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第6話 夢

「、、、、、、て、、、」

「、、、、おきて!」

「ルキ起きて!」


 ?、私はミアの声で目を開けた。

 ミアは不安そうで、悲しそうな顔をして私を揺らして、声をかけている。


「お母さん?」

「ミア!!よかった!!」


 ミアの顔が晴れた。


「あなたのへやかrmのおtがーーーーー」


 ミアはものすごいスピードで話し始めた。

 途中から何を言っているのかわからない。

 短時間の間に動揺、不安、安心を一気に感じるとこうなってもおかしくないだろう。


「ちょっとお母さん!落ち着いて。」


 私はミアの手を握り、なだめた。


「ごめんなさい。ちょっと興奮しちゃってたわ。」


 ミアは深呼吸をすると、今度はゆっくり話し始めた。


 話を聞くと、

 私の部屋から物音が聞こえたので確認しに行くと、そこには倒れている私がいて、驚いて駆け寄ると、その身体は熱を帯びていてた。急いで氷で冷やす。

しばらくすると意識が戻りかけているようだったので声をかけた。


 ということらしい。


 この話を聞いて、私が意識を失ったことを思い出した。


「ねえ、何があったの?」


 ミアは私の両手をぎゅっと掴み、まっすぐに私の目を見つめて、真剣に問いかけてきた。


 その時私は無意識に目を逸らしてしまった。

 

「やましいことがあるんでしょ!」


 いや、ありますけど、、

 

 剣の精霊の声が聞こえたらこうなってたなんて言えるわけない。


 私が何も言えずに黙っていると、ロイが部屋に入ってきた。


「最近高熱が出る伝染病が流行ってるらしいぞ。」


 部屋に入って早々ロイはそう言った。

 そして


「この解毒剤で治るって聞いたから、もらってきた。飲みな。」


 そういうと薬を手渡してきた。


 ミアはそれを聞くと


「あらそうなのね?またルキがなんかしたのかと思って心配しちゃったじゃない。ごめんねルキ。」


 と。


 ロイないすぅぅぅ!!

 でも効くらしいって曖昧な薬使っていいのかよ。まあ大丈夫か!


 私は薬を飲んだ。

 ミアとロイも予防って言って飲んでいた。


「もう今日は寝ちゃいな。」


 ミアは私をベッドに運ぶとそう言って布団をかけてた。

 そう言えば今日、めっちゃ疲れたな。

 そんなことを考えているうちに

 私は一瞬で眠りについてしまった。


 

ーー


 私は今にも力尽きそうな蜂を腹が上を向くように転がす。

 針の周りのあたり目掛けて、、


 グサ!


 針のあたりに何度も刺す。しっかり固定されていた針が緩んでくる。なので針を掴んで引っ張ると、、


 オエ、、、、グロすぎ、、。


 針は内臓を巻き込んで蜂の体から分離した。

 私は今にも力尽きそうな蜂を腹が上を向くように転がす。

 針の周りのあたり目掛けて、、


 グサ!


 針のあたりに何度も刺す。しっかり固定されていた針が緩んでくる。なので針を掴んで引っ張ると、、


 オエ、、、、グロすぎ、、。


 針は内臓を巻き込んで蜂の体から分離した。

 私は今にも力尽きそうな蜂を腹が上を向くように転がす。

 針の周り目掛けて、、、、、、、、、、分離した。

 私は今にも力尽きそうな蜂、、、、、、分離した。

 私は今にも力尽きそうな蜂、、、、、、分離した。

 私は今にも力尽きそうな蜂、、、、、、分離した。

 私は今にも力尽きそうな蜂、、、、、、分離した。

 私は今にも力尽きそうな蜂、、、、、、分離した。

 私は今にも力尽きそうな蜂、、、、、、分離した。

 私は、、、、、、、、、、、、、、、、分離した。

 私は、、、、、、、、、、、、、、、、分離した。

 私は、、、、、、、、、、、、、、、、分離した。

 

「……っ!!!」


 うなされながら目を覚ました。外が明るくなり始めたくらいの時間で、体にはぐっしょりと汗をかいていた。

 なんだ、あの夢、、、。

 ループ?

 ブルービーを倒した時の映像が何千、何万とループする夢を見た。剣を刺した時の感触までもしっかり感じるようなリアルな夢。


「う、、!」


 いきなりあがってきたので、走って窓を開ける。


 オロロロロ!!


 、、、やっちゃった、、。掃除、、しないとだよな。

 出してしまったものを魔法で出した水で洗い流した。

 昨日の心臓の熱さとあの夢と、一体なんなんだ?

 やっぱ精霊以外考えられないよな、、、。あのババア変なものをよこしやがって、、!


