第67回 なろうユーザーの皆さんへの提案『読んだら反応を残そう運動』
今回は、以前から気になっていた、なろうの全般的なユーザーさんに見られるある姿勢に対する、提言をしてみたいと思います。
なろうに投稿される作品は、基本的に、無料で読むことができますよね。
アマチュアが趣味で書いた作品を投稿するサイトですから、それはそれで問題ないんですが、私には一つ、前々からどうもモヤモヤするというか、不満に思っている点があるんです。
例えば、投稿されてかなり日数が経った他者作品を読もうと思った時に、ポイントが全く入っていない、感想も全くない、という状況を、よく見かけます。
それで、読んでみると、そんなに悪くない作品なんですね。
きちんと筋立てを考えて、アイデアも入れて、一つの作品として成立するように書いてある。
文章力に不十分さを感じる場合はありますが、それはアマチュアなのですから、いわば当たり前のことで、なろうはそれを受け入れた上での作品発表の場だと私は思っています。
ですから、私はそういう作品を読んだ場合も、ポイントはできる限り入れるようにしています。
評価には、『文法・文章評価』と『物語評価』の2種類があって、それぞれ最大5ポイント入れられるので、満点だと10ポイント投票する事ができます。
私は作者を応援したいという気持ちが強いので、読んだら大抵10ポイント入れていますが、基準を文字通り作品の批評に置く人は、2ポイントでも3ポイントでもいいでしょう。
問題だと思うのは、読んだのに評価点を入れない、感想も書かない、つまり、何の反応も示さない、という読者さんが多い事です。(主にユーザー登録をしている方の話です。)
書き手としてこのサイトを利用している方なら、よく分かっていると思いますが、評価や感想というのは、もらえると本当に嬉しいものです。
自分の作品が誰かに読んでもらえた。そして、何らかの反応が得られた。小説投稿サイトで作品発表を行なおうとする人は、たいてい、こういうものを切実に求めて、参加しているのではないでしょうか。
目を見張る評価や感想の数じゃなくてもいいんです。
一人の評価、一人の感想でも、ほっとするような嬉しさがあるものです。
ですから、全くの無反応というのが、どんなにつらいものか、皆さんは想像できるだろうし、書き手ならなおさらよくご存じのはずです。
もちろん、私だって、自分の好みではない作風だったり、他者を傷つけるような内容の作品の場合は、評価や感想を入れるのが難しい事もありますが、それはよほどひどい時で、大抵は許容範囲内で楽しめる事が多いです。(あくまでもアマチュア作品だという基準の緩さが、私にはありますからね。)
それと、特に評価点に関しては、読んだことに対する『対価』の意味もあると、私は考えています。
なろうでは、誰の作品も無料で読めますから、読み手は自由気ままに好きなだけ色んな人の作品を読むことができます。
でも、その結果、読者優位の意識が芽ばえてしまい、作品を読ませてくれた作者に対する感謝の念を忘れている人が多くなっているのではないか、と感じる事が多いです。
なろうに投稿されている膨大な作品の内、2ポイントの価値もない、0ポイントで構わない作品なんて、そうそうないと思うんです。
だって、たいていの0ポイントの作品を読むと、ちゃんと真っ当な作品として筋立てやアイデアを込めて書いてあるし、文章力に不十分なところがあっても、ともかく読んで意味が分かる内容にはなっていますから。
だとすれば、そういう作品を、読んだのに0ポイントのまま放っておく、というのは、読者の薄情さ、厚かましさを表わしているように、私には思われるんです。
作品を読ませてもらった事に対して、少しでも感謝の念があるなら、ポイントや感想で、反応を示してあげて下さい。
読んだことに対する対価だと思えば、それは、そんなに難しい事ではないでしょう。
いまいちだと思ったなら2ポイント(2円)、気に入ったなら10ポイント(10円)、支払う、という感覚です。0ポイント(0円)はさすがに、ちゃんと書いてある作品に対して失礼だし、読み物を提供してもらって対価を払わないという点で、こすっからいというものです。
特に、マイページの自己紹介欄などに「ご意見やご感想を頂けるとうれしいです。」と書いてある方で、他者の作品への評価やブックマークを一切行なっていない方がけっこう見受けられますが、これはいけません。
自分がされて嬉しいなら、他者もされたいんだという事を、意識してみて下さい。
そして、あなたからまず、そういう温かい気風がサイトに広がるように、取り組んでみて下さい。
それは、必ず巡り巡ってあなたの作品への反応となって返って来るからです。
スコッパーと銘打って、低評価の作品を探して読んで評価する取り組みをしている方も時折見かけますが、通常のユーザーさんであれば、そこまで徹底しなくとも、読んだ作品に反応を残す、という事を、思いやりを持って心掛けてみてほしいな、というのが、今回の提案です。
ちなみに、ブックマークやレビューは、個人的には対価の上乗せとなるご褒美だと思っています。
だから、すごく胸に響いたとか、ぜひ他の人に紹介したいとか、評価以上に励ましの気持ちを伝えたい、という時に、活用するようにしています。
こんな風に、なろうの仕様や機能を自己流で解釈して活用すると、「どう反応を示していいか分からない。」とか、「どのくらいポイントを入れていいかわからない。」、と困っている人も、気軽に楽しんで取り組みやすくなるのではないか、と思います。
あと、もし、私に自作の作品を読んでもらいたい、感想を聴かせてもらいたい、という方がいたら、気軽に声をかけて下さい。大長編は読むのが大変なので、短編程度の文章量の作品であれば、読みに伺います。(もちろん、あなたも他者作品に積極的に反応を残すように心がける、と約束してくれる事が大前提ですよ。)




