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ここ存在しない神社で三週間が経った。大きな渦潮がこの神社の海に発生したと地姫さんから聞いた日。俺は旅立つことを決意した。
それからサンサンと日光が照らす海の上の赤い橋に、高取に湯築。そして、鬼姫さんたちが集まった。波風が多い日だ。生い茂る草木が風を受けては揺らぎに揺らいでいる。
「武! 頑張って!」
「必死で頑張ればいい。死ぬことはないはず」
「御武運を」
「幻の剣。思いっきり見せてやりな」
「ご無事……を」
「ご無事を森羅万象に祈りますね」
湯築。高取。鬼姫さん。蓮姫さん。地姫さん。光姫さん。みんなが俺を応援してくれた。
それから、俺はあいつに真剣に向くと、
「じゃあ、行ってくる!」
「武! 頑張ってね!」
あいつはいつものように明るい笑顔で抱き着いて来た。
俺はあいつと軽くキスをすると、早速前方の海の渦潮に向かって泳いだ。
轟々と海に穴が空いたかのような中心ができ、水の円が描かれている。
これで水の惑星へと戻れるだろう。
そして、天敵である水淼の大龍とたちまち決戦になるはずだ。