのラグナロクに来る前の過酷な修行を思い起こし、自分の原点を思い直す。


そして、哲郎は再び構え直した。


再び、今まで使っていない構えだった。



『これは一体何だ!!?

テツロウ選手、大きく振りかぶっていますが、これは魚人波掌とは明らかに違う構えです!!!!』


アナウンサー達の動揺を後目に哲郎はノアに対して口を開いた。


「…………ノア。

………ノア・シェヘラザード…………。



……これは…… 最後の技です。

この技を打った後、僕は倒れます。

………だから、その時あなたが立っていたなら、






あなたの勝ちだ!!!!!」



ビュゴオオオオオオオオ!!!!!


突如、哲郎の周辺から金色の旋風が巻き起こった。それはみるみるうちに肥大化し、コロシアムの場内をも飲み込んでいく。


『こ、これは一体何だァ!!!!?

ノア選手の猛攻をまともに受けたテツロウ選手、ここに来て最後の反撃に出るのか!!!?』



「……なるほどな。

こんな使い方があったとはな。」



哲郎が今 放とうとしている技は、

《リベンジ・ザ・アダプト》


これは、最後に技を放つまでに適応した全てのダメージを手のひらに集中させて、対象に一気に解き放つ、【適応】の能力を持つ者の唯一の必殺技である。


哲郎が実戦でこれを使うのは、この試合が初めてである。


哲郎の手のひらには今までの魔界コロシアムで受けたダメージが全て集まった。

遂に決着の時が来た。


哲郎はノーガードでノアに強襲をかけた。

狙いは彼の腹。そこに向けて今までの試合で受けたダメージを全て打ち放つ。

たとえ勝っても負けても、この一撃にここに来る前での修行、そして今までの試合の相手達の思いも全て乗せる。

それだけだった。



「全力か。 いいだろう!!! 来い!!!!!」


ノアも全身全霊を持って哲郎の最後の攻撃を受ける決意を固めた。

この攻撃を避けるなどという無粋な真似が出来よう筈が無かった。



ズッドォン!!!!!



ノアと哲郎を中心に、金色の大爆発、そして大旋風が巻き起こり、そして場内をそれらと轟音が蹂躙した。


『き、き、き、

決まったァーーーーー!!!!!


テツロウ選手の全身全霊の一撃が、ノア選手に直撃ぃーーーーー!!!!!

遂に決着の時か!!!? この大波乱の魔界コロシアム決勝戦、果たして勝者は 魔法の魔人族か それとも、マーシャルアーツの人間族か!!!!?』


遂に決着の時か来た。

旋風によって大量の土煙が場内を包み、試合結果を隠す。

それが晴れた時、結果が明るみに出る。

その時も刻一刻と迫っていた。

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