寒くもなく、暖かくもなく
無事に入学式を終え
自分のクラスに戻った。
まだ先生も来ず
クラスメイトになる子達と
ぎこちない会話をする。
名前は?
LI○Eしてる?
好きな音楽は?
全て在り来たりだが
それでいて
良い関係を築く為の足掛けとなるのだ。
胸に輝く
ブルージルコニアのバッチは
不思議と仲間意識を生み出してくれる。
「知ってる?
このバッチって
クラスで色が違うらしいよ〜。」
隣の席の眼鏡女子がいうには
バッチはクラスごとに
わけられているらしい。
とりあえず
B組はブルージルコニアだとわかったが
他のクラスはどんな色なのだろう。
そういえば
朝会ったあの綺麗な顔の人…
たしか銀色のバッチだったような…
「ねぇ、銀色って何組なの?
今朝出会った人が
銀色のバッチつけてたんだけど。」
「え〜っと、多分生徒会の人だよ。
ダイアモンドのバッチ…って
あの会長さんじゃない!?
い〜なぁ、摩耶。
会長さんに絶対服従を
誓うのもきっと近いね!」
眼鏡女子もとい加賀深雪が
ペラペラとマシンガントークを
繰り広げているが要約すると、
○今朝会った人は会長である。
○この学校には
絶対服従の儀というものがある。
○それは学年主任の前でしか行えない。
○加賀深雪は
私がもうすぐそれを行うと思っている。
というものだった。
まぁ、これだけの内容なのに
約30分も喋っていたのだ。
気がつくと
先生が教壇に立っており
入学早々注意されたのだった。