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勇者、魔王に会いに来る


一応扉に気を配りながらも、補助魔法の掛かり具合をチェックする。

ここで一応説明しておくが、補助魔法とは言葉の通り、魔法対象者を補助する魔法だ。種類は無数にあるが、今回カミヤは筋力、魔力、体力の増強や精神力の強化などかなりの数の補助魔法を施してくれたらしい。


「こないでくれると嬉しいんだがなぁ……」

これからまたあの女と戦うのかと思うと思わず頭を抱えたくなる。扉が開かなくて諦めて帰ってくれたりしないかな……


ドガァッ!!


そんなことを考えていると目の前の扉がものすごい勢いで破壊され、土煙が立ち込める。


「一撃かよ……」

思わず顔をしかめる。

徐々に土煙が収まる中、誰かさんとは対照的な胸を持つ勇者が満面の笑みで立っていた。

「お久しぶりですわ、ま・お・う・さ・ま……って表情が曇っておられますが、何かお困りですの?」

「お前が来たから困ってんだよ」

「まあ、魔王様はツンデレですのね!」

「待て、俺がいつデレたんだ。それより鎖はどうした」

「もう、照れ屋さんですのね。あぁ、鎖でしたら限界まで魔力を吸わせてみたら爆発しましたわ」

さらりと事なさげに言う勇者。爆発って……自分の身を考えろよ……


「会いたかったですわ! さぁ、私を妻にしてくださいな!」

「誰がするか!!」

「では嫁に」

「同じじゃねーか!! 頭おかしいだろお前!」

こいつは一体どんな頭の構造をしているんだろうか……

「認めていただけるまで私は諦めませんのよ!! 今すぐ魔王様の両手両足を切り落として差し上げますわ! そうすればずーっと一緒にいていただけるでしょう?」

剣を抜き、うふ、うふふ……と、笑う勇者。正直怖い。


「頼むから城は壊さないでくれよ……?」

ここが壊れたら俺の家が無くなる、とでも言っておこうかと考えたが止めておく。こいつならでは私の家にとか言いかねん。


「さあ、参りますわ魔王様。さっさと負けて私の夫となってくださいな!」

「悪いが人生の墓場はお断りだ!」

「では物理的に墓場に送還してから永遠に愛し合いましょう!!」

「断る!!」


2本の剣を抜いて、しっかりと敵を見据える。


「そんなに見つめられたら照れてしまいますわ」

恥じらっているのか、もじもじしながら上目遣いでこちらを見つめる勇者。

「……うぜえ」

「酷いですわ!! 私はこんなにも魔王様を愛しているのに!!」

「それがうざいっつってんだろ!!」

「酷いですわ!! 私はこんなにも魔王様を愛しているのに!!」

「だからそれが」

「酷いですわ!! 私は「あー!! もういい、さっさと決着つけんぞ!」


思わず怒鳴りつけると、勇者は嬉しそうに微笑んだ。


「ええ。私と愛のやり取りを、始めましょう?」


前よりは間隔開いてないです(((


できる限り定期的に更新したいものですね……

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