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プロローグ

 異世界、それは人々が夢を見ることができる世界。人間は、自分たちの固定観念に縛られないものに想像を抱き夢を描くことができる。

 だからこそ人々は異世界に、ファンタジーに、面白みを、楽しみをもっているのだろう。そんな世界の主人公は、特殊な力を能力を持っている。

 理由なんて簡単だ「そのほうがおもしろいから」この一点につきると思っている。物語にどのようにかかわってくるのか。どのように高い壁を力で能力で超えていくのだろうかと胸を高鳴らせ、その後の人間関係が変化していくのかを考えられる。

 もし物語の主人公が無能力だったとしたら人々は胸を高鳴らせることができるだろうか、何もなく特別な力のない主人公をどう思うだろうか。

 人を助けることができず栄光などといったものとは程遠い者はどのように生き、どのように物語を彩っていくのだろうか。

 俺にはわからないや。



「おい根暗、今日も一人で読書か?」


 ゲラゲラと下品な笑い声が聞こえる。いつものことだが相変わらずうるさい奴らだ。

 そんなことを考えながら今日もライトノベルを読んでいた。趣味と言ったら変かもしれないが、まぁ趣味ってことにしておこう。


「おい、聞いてんのか?」


 手をあげられても面倒だと思った俺はとりあえず適当に返事をすることにした。無視してひどいときには殴られたからな。


「聞いてますけど、何か用ですか?」

「あ?用なんかねーよ根暗」


 悪口の語彙力が少ないな。

 なんて考えながら相も変わらず適当に。


「そうですか、では帰りますね」


 席を立ち教室を出ていく。後ろからまだ何か言っているが、教室のドアまで来れば逃げればいいので無視だ。気にするだけ無駄に思えるほどもう言われなれている。

 学校の校門から出ながらいつも通りイヤホンを耳に入れて音楽を流す。

 火神勇人(かがみ ゆうと)それが俺の名前、部活はしていなく、特に特徴もない17歳の高校2年生、運動ができないわけでもなく、勉強ができないわけでもない、つまらないほど中途半端な人間だが別に自分が嫌いではない。

 冷静であると思っているがそれは熱くなることに遭遇していないともいえるかもしれない。まぁどうでもいいか。


 そんなことを考えながら帰路を行く。

 帰宅時間だから人通りも多くいろいろな話声がイヤホンをしている耳にも届く。

 学生の帰宅なんてこんなものだろう。

 赤信号になっている横断歩道で止まっていると。


「今日の晩御飯は何がいい?」

「きょうはね~なにがいいかな~」


 間延びした子供の特徴的な女の子の声と母親のこえが聞こえる。

 ほほえましいが自分には縁のない話だと思う。両親は仕事で家にいることが少なく面倒を見る気はほとんどない、育児放棄ではないが積極的なほうでもない。俺にとって大切なたった一人だけ世話を焼いてくれた人がいたがもういない。

まったく、いなくなってはじめて大切に思うなんてクソみたいな話だ


「あ!〇〇ちゃんだ!」


 友人を見つけたのか女の子が車道に走り出す。その子の母親は止めようとするが子供の急な行動に反応できない。


 けたたましい警笛の音。


 見ると大型車両が鳴らしているようだ。

 このままでは女の子は轢かれてしまうだろう。近くに人はいるが明らかに間に合いそうもない、母親は茫然としている。自分はかろうじて近いが間に合うのか。間に合ったとして女の子を助けるだけの運動神経なんてあるのか。一緒に死ぬのは愚策だろう。

 だが、もうすでに体は動いていた。自分でもびっくりだ、考えるより先に体が動くなんて経験はない。


 すぐに女の子に届くであろうところまで追いついた。

 突き飛ばして助ける人やヒーローなんかは抱きかかえるんだろう。とっさの判断だ、どうしたらいいのかなんてのは体に任せるしかない。


 後は投げてもいいから安全な場所に・・

 襟首をつかみ歩道側に投げる。これで車にはねれるよりはましだろう。

 だが、ふと思った。女の子はこんなに簡単に俺だけの力で投げられるだろうか。

 走馬灯の間延びした時間の中でふと横を見ると、女の子と目が合った年はたぶん俺と同じくらいの女の子が。

 髪は肩口ほどで顔はかわいいと美人の中間ぐらいか、女子の中では背が高めですらっとした体系。

 なんでここまで見れてるのかって?

 俺にもわからない。ただまとう雰囲気が誰かに似ている気が――――


初投稿です。

文章力が低くつたない作品ですが読んでいただけたら大感謝です。

できるだけ頑張っていきますのでよろしくお願いします。

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