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屋敷と家族

「着きました」


ふぁー、いつの間にか寝てたらしい。

ここどこだ?


「ここは 私が泊まっている宿です。

ここで体を洗って、食事をしてから旦那様

のところ行きます」


ふーん、今から旦那様という人の所に

行くのか。その準備のためにここに来たと、

「はい」

ま、とりあえず行くか。

って、元々私に選択権なんて無かった。


ーーーーーーー

ガタゴト ガタゴト

再び馬車の中。


全く、さっきはひどい目に遭った。


さっき宿の中に入ると、

5人の女の人(メイドという人らしい)が

私の事を、持ち上げると、

どこかにつれていかれ

そこで水をかけられたり白っぽい泡を

たくさんつけられたりした。


それから解放されると、

少し大きめの服を着せられ、

さっき助けてくれた人の前につき出された。


それからご飯をくれたから食べたんだけど

そしたら結構乱暴に、

馬車に押し込められたんだ。

時間が押してるからと・・・


そして今は、馬車の中にいる。

そしてこれから、

”旦那様”の所に行くらしいが・・・・


そもそも旦那様とはどんなひとで、

私とどのような関係が?


何もわからないまま、進んでいく・・・。



ーーーーーー

あ、何か見えてきた。あれは・・・城?


「あれは何?」

とりあえず聞いてみた。


「あれは旦那様のお屋敷です。あ、お家ですよ。

今日から、お嬢様もこちらに住みます」



あ、あれが家・・・そして今日から私も住むことになる・・・



・・・・・もう、成るようになれだ。


ーーーーーー

「うわぁ」

近くで見てみると、改めて思う、


大きい。


ここが今日からの私の家なんだ。


よし、行こう


ーーーーーー

今更だが、助けてくれた人は

ハンスと言うらしい。

そして執事というものをやっているので、

今回私を迎えに来たようだ。


「・・・」

ハンスが旦那様の居る場所に案内してくれる

ようだが、大人の歩くスピードに、ついていくのは大変だ。


「ここが執務室です。少し待っていてください。

失礼します。ハンスです。旦那様はどこにおられますか?」

ハンスが、そう誰かに訪ねた。


「はい。客間にいます。

・・・その子ですか。

しかし気持ち悪い子ですね」

中年の女性が出てきて言った。


気持ち悪い、か。

よく言われる。

老婆のような白髪に、金と紫がかった青の

オッドアイ。

そして年齢のわりに、大人びてる、と言われる

ので、まぁしょうがないかなと思ってる。


「では客間に行きましょう」


よし、頑張ろう。


ーーーーー

コン コン

ハンスが扉を叩く

「ハンスです」


「入れ」

扉の中からゾッとするほど冷たい声がした。


「失礼します」

ハンスがそう言い入った。


続けて入る。

入った瞬間、すごく嫌な匂いがした。


「名はなんと言う」


冷たい声が響いた。

恐らくこの人が旦那様だろう。


「名も言えぬのか」

「シエルです」

慌てて言った。


「そうか。私の名前はログナフ・ドラニカス

ドラニカス公爵家の当主だ。これからはお前の親になるので、お父様と呼びなさい。

では、家族を紹介する」

こ、公爵家。貴族とは思ってたけど貴族の中でも

一番爵位が高い、

国の中でも5家しかない公爵家になったの!?

このスラム育ちの私が!


もうついていけない・・・。


「まずはクリスから」

あ、始まった。よく聞いておかないと。


「私の名前はクリスティーナよ。

ドラニカス公爵婦人です。けれど貴方の

親になるつもりはないわ。しかもなんて髪なの。

そんな、老婆のように真っ白な。

でもなんでこんな下践の者なんかを・・・」


この人は・・・絶対に近づかないようにしよう。

危険すぎる。


「僕は長男のクリストファー。君とは必要以上に

関わることはしないから、用のないときは、

視界にも入らないで」


ちょっと危険かな。極力会わないように気をつけよう。


「次は私ね。私は長女のフランチェスカ。

一応、書類上は姉という立場なので、お姉様と

呼びなさい」


よくわからない。


「わたくしはティファニアよ。あいじんの子となれ合うつもりはないわ。

しかも気持ち悪い外見だこと。とにかく

ちかづかないで」


あ、苦手なタイプだ。人を外見で判断する人。


「以上だ。家は好きに移動して構わない。

だが、迷惑だけはかけるな。

ハンス、部屋に案内してやれ」


「かしこまりました」


そうして部屋を出たのだった。



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