表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

19/26

 最強吸血鬼と愉快な仲間たちによる日本征服会議③

19話です!

よろしくお願いします!

「ほい、お茶」

堵々子から出されたお茶を一気に飲み干す能丸。


「ぷはっ……! はぁ~……あ、ありがとうございます……」

「あっはっは、驚かせて悪かったねぇ。能丸ちゃんのリアクションナイスだったよ」

「あれでびっくりしない人いないですよ……」

そう話す能丸に、ルナはフフンと腕組みドヤ顔を見せつける。

「すごいじゃろがい! これが我の真の実力なんじゃよなぁ~。マジで崇め奉るんじゃぞマジで」


(そういう雑な承認欲求の求め方のせいで、あんまり敬われないんじゃ……?)と能丸は内心で思ったが、本人には言わなかった。

優しさである。


「でも、堵々子さんを復活させられるなら、どんどん仲間を増やして世界征服もできそうだけど」

「前も言ったろう、我はもう血は吸えんのじゃ! 想像しただけでゲーするわい……」

身震いするルナ。

「そういえば言ってたね……」

「それに日本で食う人間の飯はうまいしのう~。あの味を知ったら血とか飲んでられんわい」

「それって……味覚が変わってきてるんじゃない?」

能丸が質問する。

「それがなんじゃ? いかんのか?」

「ダメってわけじゃないけど……例えば日光は平気なの?」

「そうそう! 我、こっち来てから太陽の光を克服してんじゃ! やばくね? 無敵では?」

鼻息を荒くするルナに、さらに堵々子が補足を付け加える。

「ああ、夜勤で残業があって日が昇っちゃったアレね。ションベン漏らして帰ってきたのはウケたね」

「ウケんな!! そしていらんこと言うな、堵々子!!」

怒り心頭でとびかかるルナを片手で制す堵々子。


それを見ながら能丸が言う。

「まあ、今のは聞かなかったことにするから……。それより、私が言いたいのはルナさんの味覚が変化して日の光も大丈夫なのって、もう吸血鬼じゃなくて人間になってきてるんじゃないかってこと」


「の、能丸……! 我が思ってても言わんかったことをあっさりと……!」

わなわなと震えるルナ。


「あ、ごめん……やっぱり気にしてたよね」

「ごめんで済むかい! 人間で例えると『猫ちゃんみたい~』とか『ワンちゃんみたい~』って言われたようなもんじゃぞ! 畜生扱いじゃ! 許されんぞ!」

能丸は、吸血鬼からしたら人間は食べ物なんだから、例えるなら牛か豚ではないかと思ったがまた騒がれたら嫌なので心に秘めた。


「でもさ。アタシを蘇らせる力はあったわけだし、まだ吸血鬼っぽい力も実は残ってるんじゃないかい?」

話を流し聞きしていた堵々子が言う。


「ふむ……そう言われたら詳しく調べ撮らんかったな」

「じゃあ、腕力とかどれくらいあるの?」

「ポリ公に取り押さえられると身動きできんくらいじゃな」

「なんでそんなピンポイントだけど、わかりにくい例が出てくるの……ルナさん、本当に悪いことしてないよね?」

「あやつが最初に因縁つけてきたんじゃ! 我なんもしとらんし!」

「完全に不良に言い分だけど……まあいいか。じゃあ、十字架が苦手とかは?」

「ないのう。我、神をも恐れぬ化け物じゃし?」

「警察は怖いのに変なところ強気だよね……じゃあ、あとは……」

少し考える能丸。

そこで堵々子がふと思い出したように言う。


「あれじゃないかい。ほら、吸血鬼の心臓に杭を打つと死ぬってやつ」


最後まで読んでいただきありがとうございました!

評価や感想などいただけるとめちゃくちゃ嬉しいです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