第46回 猫子の句集 第一集 (作・古寺猫子)
皆様、こんにちは。美猫の古寺猫子です。
摂津国(大阪)で、大きな地震がありましたね。
皆様のご無事をお祈りするとともに、心配な日々をお過ごしの方々に、私のたわいないお話が、ひとときの和みとなればと、そう願うばかりでございます。
六月も残すところあと数日となりましたが、皆様の地域では、今日のお天気は、いかがだったでしょうか?
雨でしょうか、曇りでしょうか、晴れでしょうか?
こちらは、朝からちらちら小ぬか雨ですが、猫というのは、雨の日は、どうも眠たくて仕方がありません。気圧の関係でしょうか?読書をしていても、あくびばかり出るので、ついつい座布団に丸くなって眠り込んでしまいます。(本が面白くないわけではないのですよ。今読んでいる本は、K.M.ペイトンさんの『フランバーズ屋敷の人々』の、第一巻です。最近、読書にはまっていて、この本は、Kobitoさんから借りましたが、飛行機が発明されて間もなくの頃の、古い価値観から新しい価値観に変わる時代の節目を、少女クリスチナの心の成長を通して見つめる、という内容のお話で、とても面白いです。飛行機や乗馬や狩猟の事が詳しく描かれているので、男性の作者かと思ったら、ペイトンさんは、女性だとの事です。意外だと思った半面、テーマによって、男性的とか、女性的とか感じる、というのが、あるんだな、という事に、気が付きました。これも、時代とともに、変わって行くのでしょうね。意外だと思うという事は、私はまだ、古い価値観の猫なのかもしれません。)
さて、今回は、以前、俳句にまつわるKobitoさんとの対談の中で、編んでみたいとお話した、私の俳句集の、第一集が、いよいよ完成したので、満を持して、お披露目させて頂ければと思います。
(何の事だか分からない、ぜひ知りたい、という方は、第23回のコラムをご参照下さいませ。)
そんなにたくさんの句は詠めなかったので、急いで読むと、あっという間に読み終わると思います。でも、さーっと読み流さないで、時間をかけて、じっくり読んでみて下さいね。
そうすれば、皆さんが日頃知りたいと思っていたに違いない、〝猫の気持ち〟というものが、今よりもっと、細やかに分かるようになって来るのではないかと思います。
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『猫子の句集 第一集』
窓越しに顔を見合わす猫仲間
よく見れば猫と似つかぬ招き猫
店先で猫が油を売る花屋
新聞を読むなら猫の寝てる間に
空箱や猫が入らぬ方が稀
友猫や嬉しけれども追うなかれ
尾は振れど振り向きはせぬ澄まし猫
魚焼けば脚にたちまち絡む猫
薄寒や母に抱かれに参る猫
猫がまた一番乗りの夏蒲団
何事と見れば網戸に登る猫