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第40話 学校⑥

 朝起きると横にはさっちゃんが寝ていた。

 頭痛い。

 なんで子供の体で、子供とこんなことしているんだろう。


 朝だけはなぜか冷静になれた。

 自分を客観視できる。

 こんなことやめないとなと思う。


 カラカラになった自分の体に水を入れていると、さっちゃんが起きる。

 ねえ、と彼女に声をかけられると、その甘すぎる声にドキッとする。


「ねえ、私にも水ちょうだい」


 私がコップを渡すとさっちゃんは首を振った。


「口移ししてよ」

「汚いよ」

「ルキちゃんのだったら汚くないよ。ルキちゃんにするの嫌なの?」


 私はそんなことない、と返事する代わりに口を合わせて水を流し込んでやった。

 さっちゃんは微笑む


「おいし」


 その後すぐに準備して、1限目に駆け込んだ。

 授業中、昨夜の記憶がチラついて、集中できないこともあった。


 なんか私じゃなくて私の体がさっちゃんを求めてるみたい。


 相変わらず、私は一人だった。

 ご飯の時も一人。

 さっちゃんと一緒に食べようかなって校内を探す。


 最後に行った普段使われていない空き教室にさっちゃんはいた。カズくんと話していた。

 傷つくってわかっていたけど、隠れてその様子を見る。

 少しずつ二人の顔が近づいていく。

 やめてと思う。

 ただ顔を近づけているだけで、これから起きるかもしれないことは私の汚れている心が見た妄想だろう?

