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鼓動が聴こえる、その時まで  作者: UrANo
立つ鳥跡を濁さずと言うが、実行するのは難しい
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─8─ 破壊コンプリートと旅立ち

こんにちは、もしくはこんばんは。

UrANoです。

今回は挿絵ありです。

雑学動画見ながら描きました。

 もう教会に居られる時間はない。ので、最後に教会内を見回っている。


 教え子達との別れを済ませた私には、家族……との別れが待っている。家族と言えば、半年前に旅に出たルヴァンくんに会う可能性があるのかな……ずっと睨んでて怖かったんだよなぁ。嫌われるようなことした記憶ないんだけどな。グランオニーチャンとイタズラ仕掛けたことはあるけど。


 なんて事を考えていたら、そのグランオニーチャンとリアさんの情緒がかなり心配になってきた。前日の夜に私がすぐに旅に出ると勘違いしてたが、その時既に泣いてる状態だった。そして今日はまだ一度も顔をあわせていない。


 普段グランオニーチャンがいる部屋(反省室含む)や、リアさんがいそうなところをそれとなく回ってみたが、2人ともいないようだ。

 教会内を改めて回ってみた結果、ある事が判明した。

 

 今から行くところ以外、全箇所何処か破壊した記憶がある。

 この教会は多分建物の中で結構広い部類にあたる。どこを見ても破壊した後があるのは珍しいだろう。思い返せばこの1年、破壊と共に生きていたと言っても過言ではない(不名誉だ絶対これ不名誉だ)。


 ガラスは割るし、床は何故か抜ける。チョークはすぐに折れるし、時々壁に穴が空く。

 たしかに最初の方はマナが安定せず、力加減が出来なかったからというのが主な理由だった。途中からはグランオニーチャンとふざけてた時に壊したのと、あとは単純に不注意が招いた結果だ。


 そして破壊した記憶のない部屋がここ─私が目覚めた時にいた部屋─だ。

 一度しか足を運んだ事がないから破壊してないのは当然だ。というかそもそも破壊し過ぎなんだよ私。破壊神になれそう……。


 バキッ。


 ほら。バキッって………………ん? 鍵ついてる…………?


 片手で扉を持っている姿はシュール極まりないだろう。だが、現在進行形でそのシュール極まりない現象が起きている。理由は明白。「鍵がついてると思わなかったから思いっきり引っ張った」、それだけだ。扉は思ってたより軽かったので片手で持てた。


 ま、ちょろーって覗いて帰りに直せばいっか。

 

 自分が目覚めたところだが、1年前の話なのであまり覚えていない。ただ本と棺があるだけだ。床から何まで真っ白な部屋なので、黒い棺が一層目立って見える。


 たしか中心にある本にマナを流し込んだら名前が、私の名前─クレイニアム・アンダーリビオン─が出てきたんだっけ?今やっても出てくるのかな。

 気になったら行動がモットーの私はそのまま中心の本のところまで行き、マナを流し込んでみる。言い訳はコケてここまで吹っ飛んで防御の為に『奇跡』発動しようと思ったらたまたま触れた、ということにしておこう。それに神父様に1周見てから行くって言ってあるし。多分、大丈夫だと思う。


「クレイニアム・アンダーリビオン…………」


 本には思った通り今の私の名前が浮かび上がった。これからもお世話になる名前だ。生きていれば千年以上、変わらない名前になるだろう。そこまで生きているかは分からないけど。


 1回死んでいるのに生きているというややこしいこの現象()にいい加減名前を付けるべきだと思うが思いつかないので今のとこ保留。


 にしても変わった名前だなぁ……。「クレイニアム」って言いにくいし、何より覚えづらい……。あと全体的に文字数多い気がする。

 

 ──そろそろ行こうか。

 

 こうして私は私としての記憶の始まりの場所を後にした。もちろん扉はちゃんと直した。

 …………コレで教会内外全箇所破壊、コンプリートしてしまった。


 今向かっているのは初めて教会の物を壊してしまった場所……教会の出入り口だ。

 予想通り、神父様とグランオニーチャンとリアさんがそこにはいた。情緒は今の所問題なさそうに見える。


「お待たせしましたー!」

 思っていたよりあの部屋にいたようで太陽が少し傾いている。待たせすぎたかもしれない。


「今ふと気になったんだが、最初は何処に行く予定だ?」

 神父様が問う。

「決めてません。子供達がレクチャーしてくれた国はどこも遠いので…………」


 そう、当日になっても最初に行く国が決まらなかったのだ。なので適当にブラブラしようと思っている。

 神父様は地図を差し出す。それは〈神具授与の儀〉の前に正当防衛でナイフがぶっ刺さったあの地図だった。刺さった場所は教会から歩いて数日の距離にある。


「決まってないのならここでいいだろう。ある意味クレアが決めたようなものだ」

 位置的にも良さそうだ。アレも計算のうちだったのかな……神父様の底が知れない。今回の件で底がかなり深くなった気がするけど。

 

「アンダーリビオン様、気をつけてくださいね。あと鍛錬は忘れずに」

「クレア、厄介事に首を突っ込み過ぎるなよ。特に国の問題とかな」

「神具で物理攻撃しようとするなよ……。といっても数日後にはしてそうだな」


「「「行ってらっしゃい」」」

 3人から祝詞(言葉)をもらう。


「行ってきます!」


挿絵(By みてみん)


 地図の穴の空いた場所を目指して、私は前を向いて歩き出した。

ここまで読んで下さりありがとうございます。

序章はここまでです。

間章挟んだら第一章が始まります。

間章は本日中に更新します!

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