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パラレルワールド

作者: チェリー
掲載日:2013/05/26

 この世界に人は生まれ、そして死んでいく・・・。


 しかし、この世界の裏側には、パラレルワールドと言われるもう一つの世界があった・・・。


 私はカオリ・・・。


 大学で勉強して、友達と遊んで。


 そんな毎日に退屈していた。


 大学でも、別に勉強したいこともなく、適当に単位を取るためだけに行ってる。


 友達も、みんな自分中心の人ばっかりで、正直言うと、つまらない。


 家はお金を払うのが大変だからという理由で、大学の友達と一緒に住んでいる。


 だから、家に帰ってもつまらないのは変わらない。


 みんなは、私のことを「穏やかで温厚で、優しくて、いい人だよね。」


 なんて、言っている。


 だけど、そんなの上辺だけ・・・。


 本当の自分は、きっと・・・。


 

 ある時、いつも通りに大学から帰る帰り道・・・


 公園の方をふと見ると、ベンチのところに小さな光が見えた。


 その光に導かれるように、公園に入っていく。


 そして、光に向かって手を伸ばすと・・・


 光が大きくなり、カオリは吸い込まれてしまった。


 光の中で、カオリは意識を失った。



 次にカオリが目を覚ましたのは、同じく公園のベンチだった・・・。


カオリ「あれ? 寝ちゃったのかな? 頭がボーとする。」


 すると、いきなり公園の周りが騒がしくなった。


 「待て~!!」  バンッ! バンッ!


 「うわ~!!」


カオリ「えっ! 何!?」


男「そこの子、危ないよ!」


 その声と同時にカオリの体が持ち上げられ、こめかみに銃口が向けられた。


カオリ「キャー!!!!!」


 「うるせぇ! だまれ!!」 ドンっ!


 びっくりして叫んだカオリに驚き、銃を持っている男に殴られた。


男「なぜ、泣いてる女に手を挙げるんだ!!!」  ドンっ!!


