表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界に適応する少年  作者: Yuukiaway
魔界コロシアム 編
15/422

#15 Blizzard fist

『さぁさぁ盛り上がっております準決勝 第1試合!! 試合開始からエティー選手の猛攻がノア選手を襲います!!』


アナウンサーの実況は、観客席を熱狂させる。

エティーに投げ飛ばされ、ノアは頭から地面に叩きつけられた。


誰がどう見てもノアは立てそうにないが、観客席の熱狂はまるで彼の勝利を信じているように聞こえた。


『おぉ!立った!立ちました ノア選手!!!

波乱の準決勝は、ここから新たな局面を迎えるのか!!?』


「詫びを言うぞ。北国の人よ。

どうやらお前を馬鹿力だけの脳筋だと読み間違えていたようだ。


だから、ここからは本気で行く!!!!」


ノアの両手に魔法陣が展開された。


『ここに来てノア選手、本気を出すと宣言!!!!ここから何が起こる!!!?』


遂にノアが本気を見せる と、観客の熱狂はピークを迎えた。


「《純白百雷ジオヴェン・ハイヴェン》!!!!!」


ノアの魔法陣から、レオルの比にもならない程の数の白雷(ハイヴェン)がエティーに飛んでいく。


『こ、これは何という攻撃だ!!!

レオル・イギアを凌駕せんとする程の猛攻が、エティー選手に飛んでいく!!!!』


対するエティーは両手を手刀にして構えた。


哲郎はその構えに見覚えがあった。


「ハッッ!!!!!」


エティーはノアの魔法に軽く触れ(・・・・)、身体をきりもみ回転させた。


『こ、これは、テツロウ選手がレオル選手の閃光機銃(フォトンゲイザー)を迎え撃った動きにそっくりだ!!!!』


幾つもの白雷(ハイヴェン)は四方八方を舞い、不発に終わった。

そのままエティーはノアに突っ込んでいく。


その勢いのままノアの顎をつかみ、地面に叩きつけた。


『こ、今度はマーシャルアーツです!!!

ノア選手、再び脳に深刻なダメージだ!!!!』


そしてエティーはノアに馬乗りになり、渾身の拳を振り上げた。


『き、決まってしまうか!!!?』


場内が一瞬 静寂に包まれた瞬間、ノアの逆襲が始まった。馬乗りになったエティーの腕を、ノアが掴んだ。


『こ、これは

下から腕ひしぎだァーーーーーー!!!!』


そのままノアは全ての力を回転に変え、エティーの巨体を崩す。


『エティー選手 つんのめる!!!

決まったか!!!?』


しかし、エティーもこれでは終わらない。

地面に腕を力強く突き立てた。


『た、耐えた!!腕1本で耐えている!!!

このままノア選手を持ち上げるのか!!!?

何という怪力でしょう!!!!』


エティーが腕にノアをしがみつけたまま立ち上がる。しかし、それもノアは想定していた。


ボォン!!!! 「!!!!?」

『ば、爆発魔法!!! エティー選手の腕に爆発魔法が炸裂したァーーー!!!!』


一瞬の激痛により出来た隙をついて、ノアはエティーと距離をとった。



その口が一瞬綻び、

「……やっと一発 まともなものを入れることが出来た。ここから本当の勝負だ そうだろ?」


ノアの言葉にエティーも応える。

「……そうだな。私も本気を出そう!!!!」


エティーが再びノアに突っ込んでいく。

殴るではなく、ノアの腕を掴んだ。



『こ、これは一体━━━━━━』

バキバキバキッッッ!!!!! 「!!!!?」


『な、一体何が起こった!!!?

ノア選手の右半身が、一瞬にして凍りました!!!!』


「こ、これは━━━━━━━━━!!!??」

一瞬の事態に、ノアも驚きを隠せない。


「これは魔法では無い。

ブリザードが吹き荒れる国で生き延びてきた我が一族にのみ許された【凍結闘術】だ!!!!」


エティーの両の拳には、冷気が立ち込めていた。


「お、恐るべき【凍結闘術】!!!

ノア選手、戦闘不能か!!!?」


場内が緊張に包まれる中、ノアが口を開いた。


「……なるほど… 冷気を拳に………。

恐れ入った。だが、詰めが甘かったな!!!」

「!!!!?」



『こ、これは信じられない光景だ!!!!

ノア選手の体を覆う氷が、一瞬で溶かされた!!!!


この2人、人間業を超越している!!!!』




「さあ、決着だ!!!!」

「望む所!!!!」


ノアとエティーは2人とも同じ形で拳を構えた。両者の拳には、炎の魔法と冷気が立ち込めている。


『両者、構え直した!!!

その拳には、魔法が込められています!!!

決勝に駒を進めるのは、果たしてどちらか!!!?』


ノアとエティーは、同じタイミングで地面を蹴った。


ズドォン!!!!!

「「!!!!!」」

『ク、クロスカウンターだ!!!!!』


ノアの顔面に冷気を帯びた拳が、エティーの顔面に炎を帯びた拳が炸裂した。

両者は吹き飛び、同時に外枠に叩きつけられた。


『な、何という威力だ!!!!

両者 吹き飛ばされた!!!! この試合、果たしてどうなる!!!!?』

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