表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/12

ひかげの中に

少し肌寒い朝。



まだ一度も袖を通していなく

人の温もりに飢えた制服は

程よく体温を(うば)っていく。


ベッドの中で

あらかじめ暖めておいたタイツを

ゆっくりと()

スカートのフックをかける。


ただそれだけの事なのに

何故(なぜ)(ほこ)らしい気持ちが(あふ)れてくる。

ローファーを()

トントンっと爪先(つまさき)を鳴らす。


「いってきまーす。」


帰ってくるはずのない

返事を求めているのか

自己満足なのか。


それとも儀式的(ぎしきてき)なものなのか。





間違いなく冷え切った毎日に

春が来たことはなかった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