 そうであって、と思ううちに二人はキスをした。

 カズくんは動かないけどさっちゃんが獣みたいに彼を求める。

 数十秒した後、二人の間には糸がかかった。

 悲しくて、泣きそうで、心が痛かったのに、キスをするさっちゃんに欲情してしまった。

 興奮している自分嫌いだ。


 二人がもう一度口を重ねた時、私は逃げるようにその場を離れた。


 ご飯を食べる前に昼休みが終わる。

 午後の授業は全くお腹が空いていなかった。でも全く集中できなくて、魔法の実習で軽くミスして、指を怪我した。


 授業が終わると、当たり前みたいにさっちゃんが私のところにくる。


「帰ろ?うちくるでしょ?」


 さっちゃんにそう言われて反射で頷いた。

 私って本当にバカなんだなって思った。


 さっちゃんの部屋に入ると、さっちゃんが私をベッドに押し倒した。


「ねえルキちゃん。私朝からずっとエッチな気分なの」


 無理やりに近い形で唇を奪われる。

 でも全然嫌じゃなかった。

 だからこそ聞いておきたかった。

 めいいっぱいの力でさっちゃんを離す。


「ねえ、私ってただの欲の発散なの?」


 さっちゃんは目を丸くする。

 そしてすぐに微笑みをつくる。


「そんなことないよ。ちゃんと好き」

「じゃあなんで今日お昼カズくんとキスしてたの?」


 さっちゃんは私に見られてたことには全く触れずに言った。


「あっちがただの欲の発散だよ。ルキちゃんが本命」


 絶対嘘。

 だって前カズくんとは気持ちよくないって言ってた。


 私が黙ったままさっちゃんから視線を外すと、顔を両手で掴まれて、無理やりキスされる。


「ねえルキちゃんそういうのめんどくさい」

「え?」

「ね?だからさ、別にいいじゃん。だって私が一番は君だって言ってるんだから」

「え?」


 何この子。

 私はさっちゃんしかいなくて、それで、それで……。

 なんだか私、さっちゃんから離れた方が幸せなんじゃ、と一瞬思った。

 すると今ならなんとかなるんじゃないかと思えてくる。

 さっちゃんを求める感情はなくなったわけではないが、勢いがあれば突き放せるんじゃないだろうか。

 もっと彼女を求めるようになってしまったら遅い。 うん。そうだよ。

 今なら間に合う。現状私たちにとって絶対不幸せな状況だし、きっとちゃんと説明したらさっちゃんも健全な関係がいいってわかってくれる。

 さっちゃんはまだ子供で、欲に忠実に従ってしまっているだけなんだよ。きっと悪いことしてる自覚がないのかもしれない。だからきっと…。

 よし、健全な関係に戻ろうって彼女に言おう。

 私が口を開けかけた時、さっちゃんはそうか!と言って私に抱きついた。


「ルキちゃんも欲求不満なんだよきっと。一緒にきもちくなってもういろいろ忘れちゃおうよ」


 なんで、そういう風に。

 やっぱりこの子と一緒にいちゃいけない。

 するとさっちゃんは立ち上がる。


「あーもう!そこでうんって頷いてくれるのがルキちゃんでしょう?うんって言ってよ」


 私がその場から動けず、目を瞬いていると。さっちゃんが私に馬乗りになった。


「まあいいや。」


 そう言われて私はすっごく気持ちよくしてもらった。

 もう別になんでもいいやって思えてくる。

 その後ご飯を食べた後、体をきれいにした後、歯を磨いた後。

 それぞれで気持ちよくしてもらった。


 立てなくなったまま眠りに落ちる。

 起きると朝だった。

 脳は冷静。

 なんか変だぞと思う。

 エッチした後ってあんな気持ちになるんだっけ。

 あんなに全てがどうでもよくなり、無気力になるっけ。

 いや、そんなことはないような。

 それに朝イチだけは自分を客観視できるのもなんか変だ。


 私は水を飲み、考える。

 もしかしてさっちゃんに何かされてるのか?

 さっちゃんは一体なんなのか。

 何が目的。それとも私の勘違い?私がただ変なだけ?

 

 私はさっちゃんが何か私にしているのではないかというか仮定を立てて考え始める。


 紙に書くとかは私の気づきがバレる予感があるので、脳内で思考を巡らせる。


 彼女と今の関係になった始まりはなんだっけ。

 そういえば記憶障害とかなんとか。

 確かあの時は彼女にすごく同情して助けたいって思って……。えっとそれでそれで。


 するとさっちゃんが起きた。


「ルキちゃん。どうしたの?」


 可愛い声。

 ドキドキする。

 やっぱり私さっちゃんを求めてる。

 私は昨日の夜の記憶が突然蘇って軽く欲情した。


 その後いつもみたいに学校に行き、いちゃつくカズくんとさっちゃんをみて、さっちゃんの家に行って美味しくいただかれる。

 そんな日々が3日ほど続いた。

 この3日はさっちゃんの方が早く起床していた。


 4日目、私の方が早く目覚める。

 やっとチャンス。

 思考を巡らせる。

 今以外はずっとさっちゃんに振り回せれて鬱になりそうなくらい、一喜一憂する。

 

 でもなんとなくわかってきた。

 仕組みが。

 彼女と堕ち合うと、なんか私の心はさっちゃんに奪われる。さっちゃんへ対するえっちな気持ちがより強くなっていってしまう。

 でも彼女がねむっている間だけはその効果が減るか、なくなる。

 

 そういえばカズくんとは本当はどういう繋がりなんだろう。

 私みたいな感じなのかな。

 男子って単純だったりするからもしかしたら関係なく振り回されているのかも。

 でも変に私ばっかいじめてきたよな。関係あるのか?


 さっちゃんを疑うべき理由となる点は、まだある。

 二人きりで会ったお風呂。

 あの時なんかちょっと不自然な感じだったような。


 でもこれに気がついたところで、私にできることなんて。

 …………。……ラビーちゃん、助けてくれるかな。

 まあ無理かな。

 でも、彼女くらいしか助けてくれるような人いないような気がする。

 流石に、都合良すぎるよな。

 私って本当に最低。

 最悪、体売ればいいかな、なんてよぎったことを含めて最低だ。

 でもとにかく行ってみないと。このままじゃ私、本当に。堕ちちゃう。気がする。

 年中欲情しっぱなしのさっちゃんの性奴隷になっちゃう。

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