 カオリに声をかけてくれた男が、銃を持っている男に鉄パイプで攻撃して、撃退させた。


男「君、大丈夫?」


カオリ「ありがとうございます・・・。」


男「ここは危ないから、こっちに来て。」


 男に手を引かれついていく・・・。


カオリ「あの、さっきは本当にありがとうございました。」


男「いいって(笑) 俺はピエロだ!」


カオリ「ピエロ?」


男「俺の名前だよ(笑)」


カオリ「えっ? 本当に?」


男「いや、本当の名前は違うけど、教えられないから、ピエロって呼んでもらってる。」


カオリ「そうなんですか。 私は、カオリです。」


ピエロ「カオリちゃんか。 いい名前だね。」


カオリ「ありがとうございます。」


ピエロ「そういえば、今から行く所に、カオリちゃんにそっくりな人がいるんだよ(笑)」


カオリ「あの~。 ここは、どこなんですか?」


ピエロ「そういうのは、あとでね(笑) ほらっ! ついたよ。 俺たちの基地に!」


カオリ「基地?」


 目の前を見ると、大きな廃工場があった。


ピエロ「みんな~。 帰ってきたぞ~!!」


 ピエロが呼びかけると、中から数人の人が出てきた。


 「このお姉さん誰?」


 「キャプテンに似てるね!」


 「そっくりだよ!!」


ピエロ「ほらっ! みんな困ってるから、通してあげて(笑)」


 「は~い」


ピエロ「さぁ。 中に入って(笑)」


カオリ「はい。」


 言われるがまま入っていった。


 そして、そこで自分とそっくりな女の人と出会った・・・。


 「本当に来ちゃったんだ。」


カオリ「えっ?」


 「私、ユリカ。 よろしくね、カオリ。」


カオリ「どうして、私の名前・・・。」


ユリカ「知ってるよ。 生まれた時からね(笑)」


カオリ「どういうこと?」


ユリカ「まぁ、ざっくり言うと、ここは、パラレルワールドって言う所かな!」


カオリ「パラレルワールド!?」


ユリカ「そう。 もう1つの世界かな。」


カオリ「なんで? どういうこと?」


ユリカ「簡単に説明すると、カオリがいた世界と、私がいるこっちの世界があるってこと、分かる?」


カオリ「うん。」


ユリカ「で。 その2つの世界は、常に一緒の時を刻んでるの。」


カオリ「同じ時?」


ピエロ「つまり、カオリちゃんがいた世界が朝なら、こっちの世界も朝ってこと。」


カオリ「なるほど。」


ユリカ「それで、私とカオリみたいに必ず片方の世界に1人ずつ同じ人間がいるの。」


カオリ「じゃあ、どうして、私はこっちの世界に来ちゃったの?」


ユリカ「おそらく、何らかの原因で、2つの世界の間に隙間が開いちゃったから。」


カオリ「隙間?」


ピエロ「君は、きっとその隙間に吸い込まれてしまったから、ここにいるんじゃないのかな?」


カオリ「元の世界に戻れるんですか?」


ユリカ「それは、正直分からない。」


カオリ「分からない!?」


ユリカ「隙間に吸い込まれて来たんだったら、もう1度隙間に入ってみるっていうのもあるけど」


カオリ「でも、さっき見たら、もう光が消えてました。」


ピエロ「帰る道を失ったってことか。」


カオリ「どうしたらいいんですか? 助けてください!」


ユリカ「だったら、自分たちで隙間を作るしかないんじゃない?」


カオリ「どうやって? そんなこと出来るんですか?」


ユリカ「分からないけど、やるしかないでしょ?」


カオリ「はい。 なんでも協力します!」


ピエロ「いや、君はここで動かない方がいいと思うよ(苦笑)」


カオリ「どうして?」


ピエロ「さっきも危険な目にあっただろ?」


ユリカ「こっちの世界は今、戦争が起こってるから、1人でいると、殺されちゃうよ。」


カオリ「そんな!!」


ピエロ「だから、ここにいた方がいいよ(笑)」


カオリ「はい。」


 「ユリカさん! 〇ビルの屋上から攻撃されました!」


ユリカ「道化師どうけし、大丈夫か? 他にやられたのは?」


道化師「いえ、僕だけです。」


ユリカ「そうか。 怪我をさせて悪かった。 ゆっくり休んでくれ。」


道化師「ありがとうございます。」


ピエロ「そうだ、道化師。 そこにいるのは、向こうの世界のカオリちゃんだ。」


道化師「えっ? わぁ。 初めて本物見ましたけど、ユリカさんと同じですね(笑)」


ユリカ「当たり前だろ、もう1人の私なんだから(笑)」


道化師「そうですね(笑)」


カオリ「あの、道化師さん? でいいんですか?」


道化師「うん。 あってるよ(笑) よろしくね、カオリちゃん!」


カオリ「はい。 よろしくお願いします。」


道化師「あれ? なんでもう1人いるの?」


ピエロ「その話、もう終わったから。 あとで時間があるときにね。」


道化師「え~!!」


ユリカ「とにかく、この世界と向こうの世界の間に隙間を作るから、協力して!」


道化師「は~い。」


ユリカ「今は、〇ビルに行こうか!」


ピエロ「はいよ。 じゃあ、カオリちゃん。 ここで道化師と待ってて!」


カオリ「はい。 いってらっしゃい。」


道化師「もうちょっと、こっち来て。」


カオリ「えっ? はい。」


道化師「あ~。 邪魔とかじゃなくて、立ってる裏にスクリーンがあるからさ(苦笑)」


カオリ「あ、本当だ。 何か見るんですか?」


道化師「うん。 ユリカさんたちがどういう感じに戦ってるかを見ようかなって。」


カオリ「私も見ていいですか?」


道化師「もちろん。」


カオリ「あの! さっきから、気になってたんですけど、道化師って、本名ですか?」


道化師「違うよ(笑) こっちの国では、男だけは本名を名乗ってはいけないって決まりがあるの。」


カオリ「ずっとですか? なんで?」


道化師「死ぬ時は、本名になるけど。 なんでかは、僕にもよく分からない。けど法律だからさ。」


カオリ「そうなんですか。 女の人は?」


道化師「女の人は、決まりはないよ。 大体の人は本名だよ。」


カオリ「へぇ~。」


道化師「もう、質問はいいかな?」


カオリ「はい。 ありがとうございます。」


道化師「ほらっ、戦ってる!!」


 スクリーンに映し出されたのは、今までここにいた笑顔のユリカではなかった・・・。


 しかし、その姿にカオリは胸を打たれた・・・。


 そして、カオリの中の何かが騒ぎ出した・・・。


[1時間後]


ピエロ「ただいま。」


ユリカ「ただいま~。」


道化師「おかえり~。 はい、飲み物です!」


ユリカ「ありがとう。」


ピエロ「どーも!」


カオリ「あの、ユリカさん!」


ユリカ「どうした?」


カオリ「私も、戦いたいです!!」


ユリカ「はぁ!? 危ないって!」


カオリ「でも、戦ってる姿を見て、どうしても戦いたくなったんです!」


ピエロ「戦いは、本当に危険だよ? いつ死ぬかもわからないんだよ?」


カオリ「私、もう決めましたから!!」


ユリカ「・・・分かった。 そのかわり、最低限、自分の身は自分で守ること!」


カオリ「はい!」


 こうして、カオリも戦うことを決意したのだった・・・・・。   end

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