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天才ジャンパー大木③
事務所に戻ると、小島が開口一番に言った。
「嘘はない。あれは正真正銘恨みが滲み出てた。俺たちのルールとしてはOKだけど、さっきも言ったけどリスクはだいぶ高いぞ」
「オッケーならオッケーだよね、俊」
直哉が背中を押してくれたが、私もリスクは考えなくてはいけない。
「そもそも望月ってどこにいるだろう?ふーちゃんそこってどうなってる?」
事前に大木に聞いていた情報によると、夏の間は宮古島で合宿を組んでいるらしい。ご丁寧に合宿期間、宿泊地、練習場所とこと細かく情報をもらっていた。
「直哉、今回は1ヶ月間ギリギリまでかけてやるって言ったら怒る?」
「宮古島満喫できるから良いよ」
直哉は笑っていた。
「よし、この依頼受けよう」