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短い短編・詩

彼女と僕の絵。

作者: 石榴石





「マスター、絵を描いてもいいってさ。よかったね」

 そう言って彼女はほほえむ。とても嬉しそうだ。彼女が笑うと僕も幸せな気分になれる。今日はいい日だ。

 彼女は僕の事を“マスター”と呼んだが、別に主従関係があるわけではない。多分その響きが気に入って、思い付きで読んでみただけだろう。きっと。

 彼女に名前はない。そもそも存在すらしていない。

 否、それは昨日までの事だ。彼女は今、僕が認めたことで存在をゆるされたのだ。でももしかすると気付いてなかっただけで、彼女はずっと僕と居たのかもしれない。そうして彼女は苦しみ続けていたのかもしれない。

 僕のそばで。

――そう、僕の中に。

 僕は絵を描くのが好きなのに、好きだったはずなのに、ずっと長い間描けなかったんだ。

 描いてはいけないと思っていたんだ。そうやって、自分の手首に見えない手錠をかけていた。心に枷をはめて、誰にも気づかれないように閉じ込めていたんだ。

 だけど今日はやっと、それを開放することができた。

 だから今日は、自分で自分の心に言ってみたんだ。

「ありがとう」


 僕は気付いた。絵を描けなくするのは、本当は他の誰でもなく、自分自身。

 僕はそれに気付けたんだ。彼女のおかげで。というよりも、自分自身である彼女を認めて、自分を許せる心を持てた事かな。それのおかげだろう。

 今日はいい日にしよう。自分を笑って許せた日だから。自分自身が笑顔になれて、いい日と思えた日だから。

 そして、いい日にしようという心で溢れている。

 それが大事だと気付けたから。大事なことに気付けたから。

 これからは、僕が僕の心で。好きな絵を好きなように。笑顔で描けたらいいなと思ったんだ。







++++++++++++++++++++++++



長編を書いているので完成するまで他の文は書かない方がいいと思っていましたが、

どうやらそうとばかりは限らないみたいです。


しかも、個人的にはこれしか書けないのかとか思われたくないっていう意地というか・・・

長編も詰まってきたし、妙な見栄みたいなものがあります(笑)


自分をゆるせないと、愛せないと人を赦せないし、愛せないといいますね。

どんな人でも自分を愛せるように、または他人を愛せるようであって欲しい・・・

とかなんとか思ってみました(*^-^*)


何より一番問題なのは自分自身が気を付ける事なんですけどね^^;

自分を愛せるようになりたいです。


・・と長々語ってしまいましたが、

本文の意味が解らなかった所があった場合は、どうぞ聞いてください(笑)


ちなみに、一人称は『僕』ですが、私と同じで一応性別は不定です(笑)

彼女に至っては『僕』が認めたくない女性らしさの象徴なのかもしれません。

そしてこれを書いた私自身。

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