 よくよく考えてみると、試練を達成できた理由もわからないし達成したから体が進化したか、と言われると、別に進化してない。

 でも必ず理由はあるはず。

 なので私は一旦、進化はこれから起こり、達成できたのは致命傷を与えることができていたからだと考えることにした。 

 とりあえず仮定していかなければ何も進まない。


 「めっちゃ疲れた。、、、、。ん?!疲れた?」


 私は体の異変に気がついた。

 全く寝た気がしないのだ。なんなら寝る前より疲れているような気さえする。

 夢のせいかもしれないが、今までどんな酷い悪夢を見た時もこのようになったことはないので別の何かが原因でこうなっている可能性の方が高い。


ーーー

 そして夜になった。


 眠ると、次はジャイアントアントを倒した時の映像が何千、何万とループする夢を見た。

 そして、同じように目を覚まし、ゲロを吐き、体が重いと感じるという同じような朝を迎えた。

 遂に目覚め後のループも見始めたと思ったので、顔に水をぶっかけた。


「ちょっと何やってるの!!」


 たまたま通りかかったミアに叱られた。

 どうやら全く同じような朝を迎えただけで夢ではなかったようだ。


 そして足を見た。

 足はなんともない。私は安堵した。そりゃそうだ、ずっと足を食われる夢を見続けていたんだから。

 ちゃんと痛い夢だだった。正直もう寝るのが怖い。


 次の夜はビクビクしながら寝た。

 怖くて全く寝付けなかったが、いざ寝てみると快眠できて目覚めの良い朝を迎えた。夢は見なかったし体は軽い。

 この日からはループの夢がぴたりとやんだ。



 ーーー


 あっという間に1ヶ月。

 ループの夢など気にしなくなってきた頃、今日は家族で久しぶりに外食に行こうとなった。


 ーーーー

 

 やっぱり森が気になる。

 森に入れば新たな試練が訪れるかも知れないと思ったのだ。

 気になりすぎたので親の目を盗んで森に入った。


 少し進むと、ブルービーとジャイアントアントが合わせて5匹ほどいた。


 まずいと思ったが全く恐怖がない。

 

 どうやら私は奴らに敵だと覚えられているらしく、私を見つけるとすぐにこっちに向かってきた。


 おかしい。全く動揺しない。

 むしろ絶対に全部倒せるという根拠のない自信が湧き上がっている。剣を持ち合わせていなかったので周りを見る。

 近くにかなりちょうどいい大きさの鋭い木の枝があったので手に取った。


 蟻がかなり近い。

 あと数十センチというところまで近づくと蟻は口を開けた。その瞬間顎に深めの傷をつけ閉じないようにする。開きっぱなしの口に落ち葉と火を入れる。それを枝で押し込んで無理やり飲み込ます。すると動かなくなった。

 次に後ろに蜂がいると分かっていたので、近づいてくるのを待って、絶妙なタイミングで一歩踏み込み、狙いを定め、針の部分を正確に刺し貫いた。動きが鈍くなったので、火の魔法で燃やすと、絶命した。

 一息つく暇もなく蟻1匹が突進してくる。この場面で避けると足を食われてしまうと無意識で判断し、こっちからも走って勢いをつけて蟻の腹の下に滑り込んだ。そして、目の前にある腹部を刺し、その小さな穴にその辺の落ち葉を入れると同時に着火。

 すると蟻は絶命。

 すぐに蜂が2匹こちらに飛来する。蜂のどこに刺せば一発で針ごと内蔵が抜け落ちるのか不思議と完全に理解していた。わずかな隙を突き、一体ずつ正確に、冷静に、仕留める。

 刺突はすべて的中し、蜂たちは音もなく崩れ落ちた。

 残りは蟻1匹。

 危険を察知したのか、逃走を図ろうとしていた。

 近くの長い枝に武器を変更し、させるかと言わんばかりに蟻の付け根を狙って振り落とす。切断はできなかったが動きは鈍った。狙いが定まりやすくなったところで、腹部に向けて枝を投げる。

 奇跡的に深く刺さり、蟻は転倒した。

 転がったそれに近づくと、枝をぐりぐりして風穴を広げて、刺さったままの枝に火をつけた。

 その後蟻は絶命した。

 

 全てが終わり一息ついた時改めて現状を再認識した。

 自分でもびっくりだ。

 でも暴走して気づいたら倒していたとかではない。次どうすればいいか逐一判断できていた。無意識で体が動くことはあったが、こけた時に手が出るように、顔に何かが飛んできた時に目を瞑るように、それと同じように動いていた。

 まるで何千、何万回と戦闘したことがあるかのようだった。


 私はハッとする。

 あの夢のせいだ。夢で何千、何万とループしたからそう感じたのだ。

 いや、感じたのではない。実際に経験したことになっている。これは脳があの夢のループ一個一個を実際の経験として処理しているからだろう。

 だから何回も戦闘したことがあるかのように倒せたのだ。

 まあこれもただの仮説だが、、。

 

 私は気持ちが昂っているのを感じる。

 遂に精霊の仕組みを僅かながら理解し、自分のものにできるかもと思い始めていたからだ。

 

ーーー

 そして夜は今日の戦闘のループの夢を見た。

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