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鼓動が聴こえる、その時まで  作者: UrANo
水面に描く五線譜に
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─8─ 君は私の頼れる○○

こんにちは、もしくはこんばんは。

UrANoです。


毎年春になると桜を使ったお菓子作りたいなって思うんですよ。気がついたら散ってます。

「にゃ……」

「ぅうん……お昼は、ご飯を……食べるで、朝なんです、……」

 

「にゃあ、……にゃー。」

「……んぅ。まだ、眠い……」


「にゃー。にゃーん。……にー。にゃ、にゃにゃ、にゃーん。」


「あ、猫さん。おはようございます」


 いつもとは違う天井。いつもがテントの天井なのでどこへ行っても驚いてしまうんだろうなと思いつつ、少し重さを感じる上半身を起こす。

 そこには昨日から一緒にその国で行動している猫がいた。

 時刻は8時になる少し前。丁度ホテルの朝ごはんを食べる時間だ。これを逃すのはもったいない。猫さんには感謝せねばっ。


「……ふわぁ、猫さんも、来ますか?」

「…………、……にゃあ」


 着替えを済ませた後に問いかけると猫さんは少し躊躇った後、短く返事をしてこちらへ飛びつく。肯定と受け取っていいだろう。

 位置が少し不安定なので抱え直す。

 冷たい感触が丁度よく眠気を覚ます。

 

 ……今日は何処へ行こうか。

 

 まずはホテル内で朝食という予定があるが、その後はノープランだ。食後にのんびり決めるでもいいし、ノープランのまま出かけるのもいい。猫さんに道を聞くでも自分で適当に選ぶでもいい。

 

 観光できる場所はたくさんあるからね。


「さて、珈琲(朝ごはん)食べに行きますよ」

「んにゃあ……」


 朝ごはんと言ったら珈琲だろう。

 目が覚める、とかは特にないがルーティン化しているので飲まないとなんだか()()気がするのだ。

 

 せっかくなので朝ごはんは珈琲に合う洋風をベースに盛り付けよう。パンはバターを塗って焼いて、サラダにドレッシングかけて、コーンスープも追加。そしていい感じにデザートを運んだら私の今日の朝ごはんは完成。

 

 ここ数日の朝ごはんと比べると、相当豪華な仕上がりとなっている。……ここ数日の朝ごはんと言うのは固形食であり、朝ごはんだけではなく昼も夜も固形食であった。比較してはいけないような気がするが、一旦そこは置いておこう。変な考察をしていたらごはんが冷めてしまうので。


 考察とは違うが、少し悩んでいる事がある。

 猫さんの朝ごはんはどうしよう、というものだ。半個体のおやつはさすがに無いだろう。逆にあったら怖い。


「……魚あるかな」


 猫と言ったら魚を食べているイメージが強い。図鑑にはライオンも猫と似た種族と書いてあったのでお肉も食べる事ができるのだろうか?

 あいにく私は、本物の猫を見た事がないので本で見た内容以上のことは分からない。

 

 吸血鬼もそれのせいで割と苦戦してしまった。そもそも私も普通の人も「呪い」を視る事ができないので対処しようがないんですけどね!

 アレクシスさんの助けがなかったら、マナ不足になるところでしたね。

 あの時、この場ではあまり話題に出さない方がいい事しか目撃してなかったなぁ。まず死体が操られている時点でアウトだ。脳が丸見えの……これ以上は本当にやめておこう。あの人脳が弱点って言ったのブラフだったし。……そもそも吸血鬼に攻撃が全然通らなかったから意味無いけど。

 

「にゃ、……にゃー」

「あ、そっか。ケァロース(水猫神)だから気にしなくてもいいんですね。これどうぞ〜」


 私は猫さんにスプーンに掬い、冷ましたコーンスープを近づける。猫さんは匂いを嗅ぐが、食べようとはしない。食べ物自体に興味があるが、食べようとは思わないのだろう。

 食べ方が分からない訳ではないと思うので、今は食べる気分では無い可能性もある。

 もしくは……周りの目が気になっている?


 本来、猫は玉ねぎやチョコレートなど与えてはいけない食べ物が存在する。

 しかし猫さんは猫の形をした精霊ケァロース(水猫神)だ。水を媒介としているのでどのような人でも精霊を見る事ができる。

 あまりにも猫に似過ぎているので忘れていた。

 周りにケァロース(水猫神)を連れてこの場に来ている人いないし。何か微妙に変な目で見られている。


 食事の場に動物がいるのが気に食わ……猫さん行儀いいしそもそも精霊だし別にいいよね!?

 なるべく一緒に行動した方がって案内された人に言われただけだし。それを忠実に守っている旅人ですし。

 ……ふう。


 珈琲を啜る。

 やはり朝は珈琲に限る。

 

 一年くらい珈琲を飲み続けていたが、自分の色素は変えられなかった。膝の上にいる猫さんも白と水色に近い色をしている。


「……猫さん。飲んでみませんか?」

「にゃ」


 そっぽを向かれてしまった。

 熱いからダメだったのだろうか。でもこのまま冷めるまで待っていたら酸味が強くなってしまう。……うーん。ケァロース(水猫神)は水でできているからちょっと茶色にならないかなって思ったんだけどなぁ。

 猫さんの毛並みは割と気に入っているのでこの計画は放棄することにした。


 人が少し少なくなってきた。

 私は食べるのが割と遅いので、八時過ぎにこの場所へ来ていたのだが現在時刻は九時を回っている。ゆっくり色々な食べ物を楽しむ事ができるのはやはり良い。

 

 数日前の戦いではコンマ数秒レベルの動きさえ逃す事が出来ない、緊迫としたものだった。あれ以上長続きしていたら集中力が切れてしまう所だった。『奇跡』発動の間と敵の次の攻撃を予測。そしてこちらの位置がバレないように立ち回る。


 ……そりゃー疲れるわ。


「猫さんが癒しだぁ……」


 少しひんやりとした触り心地で見た目も可愛らしい。そして眠っている時に身体をこちらに擦り寄せて来る。昨夜はしばらくその場で可愛さに悶えていた。

 久々の平穏な日……。


 事件に遭遇しないように気をつけよう。

 旅にはハプニングが付き物だからね。なるべく回避しつつ街並みを歩いていこうと思う。

 昨日新聞に載っていた事件の場所は大雑把にだけど覚えている。詳しく調べてしまうと未知の土地の観光……というものができなくなってしまうのでもどかしいところ。うーむ。

 

 猫さんが人の言葉を理解しているとはいえ特定の場所「じゃない」所というのを理解できるのか……。

 それにかけるより、現場近くで捜査にあたっている人がいるだろう。それを目印に迂回すればいいだけの事。うんうん。簡単簡単。


 ならば、食べ歩きしつつ街を気の済むまで歩き見る事にしよう。考えている時間がもったいない。今すぐにでも、ゆったりと出発しようではないか。時間があるとはいえ一日の時間の流れは変わらないのだから。

 

「今日もよろしくお願いしますね」

「にゃ」


 この街にいる間は一人で観光する事はない。何故なら……。

 ――猫さん(相棒)がいるからだ。

ここまで読んで下さりありがとうございます。


今投稿してる時間軸でのUrANoはニートです。現在ポートフォリオ制作中です。その為投稿頻度が落ちて……いるけど毎日投稿はしてるな?

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