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ドラゴン商店は素材屋さん  作者: しまねこ


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30/55

お買い物開始!

「へえ、こんな風になっていたのね」

 通りを歩いて家まで戻ってきた私は、改めて正面から自分の家になった建物を見上げる。

 大通りに面した側がどうやらそのまま店になっているらしく、今は閉まっている店の部分は大きな板が打ち付けられた状態のまま閉鎖されている。先ほど出入りした大きな扉は、その横側にある。

 扉の前で二人が待っているので、鍵を取り出して開く。

「この街にもラディウスの店の支店はあるんだけどね。今日は彼女が待ってるから本店へ行くよ」

 デボラさんの言葉に頷き、中に入った私達は先ほど一番最初に入った何も家具が置かれていない部屋へ向かう。

「火口へ戻る時は、そのまま扉を開けば良い」

 マーカスの説明に頷き、そっと扉を開くと火口にある人間サイズのあの部屋に戻った。

「ええと、ここからどうするの?」

 振り返って二人を見ると、笑ったマーカスが自分の眷属である水晶魚を呼び出して見せた。

「行きたい場所の眷属を呼んで、その子と一緒に扉を潜れば行き来が出来るよ。慣れれば扉を通らなくても一瞬で移動出来るようになるが、まあ最初のうちは扉から移動するのがおすすめだな」

 その説明に頷き、部屋に入ると同時に出て来て頭上で明かりになってくれている白磁を見上げた。

「じゃあ、このまま行けば良いのね?」

 差し出した掌の上に転がった白磁を撫でながら扉の前でそう尋ねると、二人が頷いてくれたので白磁と一緒に扉を開く。

 開けた扉の先は、確かに白い石が広がるラディウスさんの所だった。ううん、どこでも○アっぽくて素敵。



「ようこそ〜待ってたわよ!」

 テンションの高い彼女に出迎えられ、そのまま今度は彼女が開く扉を潜って彼女の家へ移動した。

「ここが私の街ヴィシュカよ。なかなか賑やかな街で結構気に入ってるわ」

 得意気な彼女の声に、外に見える賑やかな街並みを眺めて私も頷く。

 さっきのメンフィスの街よりもさらに人が多い。それになんて言うか、人々の服装が華やかで武器を装備している人をあまり見ない。さっきの私のホームタウンになるメンフィスでは、明らかに冒険者って感じの人が多かったものね。

 そのまま一旦家を出て、同じ建物にある彼女が経営する店へ行くらしい。

 そうよそうよ、まずは彼女の店で着替えを確保しないとね。

「じゃ、後は任せるよ。護衛はもう必要なさそうだからな」

 笑ったマーカスがそう言うと、そのまま一瞬で消えてしまった。

「あらら、お礼を言う間もなかったわね」

 消えてしまった空間を見ながらそう呟くと、笑ったデボラさんとラディウスさんに背中を叩かれた。

「気にしないで良いわよ。じゃあ行きましょうか」

「そうそう、あれはそう言う遠慮はしなくて良いからね」

 何だかマーカスの扱いがちょっと可哀想ぽくて笑っちゃったわ。後でこっそりお礼を言っておこうっと。



 通されたお店は、某大手ファストファッションの○ニクロみたいに、さまざまなサイズや色違いの服が所狭しと棚の上から下までぎっしりと詰め込まれていて、それは見事なまでの品揃えだったわ。

 所々に明らかに店員と思しき名札のようなものを首からぶら下げた人がいて、その人達がマネキンも兼ねているらしい。どの人もすごく素敵な格好をしていて、見ているだけでも嬉しくなってきた。



 そうよ、私はオタクだけどファッションにも妥協しないんだからね。

 もちろん、自分で絵も描くし、コスプレも相当深い沼にハマってたわよ。

 マイパソコンでお気に入りキャラの衣装のパターンを引いて型紙を出力したり、それをミシンや手縫いで作ったり、某ワンコインショップの色んな物を使って小道具を自作したり、3Dプリンターのショップでマイデザインの小物を出力してもらって自分で塗装する程度の事くらいはしてたわよ。

 残念ながら無駄に大きい胸のおかげで、コスプレ出来るキャラは限られたけどね。

 そのせいか、イベントの時に周りに妙なカメコが集まってきて、正直かなり嫌気がさして最近はあまりしてないんだけどね。




「こっちが今年の春の新作よ。だけどその前にあなたのサイズを確認させてちょうだいね」

 笑ったラディウスさんは、そのまま別室へ私を連れて行く。

 不思議に思いつつも素直に後をついて行く。

 やや狭い部屋に通され、メジャーを持った女性スタッフさん達に取り囲まれ、上着を脱がされて各サイズを測られました。

 ええと、また胸が大きくなってる気が……。うん、気のせいって事にしておきましょうね。




「素晴らしいプロポーションね。じゃあ、まず欲しいのはこれかしら?」

 そう言ってラディウスさんが笑顔で差し出してくれた箱の中のものを見て、私は歓喜の叫びを上げたわ。

 だって、そこにあったのは間違いなく私がよく知る形のブラジャーだったんだもの! しかも見事な全面レース模様。

「ありがとうラディウスさん! これで堂々と胸を張って顔を上げて歩けるわ」

 受け取って大喜びする私を見て、スタッフさん達も笑ってたわ。

 ちなみにこの部屋にいたのは当然全員女性スタッフさんだったので、おかげで他にも出してくれた各種下着も遠慮なく散らかして、手に取って見させてもらったわよ。

 サイズを確認して試着もさせてもらい、当然着替え用に大量購入。

 値段は確認しなかったわ。

 大丈夫。今ならいくらでも払える自信があるものね。ふふん。

 異世界最高〜!

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