#07『天使降臨』
蝙蝠の越幾斯(Vampire's extract)の能力を手に入れた霊は咲花を探すため西の大陸
清教徒地方へ旅をする。彼はその大陸では自分の能力に応じた『職業』というもの初めて知る。
果たして霊は咲花に出会えるのだろうか。そして神とは一体何者なのだろうか…
ワープシステムを使い「聖教徒地方」についた霊は自分の目を疑った。
彼はそこで目にした光景に仰天したのだ。
白い羽の生えた天使が空を自由に飛び、綺麗な色をした果実を美味しそうに囓って食している者もいれば、ハープで心を落ち着かせる者もいた。彼の目からは彼女達はどう見ても天使にしか見えなかったからだ。
彼がディストピアにいた頃には本で読んだ天使の絵の知識しかなかった為、天使という存在を初めて目で確認でき感動で喜びを隠せなかった。霊は生まれて初めて笑顔になった。
前回、Crazy Trawlと共に戦ったルナに天使がいると連絡を送るが、特に彼女からは返事がなかった。
霊は返事が来なかったのか深く考えることをしなかった。
なぜならこの都市に流れている音や大自然が好きになって夢中になってしまったからだ。
そのまま気分良く都市の中心部にある教会、WL教会へ足を運ぶことにした。
教会に足を運ぶと複数の天使と牧師が彼を招き入れた。
天使が彼を招いて紅茶を出してくれた。
霊は紅茶を飲んだこともなかったので初めてのこの大自然の味に触れることができ大変喜んだ。彼が紅茶を飲み終わった後、牧師は言った。「煙草なんか如何でしょう?」
霊は更に大自然の味に触れることが出来ると思い、火を付けて貰い煙草を吸った。霊はディストピアで吸っていた煙草の味を思い出し幸せな良い気分でいた。
しかし霊はその時その場の空気が変わったことに気付く。
天使をよく見ると老婆に代わり、牧師は眩い光を放っていたのだ。
そのの光景に驚いた霊は恐怖のあまり急いで教会から外に出て、外を見渡す。
すると羽の生えた天使は1人も居なくなり、霊の目には全て人に見えたのだ。
再び教会に入ろうとすると鍵が掛かっており入れなかった。
なぜ入れてくれないか霊はよく考えた。そこで気が付く。
おそらく大自然である葉に対して何も考えず味わっていたことに天使は悲しんでしまったのだろうと。
しかし不意に落ちない点が一点あったガラス扉の窓の向こうに天使のようなシルエットをした女性のような人が見えた。
霊は見間違いではなかったと思ったが真相はわからない。
霊はこの都市で不思議な事をこの一日で体験して、疲れて職業の選択を忘れ宿に一晩泊まることにした。
ご観覧ありがとうございました!