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第10話 真夜への感謝

遊園地から出て、駅まで向かって歩いていた。

人通りも多く、はぐれても困るから手は繋いだままだ。


「裕翔と手を繋いで歩くなんて、小学校以来じゃない?」

「まぁ、たしかにな。ここではぐれるより良いんじゃないか?」


「うんそうだよね。なんかさぁ、周りから見たら、私たち付き合ってるように見えるのかな〜?」

「う〜ん、どうだろうな?お兄ちゃんと妹にも見えるかもな。」

「えっ?お姉ちゃんと弟じゃない?」


どうでもいいような、くだらない話をしながら俺たちは電車に揺られて次の目的地へと向かった。


「ねぇ、裕翔?どこに向かってるの?」

「ん?もう少しで着くよ!」

駅と隣接する商業施設へと入った。

そして、そこの最上階にあるビュッフェへと足を運んだ。


「あっ!ここ知ってる!ビュッフェでしょ?デザート美味しいらしいよ!!」


以前、花梨が話しているのを聞いたので、いつか真夜を連れてこようと思っていた場所だ


「あんなに遊んだ後にご飯作るのも嫌だろ?」

「うん、スーパーのお惣菜で済まそうとしてた…」

「だよなww俺の貯金を降ろしてきたから、お金も心配ないぞ?」

「裕翔って高校の時バイトしてた時期あったもんね!」

「まぁ、知り合いのカフェの手伝いだけどな。」

「今日は裕翔に甘えちゃお!」


そんなに混んでいた訳じゃなく、スムーズに席まで案内されるた。


「よし、取りに行くか!」

「うん!ケーキたくさんあるよね!」

「デザートもいいけど、先に飯な?」

「わかってるよ〜」


俺はお寿司や肉系の料理を取ってきた。

真夜はパスタやピザ等を取ってきて食べていた。


「やっぱり、美味しい〜」

嬉しそうな表情を浮かべる真夜を見て、連れてきて良かったと思っていた。


「デザート取ってこようよ!」

「いや、早くね?俺まだご飯食べるぞ?」

「食べすぎたら、デザート食べられなくなるもん。」


俺がご飯をとっていると、真夜はお皿いっぱいにケーキやフルーツを取ってきていた。


「おいしいか?」

「うん!しあわせ〜」


いつもなら、少食の真夜だが、デザートとなると大食いに変わるらしい…


「ねぇ、裕翔?綿あめ作ってほしい!」

「おっ!いいぞ。」


綿あめの機械に砂糖を入れて、割り箸を突っ込んで綿あめを巻いた。


「ひろとぉー!腕にまで綿あめ付いてるよww」

「これは失敗…次は本気でやるから!」


なんとなく、わかったけど。かなり歪な形になった。

「ありがとう!」


綿あめを2つとも真夜に渡して、俺はトイレに手を洗いにいった。

そんなに長い時間ではなかったが、戻ると。

渡した綿あめは2つとも、2本の割り箸に戻っていた。


「食うの早くね?」

「裕翔が作ってくれたし、美味しいから食べちゃった。」


たしかに、食べ物を真夜に渡すのは初めてのかもしれないな。


「じゃあ、ワッフルも作りにいこうよ!」

「型に入れて焼くだけだろ?」

「そんなこと言って、失敗しても知らないよ?」


ワッフルを焼いて、タイマーをセットしてから隣にあるソフトクリームの機会でお皿にソフトクリームを盛り付けた。


「巻かさってないよ?わたしもやってみる!」


俺の巻いた?巻こうとしたソフトクリームは、ヘナヘナして、倒れてしまった。


「これ、難しいからな?」

「うん、慎重にがんばる!」


真夜の作ったソフトクリーム…

巻かれてる…


「どうだぁ!上手くいったと思わない?」

「デザートは女子の仕事だな。」


巻かれたソフトクリームを俺に渡してきて、真夜は俺の巻こうとした物体を食べていた。


「ん〜!しあわせだよ〜」


ご満悦の表情の真夜。

本当に連れてきて良かった。


お腹いっぱいになったので、お会計をしてお店からでる。


よほど、嬉しかったのか。真夜は俺の腕に組んできて、電車で俺たちの家の近くの駅まで向かった。


電車の中で真夜は寝てしまい、駅に着いてからも、眠そうな足取りで改札を抜けた。


駅から出ると、睡魔に負けてしまっている真夜をおぶって、家へと向かった。


中学の時に足を捻挫して学校から真夜の家までおぶって連れて行った記憶が蘇った。


帰り道に友達に見つかって冷やかされた嫌な思い出と共に。

その一件から、徐々に真夜と家以外での接点が無くなっていったのだが。


今は暗いし、誰かに見つかっても大丈夫であろう。


ルームシェアを始めて、そんなに日数は経っていないが、日頃の感謝を込めて遊びに連れて行ったつもりだ。


今後も出来うる限り、感謝を込める日を作ろうと思う。




未熟者ですが、なるべく伝わり安いように努力します。

駄文で申し訳ないです。

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