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勇者と魔王、大激突

「魔王様……どうかなさいましたか? っは! まさか私と結婚しようと心変わり……!?」

「しねーよ」

突っ込みを入れてから、勇者をよく観察する。

どす黒い笑み。得体のしれない雰囲気に冷や汗が吹き出る。やけにじっとりとした空気が体に纏わりついて集中力をかき乱す。

「まてよ……?」

空気が先ほどよりも湿っぽい。湿度が上がっている……? さっき水をかぶったせいかと思ったが明らかに湿度が上がっているらしい。……湿度……水……。

「そうか、分かったぞ」

にやり、と不敵に笑ってみせるが勇者は表情を変えない。

「この水、純粋な水じゃない。電気系の魔法ぶっ放して感電させるつもりか」

「流石、魔王様は何でもお見通しですわね。でも……もう手遅れですの!」

最上級の笑みで勇者は剣を手放し両手を前に突き出した。

色白の美しい指先から電撃が迸る。


耳をつんざく様な音が周囲に響き渡り、閃光が目に焼きつくと同時に焦げ付く様な匂いと黒煙が周囲に立ち込める。


「壊さないでくれっていったのに……ぼろぼろじゃねーか」

煙を振り払って無傷で出てきた俺を見て、勇者は目を丸くした。

「……炎ですね。先ほど、電撃が直撃する寸前に一瞬だけ見えました。ご自身の周囲に炎を壁を作って水分を蒸発させましたか」

「ほう、良く分かったな」

やってから思ったけどあれは2度とやりたくない。熱いし、一瞬で酸素を持ってかれる。正直死ぬかと思った。

「残念です。ですがこれで愛する魔王様のシークレット☆プロフィールが分かりました」

「シークレットとプロフィールの間のほし、の発音だけコミカルに言わなくていいから!」

不覚にもちょっと可愛いとか思っちまったじゃねーか。

「魔王様の属性は風邪と炎ですね」

名探偵のようにびしり、と指を1本立てる勇者。

「発音!! 風邪じゃなくて風! 今のだと俺が病原菌みたいになるじゃねーか!」

「私を恋の病にしたのですから一種の病原菌でしてよ?」

「誰がそんなこと言えと言った!!」

「……?」

勇者は小首を傾げてきょとんとしている。


「で、そういうお前の属性は水と電気か」

魔法や人には属性、というものが存在し、人によって使用できる魔法、できない魔法はこの属性に大きくかかっている。属性は無数にあるが、大抵の人は土、火、水、電気、風の5種類に分けられる。

中にはその人しか使えない属性の魔法なんかも存在する。

大抵の人が持つ属性は1つ。が、稀に2つ以上の属性を扱える奴もいる。属性は生まれつきのもので、属性によって使える魔法も決まってくるというわけだ。

例えば水属性の人間がいくら土属性の魔法を練習しても土魔法を習得することはできない。

「水と電気の属性を持つとは珍しいな」

「魔王様こそ、相性の良い属性ですこと」

「で、どうすんだ? まだ続けるか?」

両手の剣をぶらぶらと揺らす。

「いえ、今回はこれで失礼致しますの。ごきげんよう。また近いうちに……」

両手剣を背中の鞘に納め、勇者は微笑み、優雅に一礼すると崩壊したドアの破片を避けながら去っていく。

「もう来なくていいからな!!」

小さくなっていく背中めがけて叫ぶ。


焼け焦げた絨毯。バラバラに飛び散った扉、幸い壁や天井はそこまでの損害はなさそうだ。

悲惨な状態になってしまった部屋を見渡して、げんなりする。

「あーあ、こりゃあまたカミヤにお説教されるぞ……」



安定の遅筆ですね。

展開をどしようとしていたのか忘れちゃうぐらいには駄目になってきました。頑張ります!

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